[CML 003824] 短信2号

長船 青治 pencil at jca.apc.org
2010年 4月 24日 (土) 14:51:14 JST


みなさまへ
友人からのメール便ニュース・ジャーナル「短信2号」を許可を 
得て転載します。
現時点での世界の情勢をよく分析できていると思います。
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長船青治
pencil at jca.apc.org
http://www.jca.apc.org/~pencil/ (プライベートBlog・幻想録)
http://seijiosafune-shushu.blogspot.com/ (Blogジャーナル・ 
CFN)
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短信2号 

2010年4月21日    

米軍、戦術核兵器開発でイラン空爆準備
米軍が378発の地下施設破壊爆弾「バンカーバスター」をインド洋の 
ディエゴガルシア島空軍基地に
向けてカルフォルニアから10個のコンテナで移送を開始する。ス 
コットランドの「サンデーヘラルド」
紙の記事を「ハアレツ」(3・17)が伝えた。
英領インド洋テリトリーにあるディエゴガルシア島は、インド南端から 
南西に約1400+)。チャゴス
諸島南東に位置する。アジアとヨーロッパ、アフリカ、中東諸国の交易 
路の中心に位置する戦略的要衝
でもある。北西を望むと直線でイラン。想定されるイラン攻撃南進路の 
拠点基地だ。
空爆対策としてイランは、反撃用長距離ミサイルを全土に分散配備。 
米・イスラエルは他方向からの同
時侵入による全土一斉空爆を計画してきた。南東路がディエゴガルシア 
基地。南西路がサウジアラビア
領空通過。北西路がグルジア基地、クルド基地。北東路がキルギスのマ 
ナス基地。
しかし、グルジア空軍基地は08年、侵攻したロシア軍に破壊され、イ 
スラエル軍事顧問団は撤退を余
議なくされた。イスラエル退役軍人が経営する民間軍事会社によって管 
理されているイラク北部クルド
空港は、クルド自治政府の石油搬出路を保障しているトルコの許可がな 
い使用は、「イラクの不安定化」
を覚悟しなければできない。
キルギスではバキエフ政権に米空軍基地の使用を拒否され、一時は撤退 
したが「資金援助」の見返りで
再開した。しかし、旧トルキスタン軍区での米軍の存在にロシアは不快 
感を隠さない。
マナス基地から数キロの地点にロシア空軍基地を置き、「監視体制」を 
敷いている。ロシアは「空爆開
始の動き」をイランに「通報」する、とのメッセージで「攻撃基地」の 
機能を封じてきた。
オバマ政権はイラン攻撃の圧力をイスラエルとサウジアラビアから受け 
ている。米国は現在まで、軍事
恫喝を加えながら、インターネットを使った「民衆クーデタ」による政 
権倒壊を画策してきた。
しかし、核弾頭を搭載した新型バンカーバスターが完成すると「空爆オ 
プション」がカウントダウンに
入る。完成情報を秘匿したまま、実戦使用する可能性も否定できなく 
なってきた。

礫殺された米国人遺族がイスラエル軍を訴訟
イスラエル軍ブルドーザーで礫殺された米国人レイチェル・コリーの遺 
族が10日、殺害責任を認めさ
せるために324000ドルの損害賠償請求をイスラエル政府に求める 
訴訟をハイファ地裁に起こした。
ガザ国境地帯を「空白地帯」にするためアラブ人民家の破壊が激化して 
いた03年3月16日、非暴力
実力行動「国際連帯運動(ISM)」のレイチェルが殺害された。この 
時期、ISMは2人が殺害され、
2人が重傷を負わされていた。
2日後の12日には、西岸地区ニリン村で09年3月に催涙ガス弾の直 
撃で脳を損傷し、意識不明の重体
下にあるトリスタン・アンダーソンの家族も控訴を決定した。アンダー 
ソンはカリフォルニア大学バーク
レー校の米国人学生。同校では10日、在イスラエル大使マイケル・オ 
レンは「殺人者だ」とやじるなど
した学生11人が逮捕された。「大学に政治的発言が戻った」との声が 
でた。

