[CML 005209] 議員定数削減は日本社会の非歴史性を悪用

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 8月 5日 (木) 07:33:52 JST


【PJニュース 2010年8月4日】菅直人首相は2010年7月30日の記者会見で、国会議員の議員定数削減を主張した。具体的には衆議院の定数を80、参議院の定数を40削減する方針に沿って8月中に民主党内の意見をとりまとめ、12月までに与野党で合意したいとする。これは非歴史性という日本人・日本社会の悪癖に乗じたものである。

削減対象の議員定数は比例代表が想定されており、少数意見の圧殺になる。また、削減理由は「国会議員が身を切ることも必要」とされるが、高額な議員報酬・秘書給与や政党助成金に手をつけずに比例代表議員のみを削減することは筋が通らない。強烈な批判が出ることは当然であるが、反対者も目の前の議論にだけ目を向けることは相手の土俵に乗っかってしまう危険がある。
http://news.livedoor.com/article/detail/4925014/
http://www.pjnews.net/news/794/20100802_10
日本人・日本社会には過去を水に流すことを是とする非歴史性という悪癖がある。三歩歩いたら忘れてしまう鶏のような愚かしい性質である(林田力「日本社会の非歴史性が問題だ」PJニュース2010年6月26日)。

そもそも小選挙区制のデメリット(死票が多い)は、衆議院議員選挙に小選挙区制を導入する際に散々指摘されたことである。それ故に有権者の民意を正確に反映できる比例代表制と合わせ、小選挙区比例代表並立制が採用された。小選挙区制の推進者も単純小選挙区制では合意を得られないから並立制で妥協したという経緯がある。

もし比例定数を削減するならば、小選挙区と比例代表のバランスによって政権交代のダイナミズムと少数意見も含む民意の反映を両立させようとした並立制の制度趣旨が損なわれる。制度は全て何らかの意図があって導入されたものである。制度を変更しようとするならば、原点に戻って検討しなければならない。

小選挙区制のデメリットについて何ら解消策が出されていないのにも関わらず、議員歳費削減という別次元の問題から比例定数削減を正当化する。これは過去の経緯を無視した短絡的で乱暴な議論である。残念なことに日本では目の前の火を消すことばかりを考えてしまう日本人の悪癖を利用して、あまりに多くの物事がなし崩し的に進められてきた。

サッカーでボールが飛んだ方向に全選手が一目散に殺到することは、全力で頑張る姿が大好きな特殊日本的精神論者には心地よいシーンである。しかし、それは下手糞なサッカーである。反対者こそ制度の導入趣旨に遡った深い議論が必要である。【了】(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

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http://npn.co.jp/article/detail/06032674/




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