[CML 003870] 二子玉川再開発への反対意見が情報公開で判明(上)

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 4月 28日 (水) 22:47:09 JST


【PJニュース 2010年4月28日】東京都知事が2005年3月に認可した東京都世田谷区の二子玉川東地区第一種市街地再開発事業(第1期事業)に対し、地権者や周辺住民などからの意見書が反対意見で占められていたことが、東京都情報公開条例に基づき開示された文書から明らかになった。

開示請求は世田谷区民から2010年3月1日付でなされ、複数の文書が3月26日及び4月19日に開示された。圧倒的な反対意見に反して認可された事実が判明したことは、現在進行中の二子玉川東第二地区再開発事業(第2期事業)の審査にも影響を及ぼす可能性がある。
http://news.livedoor.com/article/detail/4743057/
http://www.pjnews.net/news/794/20100426_19
第1期事業は2004年7月2日から事業計画が縦覧され、144名141通の意見書が提出された。意見書提出者のうちの95名が口頭意見陳述を申し立て、同年9月3日から14日まで口頭意見陳述が行われた。意見内容は開示文書「意見書及び口頭陳述要旨整理表」にまとめられている。その内容は再開発への反対意見で占められている。

反対意見は多岐に亘る。事業計画の内容に対する批判と、再開発を進める側の姿勢に対する批判に大別される。まず計画内容への批判を3点に分けて紹介する。

第1に超高層ビルを中心とした大型開発による住環境の破壊である。これは反対意見中で最大の勢力を占める。

「国分寺崖線という地域の特性と少子化・低成長時代に高層ビルの林立はそぐわない。それよりも樹木と芝生を植えて都民の憩いの場となる自然を再生することが必要」

「地球温暖化によるヒートアイランド現象を助長するであろう。多摩川の川風を遮断する高層ビルの林立に反対。目先の利益にとらわれて環境悪化を招く愚は避けて頂きたい」

「樹木を伐採するということは、緑にあふれた環境作りを根底から覆すことになる。子孫に残すべき財産を収奪する行為である」

「一番の問題は自然破壊。マンションが増えたことにより、子どもの遊び場がなくなった。井戸が涸れている。富士山が見えなくなった。国分寺崖線につながる道路の渋滞がひどくなった」

「丸子川と国分寺崖線の関係の中で、あの地域に大開発を行うと、多摩川の地下水を含めた湧水に大変な問題が起こる」

第2に住環境の破壊に関連して、交通量増加への批判である。

「交通量の増加等による騒音、二酸化炭素の増加等により「住み良い世田谷」を標榜する意味がなくなる」

「現在でも恒常的に渋滞している狭い道路や国道246号線や多摩堤通りに、更に1日2万数千台を超える車両が流入し、地域住民の生活の安全や権利を根本から脅かすものである」

第3にホテルやオフィスビルなどを内容とする再開発事業の採算性への疑問である。

「今の時代になぜ超高層なのか。本計画は20年前のものである。千葉のほうなどで大きなビルはつぶれている。ホテルに人が集まるのか。採算が取れるか分からない建物に税金まで投入して、そのあとどうにもならなくなったとき、誰が責任を取るのか」

「ビジネスは用賀の高層ビル、三軒茶屋のキャロットタワーを引き合いに出すまでもなく、建てるだけ無駄である。ホテルも論外。都心(といっても渋谷)に向かう私鉄が一本あるだけの、アクセスの悪い当地区にこだわっているのは、最大の地権者である東急だけである」

再開発を進める側の姿勢への批判も3点に分けることができる。第1に再開発組合を主導する東急電鉄・東急不動産ら東急の企業体質への批判である。これについては先行記事(林田力「二子玉川再開発事業計画への口頭意見陳述開始=東京・世田谷」PJニュース2010年4月21日)で紹介した。

第2に行政(世田谷区)の姿勢に対する批判である。

「日本は住民の立場に立った住みやすい環境作りに努力しているのか。二子玉川の再開発は一体誰が何のためにやるのか。結局、この場所に広い土地を所有する東急グループに対する救援の支援ではないか。用途規制や容積率を変えることによって、官が一民間会社を支援している。住民の利益や幸福が一番には考えられていない」

「再開発の真の狙いは何か。東急と区・都の癒着がないか、100%の情報開示を望む。具体的に都・区からの天下りがどのような実態なのか、1990年以降今日まで隠さずに明らかにせよ。迂回した場合も含む」

「福祉が切り捨てられている状況で、税金を投入すべきではない」

第3に再開発の進め方も批判の対象になった。

「住民参加の機会である公聴会・説明会・意見陳述が実際は形式的なものになっている。住民の意見・要望を真摯に吸い上げ、修正できるところは修正しようというスタンスを持って頂きたい」

「住民にとってこれだけ重要なことの口頭陳述の時間が5分は常軌を逸している」

「説明会があったが、質問の時間が制限されていて、意見を言ってもそれに対するフィードバックがあるのかないのか分からない」

林田力(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
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