ガザ封鎖に各国が批難するも、米国が拒否
「飢餓封鎖作戦」が続くガザ地域を訪問したアイルランドのマイケル・ 
マーティン外相が5日、イスラエ
ルによるガザ封鎖は非人道的であるとして、封鎖解除を求める圧力をか 
けるようEUに促した。
マーティン外相が「ガザは悲惨な状態にある。人道危機が急速に進んで 
いる。中世的、非人道的でまった
く容認できない」と「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」 
紙に語った、と「ハアレツ」
(3・5付)が報じた。
南アフリカの法学者でユダヤ人のリチャード・ゴールドストーンが09 
年9月、08年末のイスラエルに
よるガザ攻撃での「戦争犯罪」についての国連報告書を作成した。
報告書では、イスラエルによる戦争犯罪を認定・批難。一方、イスラエ 
ルが主張している「ハマスの戦争
犯罪」は否定した。マーティン外相のガザ訪問は、ゴールドストーン報 
告書を否定するイスラエルの立場
をさらに追い込む形となった。
16日には米国長老派教会が「パレスチナの闘いはレジスタンス」とイス 
ラエルを批難。さらにイスラエル
と貿易する米企業を批判する報告書を発表した。
20日には、ガザ攻撃に抗議してイスラエル大使を追放、関係を凍結して 
いた北アフリカのイスラム国モー
リタニアが、正式に断交した。
1979年、独立ゲリラ組織ボリサリオ解放戦線と和平協定を結んだモーリ 
タニアは、親米非同盟路線を取り、
99年、イスラエルと外交関係を樹立していた。
24日には国連人権理事会が「イスラエルによるパレスチナ、シリア占領 
への非難決議」が可決。民間人殺害
を目標とした人権侵害への損害補償も指摘された。
67年以降の占領を終了することの要求には、米国とEU7カ国が 
反対。ガザの封鎖解除には米国が反対、7カ
国が棄権。シリア領ゴラン高原からの撤退には米国、英国は棄権した。
ガザでは、陸海4方向が完全封鎖され、住民の50%以上が最低貧困ラ 
インを下回る「飢餓」状態が依然強
いられている。

イスラエル外相、キューバ弱体化を米に要請
イスラエルのアヴィグ・リーバーマン外相が4日、イランとともに 
キューバへの禁輸政策強化を米国に要請
した。「ハアレツ」(3・4付)によると、リーバーマン外相は、「イ 
ラン核開発阻止のため」として経済制
裁強化による政権倒壊促進を米国に要請。さらにオバマ政権への「対 
話」と緊張緩和を呼び掛けているキュー
バにも経済封鎖強化を求め、「これでフィデル政権を弱体化できる」と 
語った。
キューバ国際義勇軍は第四次中東戦争の翌74年、イスラエル軍によっ 
て占領されたゴラン高原のシリア側で
、シリア軍の訓練などの「国際連帯」活動を行っていたといわれる。
南米唯一の親米極右のコロンビア・ウリベ政権への軍事協力をイスラエ 
ルは拡大。キューバ・カストロ政権を
「ラテン革命の司令部」と見て、中東戦線で敗退している米国を補強し 
てきた。2月24日には、「カリブ中
南米諸国会議」が初開催されたが、カリブに面する米国が参加を拒否さ 
れている。米国が参加を望みながら拒
否されたのは、史上初のこと。

