[CML 003892] 二子玉川再開発への反対意見が情報公開で判明(下)

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 4月 29日 (木) 20:49:11 JST


【PJニュース 2010年4月29日】(上)からのつづき。意見書や意見陳述での圧倒的な反対意見に対し、東京都の審査結果は形式的なものであった。例えば超高層ビルの建設が国分寺崖線を望む景観や風致地区の住環境を破壊するとの反対意見に対し、「本地区は、都市計画により土地の高度利用を図るべき地区である」で済ませている(開示文書「二子玉川東地区市街地再開発組合の設立に係る事業計画に対する意見書の処理について」2004年11月10日)。

都市計画に反する計画が認められないことは当然である。しかし、都市計画への合致は必要条件であって十分条件ではない。都市計画の範囲内でありさえすれば機械的に認可されるならば、都道府県知事が審査する必要も地権者や周辺住民などから意見を聴取する必要もない。都市計画上は許容される高層建築であっても、日照権など他者の権利を侵害することはある(林田力「商業地域の仮処分決定に見る日照権保護の積み重ね」PJニュース2010年4月3日)。
http://news.livedoor.com/article/detail/4745569/
http://www.pjnews.net/news/794/20100426_20
地域社会への影響が甚大な再開発では都市計画で建築できる上限の範囲内であっても、都道府県知事は事業が環境を悪化させないか調査し、悪影響を回避・軽減するために修正を命じることが期待されている。それでなければ事業計画に対して地権者や周辺住民などが意見書を提出し、都道府県知事が審査する手続きを都市再開発法が定めた意味がなくなってしまう。

税金投入への批判に対しても、「道路等の都市基盤を整備し、細分化した土地の共同化を図り、快適な市街地を形成するため、事業費の一部に補助金等を当てることは適切であると判断する」で済ませている(前掲文書「意見書の処理について」)。これも実態を見落とした形式的な判断である。

確かに市街地再開発事業は、土地利用が細分化している地域で土地の合理的かつ健全な高度利用をすることが望ましいとの価値判断に立脚している。しかし、二子玉川東地区再開発区域では東急グループが約85%の土地を所有しており、「細分化した土地」ではない。審査結果は再開発ありきの説明であって、実態を踏まえたものではない。

意見書や口頭意見陳述では、事業計画に対して様々な視点から問題点が具体的に指摘されたにもかかわらず、それらがどのように審査され、不採用となったのかという点の説明がない。しかも、意見書提出者からは自分の意見の全てが「意見書及び口頭陳述要旨整理表」に掲載されていないとの主張もなされている。

現在進行中の第2期事業の審査では同じ轍を踏まないことが再開発に問題意識を持つ多数の人々の願いである。東京都の審査の進め方も注視されている。【了】

林田力(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
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