[CML 005167] 海賊対処派兵の一年間延長と洋上給油を再開する特措法制定に反対する市民の声明

加賀谷いそみ QZF01055 at nifty.ne.jp
2010年 8月 2日 (月) 20:01:02 JST


(転載歓迎)

海賊対処派兵の一年間延長と洋上給油を再開する特措法制定に反対する市民の声
明

            細井明美(神奈川県横浜市、ピ−ス・アクティビスト)
      加賀谷いそみ(秋田県男鹿市、男鹿の自然に学ぶ会)
      奥田恭子(愛媛県松山市、心に刻む集会・四国)
      廣崎リュウ(山口県下関市、下関のことばと行動をつなぐ『海』編
       集委員)
      石川逸子(東京都葛飾区、詩人) 
            浦島悦子(沖縄・名護市、フリーライター)
      まつい・ゆうこ(沖縄・南風原、靖国合祀ガッティンナラン訴訟団)
      井上澄夫(埼玉県新座市、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)
            鈴木雅子(沖縄・名護市、北限のジュゴンを見守る会・代表)
            弥永健一(埼玉県比企郡、数学者)
                                                              〔順不同〕
                                        2010年8月2日

 政府は7月16日、海賊対処法に基づき、23日に期限を迎えたアフリカ東部
ソマリア沖・アデン湾での海上自衛隊による海賊対処活動の一年間延長を閣議決
定した。そして7月21日には、アデン湾で海賊対策に当たる諸国艦船への海上
自衛隊による給油活動をおこなうため、9月召集予定とされる臨時国会で特別措
置法案の提出をめざす方針を固めたという。
  私たちは、菅内閣が海賊対処派兵一年間延長の閣議決定を撤回することを要求
し、アデン湾で他国艦船に給油するための特措法案国会提出に強く反対する。

 私たちは海賊対処法(海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律)と
それに基づく派兵に強く反対してきた。同法は昨年6月24日に成立したが、麻
生政権の下で防衛省は、同法の成立に先行して、自衛隊法82条が規定する「海
上警備行動」を恣意的に拡大解釈してソマリア沖に海上自衛隊の護衛艦2隻を派
遣し、続けて対潜哨戒機P3C2機を派遣しただけでなく、活動の拠点となるジ
ブチに中央即応連隊を主軸とする約50人の陸上自衛隊員を送り込んだ。そのよ
うに海外派兵が強行される中で、民主党は海賊対処法案に「国会の事前承認」な
どを盛り込むべきとして修正案を提出し抵抗した。
 ところが昨年8月末の総選挙に向けた「マニフェスト2009」では「海上輸
送の安全確保と国際貢献のため、適正な手続きで海賊対処のための活動を実施す
る」と、「適正な手続き」が「国会の事前承認」であるかどうかを示さぬまま、
海賊対処派兵を肯定した。そして今年7月11日の参院選に向けた「マニフェス
ト2010」には「海上輸送の安全確保と国際貢献のため、関係国と協力し、自
衛隊などの海賊対処活動を継続します」と記して、派兵の既成事実を無批判に追
認し「国会の事前承認」は痕跡さえない。

 民主党はこのように海賊対処についての政策をころころ変えたが、政策変更の
理由をまったく説明しない。仙石官房長官は海賊対処派兵一年間延長にあたり、
「事前承認といっても国会は開かれていない。参院選も行っていた中、期限が2
3日だから行政府の責任で判断した」とのべたが、これはたちの悪い開き直りで
ある。海賊対処法に基づく当初の活動期限は前からわかっていたのだから、本気
で国会での事前承認を求める気があったのなら、参院選前の通常国会に持ち出せ
ば審議できたはずである。菅政権への支持率がV字回復しているうちに参院選に
なだれ込もうと強引に国会を閉会に持ち込んだために、事前承認どころではなく
なっただけではないか。要するに、まさにドサクサまぎれに派兵延長を決めたの
である。

 そのうえ、アデン湾で海賊対策に当たる諸国艦船に新たに給油するという。鳩
山政権はインド洋での給油活動を今年1月に終結させた。諸外国の「テロ対策海
上阻止活動」への補給支援から海賊対策に当たる諸国艦船への補給支援に乗り換
える根拠はいかなるものであるか。 
 しかし私たちは菅政権が説明責任を果たしていないという理由だけで、海賊対
処派兵一年間延長と新特措法案の国会提出に反対しているのではない。自衛隊が
繰り返し外へ外へと出て行くことを強く危惧し深く憂慮しているのである。
 政府は海賊対処派兵の長期化をにらみ、P3Cの活動拠点としてジブチ空港内
の12ヘクタールの土地に隊舎や駐機場、格納庫などを建設する。要員も30人
増派する。それは海上自衛隊が初めて〈海外に基地を持つ〉ことである。これが
憲法9条に基づく国のあり方であるか。

 海賊対処派兵の継続と洋上給油再開の本当の目的は、紅海・アデン湾からソマ
リア沖・インド洋に通じる海上交通の要衝を押さえて、アラビア半島とアフリカ
の反米武装勢力を分断することで、米国やNATO諸国の対テロ戦争を支援する
ことだ。私たちは「国際貢献」を掲げて憲法9条を絞め殺す菅政権に対し、以下
のことを強く要求する。

 1 海賊対処派兵を即刻中止せよ
  2  海上自衛隊のジブチ基地建設を止めよ
 3  洋上給油活動を再開するための新特措法制定を止めよ



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