米ユダヤ極右組織ADL指導者亡くなる
米国シオニストの過激団体「反中傷連盟(ADL)」の有力指導者の1 
人で、同団体の法的代理人を務めてき
たアーノルド・フォスター弁護士(97)が7日、亡くなった。
ファスター弁護士は、TV・ラジオを通じた「中東レポート」などの分 
析シリーズで1980年、エミー賞を
受賞。「反ユダヤ主義者」を狩り出すADLの看板的闘士であるととも 
に、メディアによる親イスラエルキャン
ペーンを先導する有力な「宣伝家」でもあったといわれる。
ADLは「ユダヤ名誉棄損防止同盟」(ウイキペデイア)などとも意訳 
されている。創立は1913年。年間予
算約40億円。93年には、現職警官を使って米国内の団体、個人の情 
報を収集・入手していた「不法スパイ事件
」で有罪判決が下っている。
日本メディアでは、PLO幹部暗殺などを繰り返す非合法テロ組織「ユ 
ダヤ防衛連盟(JDL)」に対し、ADL
を「合法圧力団体」と解説する場合が多い。ところが「ADLはJDL 
の黒幕」と米国ユダヤ人ジャーナリスト・
ポール・ゴールドスタインが暴露した。
ゴールドスタインは著書『ユダヤの告白』(エノク出版)で、ADLは 
「ユダヤマフィアのための最初の防衛機関」
であるとし、「全米犯罪シンジケート内のユダヤ系ギャングの役割を解 
明しようとすると“反ユダヤ主義”と攻撃した」
と犯罪の隠れ蓑として“反ユダヤ主義攻撃”を利用していたことを暴露 
した。さらにこのユダヤマフィアは「麻薬犯罪」
も行っていたという。
ADLの最高幹部エドガー・ブロンフマンは、ウイスキー会社「シーグ 
ラム社」会長で、米多国籍企業「デュポン」
社の大株主。禁酒法時代に酒の密輸犯罪で財をなし、この時、犯罪シン 
ジケートとの濃密な関係が築かれたといわれる。
ブロウフマン最高幹部の息子ジュニアは、ステイーブン・スピルバーグ 
の会社「ドリームワークス」と契約、独占的
配給権を確保。「タイムワーナー」社にも資本参加している。
同書によるとADLは米諜報機関CIAとも歴史的な癒着関係があり、 
世界反共連盟が資金稼ぎで起こした「イラン・
コントラ事件」の黒幕でもある、と書かれている。
90年代には、イスラエルボイコットをしていた松下電器産業による米 
企業買収をADLが妨害。さらに文芸春秋社の
雑誌『マルコポーロ』を廃刊に追い込み、文春社員全員をユダヤ過激組 
織「サイモン・ウィーゼンタル・センター」で
「研修」させた「戦果」もADLによるとされている。

米欧でイラク攻撃7周年抗議デモ。右翼と衝突
イラク開戦7周年の20日、米国各地で抗議集会、デモが行 
われ、ホワイトハウス前では8人が逮捕された。抗議デモは
ワシントンだけでなく、ニューヨーク、カルフォルニアでも行われ、 
「アフガン戦争拡大反対」を掲げて、オバマ大統
領による「アフガン増派」に「ノー」を突き付けた。
同日、英国北西部マンチェスター近隣のボルトンで、反ファシズム反人 
種差別同盟(UAF)のデモ隊と極右組織・英
国防衛連盟(EDL)のデモ隊が市中心部で衝突。
双方合わせて約3500人の乱闘で55人が逮捕。極右EDLの 
逮捕者はうち9人のみ。極右のデモ隊は白地に赤十字の団体
旗とイスラエル国旗も掲げていた。ロイター(3・21)が伝えた。

米アフリカ軍、アフリカ諸国に司令部設置拒否される
米軍がアフリカの地下資源争奪の司令部拠点とみなしてきたエチオピア 
で20日、ゼナウイ首相が米謀略放送「ボイスオ
ブアメリカ(VOA)」への電波妨害を容認した。
CNN(3・21)によると、ゼナウイ首相は、VOAのエチオピア公 
用語であるアムハラ語による放送内容を「秩序
を不安定化させるもの」と批判し、同放送が行う反政権的内容による米 
国の内政干渉に対抗処置をとった。
エチオピアでは5月に選挙を控えている。
中国とのアフリカでの地下資源争奪競争に後れをとっている米国は、エ 
チオピアの大使館を「要塞」なみに増強。
08年にはアフリカ軍を創設して、親米政治勢力への軍事訓練、支援を拡 
大し始めていた。しかし、当初、米アフリカ軍
司令部地と予定されていたエチオピアのゼナウイ政権が拒否回答。
他の周辺国も受け入れを応諾しないため、創設からまもなく2年 
を迎えるにもかかわらず、米アフリカ軍司令部は、
ベルギーからの「引っ越し先」を力づくで「作る」日々を送っている。 
廃軍の焦りからの暴走が危惧される。

