[CML 003829] 「日本国憲法の改正手続に関する法律施行令案」等に対する意見

OHTA, Mitsumasa otasa at nifty.com
2010年 4月 25日 (日) 03:30:35 JST


皆さん

25日締め切りのパブコメ、何とか間に合いました。ご参考までに。

「日本国憲法の改正手続に関する法律施行令案」等に対する意見募集について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=145207642&Mode=0

太田光征

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総務省自治行政局選挙部選挙課調査係御中

意見書

平成22年4月25日

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日本国憲法の改正手続に関する法律施行令案に関し、以下のとおり意見を提出します。

[要旨] 政令案が規定する投票用紙では改憲反対の意思表示が賛成とみなされる事態が発生するので、公正な投票用紙にすべき。

日本国憲法の改正手続に関する法律施行令案の第百四十七条では、投票用紙の様式を別記第一から別記第三まで定めています。第一・第二様式は在外投票などに使用し、日本国憲法の改正手続に関する法律の第五十六条第三項で指定した(一般投票で使用する)別紙様式と本質的に同じものです。意見はこれら投票用紙の様式に関するものです。

投票用紙では原則的に○で「賛成」または「反対」の文字を「囲む」ことになっています。例外的に「×の記号、二重線その他の記号を記載することにより抹消した投票」(第八十一条)も効力が認められています。

衆院法制局に2007年4月9日、投票用紙の「反対」欄の「余白」に×を記載した場合の解釈を聞いたところ、「抹消」すなわち「賛成」とみなす、とのことでした。

改定案に反対するつもりで「反対」欄の「余白」に×を記載しても、「賛成」とみなされてしまうということです。

改定案に賛成するつもりで――「賛成」欄を「選択」するつもりではなく――「賛成」欄の「余白」に○を記載した場合は、「投票人の意思が明白」(第八十一条)であるとして「賛成」とみなされるはずで、改憲反対の主権者のような事態は生じません。

同じく衆院法制局に同年4月16日、「賛成」「反対」の上に「レ点」を重ね書きした場合の解釈を聞いたところ、それぞれの文字の「抹消」とみなすか、書き方によっては「無効」とみなす場合もある、とのことでした。

「レ点」は通常、チェックマークとして使われるので、「反対」の文字を選択する意図で「反対」に「レ点」を重ね書きするケースも考えられます。しかしそうした意思表示でも「賛成」とみなされるわけです。

○だけには「賛成」「選択」というすべての意図・意味を認めながら、○以外の記号には「抹消」の意図しか想定せず、投票意思と投票結果に乖離を生じさせるということは、法の下の平等に反し、主権を侵害するものです。

逆の投票方式を考えてみればよく分かるでしょう。○で「選択」して項目に「賛成」の意思表示をする代わりに、×で「抹消」して項目に「反対」の意思表示をする方式です。○に「賛成」の意図を認めないならば、今度は○をそうした意図で利用する改憲派の意思が無効とされてしまいます。1つの記号を主たる投票記号に設定すること自体に無理があり、法の下の平等に反する事態を招くのです。

こうした問題の根本的な原因は、「賛成」または「反対」の文字を記号で選択するという投票方式にあります。旧与党原案や点字投票用(政令案の別記第三様式)のように、1つの空白記載欄に○(賛成)または×(反対)を記載する方式の方がよっぽど公正・正確というものです。

従って投票用紙はもっと公正なものを採用するように政令案を修正すべきですが、一般投票では上記様式のままなので、日本国憲法の改正手続に関する法律そのものを撤廃ないし改正する必要があります。


[参考]

憲法改定国民投票投票用紙:「反対」の上に「レ点」記号の重ね書きは「賛成」または「無効」
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/38903291.html
国民投票投票用紙:「反対」欄の余白に「×」は「賛成」
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/38342436.html

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日本国憲法の改正手続に関する法律案
日本国憲法の改正及び国政における重要な問題に係る案件の発議手続及び国民投票に関する法律案
に対する併合修正案
与党案原案との修正対比表
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kenpou.nsf/html/kenpou/164shuho_shusei_taihi.pdf/$File/164shuho_shusei_taihi.pdf

(投票用紙の交付及び様式)
第五十七条投票用紙は、国民投票の当日、投票所において投票人
に交付しなければならない。
2 投票用紙には、憲法改正案に対する賛成又は反対の意思を表示
する記号を記載する欄を設けなければならない。
3 投票用紙は、別記様式(第六十二条第一項及び第二項並びに第
六十三条の規定による投票の場合にあっては、政令で定める様式)
に準じて調製しなければならない。
(投票の記載事項及び投函)
第五十八条投票人は、投票所において、投票用紙の記載欄に、憲
法改正案に対し賛成するときは○の記号を、憲法改正案に対し反
対するときは×の記号を自書し、これを投票箱に入れなければな
らない。
2 投票用紙には、投票人の氏名を記載してはならない。
(点字投票)
第五十九条投票人は、点字による投票を行う場合においては、投
票用紙に、憲法改正案に対し賛成するときは賛成と、憲法改正案
に対し反対するときは反対と自書するものとする。
2 前項の場合においては、政令で定める点字は文字とみなし、投
票用紙の様式その他必要な事項は、政令で定める。

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日本国憲法の改正手続に関する法律
http://www.soumu.go.jp/senkyo/kokumin_touhyou/common/pdf/kokuhyo_honbun.pdf

(投票用紙の交付及び様式)
第五十六条投票用紙は、国民投票の当日、投票所において投票人に交付しなければならない。
2 投票用紙には、賛成の文字及び反対の文字を印刷しなければならない。
3 投票用紙は、別記様式(第六十一条第一項、第二項及び第四項並びに第六十二条の規定による投票の場
合にあっては、政令で定める様式)に準じて調製しなければならない。

(点字投票)
第五十八条投票人は、点字による投票を行う場合においては、投票用紙に、憲法改正案に対し賛成すると
きは賛成と、憲法改正案に対し反対するときは反対と自書するものとする。
2 前項の場合においては、政令で定める点字は文字とみなし、投票用紙の様式その他必要な事項は、政令
で定める。

(開票の場合の投票の効力の決定)
第八十一条投票の効力は、開票立会人の意見を聴き、開票管理者が決定しなければならない。その決定に
当たっては、次条第二号の規定にかかわらず、投票用紙に印刷された反対の文字を×の記号、二重線その
他の記号を記載することにより抹消した投票は賛成の投票として、投票用紙に印刷された賛成の文字を×
の記号、二重線その他の記号を記載することにより抹消した投票は反対の投票として、それぞれ有効とす
るほか、次条の規定に反しない限りにおいて、その投票した投票人の意思が明白であれば、その投票を有
効とするようにしなければならない。

(無効投票)
第八十二条次のいずれかに該当する投票は、無効とする。
一所定の用紙を用いないもの
二○の記号以外の事項を記載したもの
三○の記号を自書しないもの
四賛成の文字を囲んだ○の記号及び反対の文字を囲んだ○の記号をともに記載したもの
五賛成の文字又は反対の文字のいずれを囲んで○の記号を記載したかを確認し難いもの

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日本国憲法の改正手続に関する法律施行令案(PDF)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000062601

第百四十七条法第六十一条第一項、第二項及び第四項の規定による投票の投票用紙は、別記第一様式に準
じて調製しなければならない。
2 法第六十二条第一項の規定による投票の投票用紙は、別記第二様式に準じて調製しなければならない。
3 法第五十八条第二項の規定による投票の投票用紙は、別記第三様式に準じて調製しなければならない



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