[CML 005401] 東急不動産だまし売り裁判購入編(9)林田力

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 8月 26日 (木) 07:40:46 JST


重要事項説明は契約締結日と同じ6月26日に門前仲町マンションギャラリーにて行われた。重要事項説明は宅建主任者の宮崎英隆が実施した。販売担当者の中田愛子は宅建主任者の資格を有しておらず、重要事項説明ができないためである。
宮崎は自分の真実しか見ようとしない、陰気で堅苦しい人物であった。自動人形の無表情さであった。表情は冷淡であり、内心はもっと冷淡そうであった。青銅の彫刻さながらに、硬く、静かだった。そして鍾乳石から滴る水滴のように冷たかった。
http://www.janjanblog.com/archives/13020
蝋で作った面にしても、宮崎の顔以上に冷ややかではあり得なかったに違いない。視線を投げると、暗い穴のように表情のない目を、原告から背け、横を向いた。もし宮崎が販売担当者だったら、原告はマンションを購入する気にはならなかった。それくらい宮崎の態度は機械的であった。
それでも宮崎は消費者に接する営業であり、相手の警戒心を捨てさせるだけの誠実さの装いは有していた。その誠実さの装いとは内なる空虚さ、不快であると同時に危険である空虚さを率直に表しているという意味においてであった。これは原告がトラブル後に接することになる東急不動産営業との決定的な相違点であった。この程度の誠実さも東急不動産営業は持ち合わせていなかった。
重要事項は売買契約の締結前に説明と書面の交付が義務づけられているが、東急リバブルのような不動産業者は契約を決めてからでなければ説明しようとしない。原告の場合も文字通り「契約当日に、丸つけて、読み上げて、有無を言わせずハンコ押させて、ハイおしまい」というものであった。不動産業者から見れば数あるうちの一戸に過ぎなくても、購入者にとっては一生に一度あるかないかの唯一の一戸である。しかし、宮崎には購入者に対する配慮は皆無であった。
重要事項説明は単調で長かった。宮崎の説明はヒタスラ退屈であった。その言葉にはト書きならば棒読みと記されそうな冷淡さがあった。重要事項説明書に書かれている内容を前から順番に朗読していくだけであった。しかも、その朗読もはっきりした声ではなく、眠りの世界に誘う呪文のようであった。どこか遠くから淡々と読み上げる声を聞くようなものであった。
宮崎は肝心な隣地建替えについては何も説明しなかった。本当に知られては困る事実を隠すために千言万語を費やすというものであった。宮崎は殻についてだけ説明し、白身や黄身については沈黙した。卵の殻は確かに硬い。しかし内部には半液体の白身があり、その内核には黄身がある。宮崎の説明は事実の表面についてだけ語ったものであって、核心からは遠く離れていた。肝心な箇所を隠してしまうことは不誠実な態度である。
真実を知った現在では、東急リバブルの重要事項説明からはMark Twainの箴言を想起する。「正しい言葉とほとんど正しい言葉の違いは、稲妻と蛍の違いである」(The difference between the right word and the almost right word is the difference between lightning and a lightning bug.)」。
宮崎とは建設地の近所で行われたマンション建設反対運動についても会話を交わした。アルス建設地の近所でマンション建設反対運動の看板が出ていたため、気になっていた。
原告「建設地の近所でマンション建設反対運動が行われていて、看板がたくさん立てられていますが、ご存知ですが」
宮崎「いいえ、知りません」
玄武岩のように力強いほどの酷薄さで、宮崎は言い放った。宮崎が知っていても「知らない」と言うつもりであることは明日の日の出と同様に簡単に予測できた。宮崎を前にすると、相手は自然と心を閉ざしてしまう。宮崎が心からの信頼を得ることはなかった。



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