アルジェリアで偽パスポートのモサド逮捕
アルジェリア治安当局が29日、偽スペインパスポートを持って入 
国していたイスラエル対外諜報機関モサド要員をハ
シメサウド市で逮捕した。
チュニジア国境に近い、内陸ティンレート砂漠入り口に位置するハシメ 
サウド市は、同砂漠の油田地帯を繋ぐ交通の
中継地。
「ハアレツ」(3・30)によるとモサドは35歳のスペイン人の 
IDを使ったパスポートを所持。モサド釈放のため、
米FBIがリビア政府の仲介を交渉しているようだ。

ブラジル大統領、パレスチナ初訪問。独立支持
イスラエル占領軍に対する民衆暴動が激化した最中の3月上旬、4日間 
の日程で中南米最大国ブラジルのルーラ大統
領がパレスチナとイスラエルを訪問した。ブラジルの大統領が両国を訪 
問するのは史上初のこと。
訪問に先立つ12日、ルーラ大統領は「米、英、仏、露」のカルテット 
は、金属疲労を起こしているとし、混迷する
中東問題解決には「イスラエル、パレスチナ自治政府、イラン、シリ 
ア、ヨルダン、他の国」を含めた解決のための国
際会議の「新しい枠組み」の必要を訴えた。特にイランの参加と対話が 
必要であるとして、イラン攻撃に傾く「制裁強
化」に明確に反対の姿勢をしめした。
ルーラは訪問先のイスラエルでも「イランとの対話」を呼び掛けた。イ 
スラエルが外交日程で準備したシオニスト運動
の創始者「テオドール・ヘルツェル」の墓参を拒否したルーラは、次の 
訪問地「パレスチナ国」では故アラファト議長を
墓参、献花した。
ルーラ大統領は、イスラエルによる「占領と禁輸処置を批判、パレスチ 
ナ経済を破壊している隔離壁の取り壊し」を提言
した。支援策として、「パレスチナ国」との農業、教育、文化スポーツ 
分野における交流に調印した。
イスラエルのリーバーマン外相はヘルツエル墓参を拒否したルーラを強 
烈に批難。これに対してマルコ・アウレリオ・
ガルシア大統領国際問題特別顧問は「イスラエルの批難は無礼。ボイ 
コットしてもよい」と応酬した。アルジャジーラ
が伝えた。
ルーラは緊張が高まるイランに5月、経済ミッションを引き連れての初 
訪問を予定している。オバマ政権、イスラエルは
「訪問撤回」の圧力をかけ、国内メディアは「中東政策の失敗」とルー 
ラへの批判が強まってきた。

フィリピン政府軍への米海兵隊による訓練再開
兵士11人が新人民軍(NPA)の待ち伏せ攻撃でせん滅された2日後 
の9日、米海兵隊によるフィリピン軍への軍事
訓練が始まった。ロイター(3・10)が伝えた。
米比合同軍事演習は昨年9月に行われた。演習期間中の9月29日、N 
PAによる地雷攻撃があり、米工兵隊員2名と
比海兵隊員1名がせん滅された。また同日、ミンダナオ地方スルー州イ 
ンダナン町でも米軍車両への爆破攻撃があり、
米兵2人が死亡していた。
米比合同演習は、訪問米軍地位協定(VFA)発効を受けて99年に再 
開。02年10月には、サンポアンガ市で、
米兵1人が手榴弾攻撃でせん滅されていた。
フィリピンでは米軍のプレゼンスが高まり、今月には、CIAによる選 
挙妨害の懸念を、マルコス下院議員が表明して
いた。
昨年の4月29日には、京都市の日本人労組活動家I・I(37)が比 
入国管理局に入国を拒否され強制送還されていた。
メーデーでの国際連帯行動を準備していたと言われ、I・Iは入国審査 
のブラックリストに載っていた。入国拒否に、マグ
ルンリッド下院議員ら左派約20人が抗議。この中には先に入国してい 
た日本人男性も加わっていた。今年は5月選挙を控
え、同様のトラブル再発が予想される。

ベネズエラ、スペインへのETA引き渡し拒否
ポルトガルのリスボン空港で11日、「バスク祖国と自由(ETA)」 
メンバーが偽メキシコパスポートでベネズエラに
向かおうとしていたところを逮捕された。
2月14日にはETAの武器庫がポルトガル警察に摘発され、300キ 
ロの爆発物が押収。AFPによると、イボン・ア
ルナテギETA軍司令官が2月28日、フランスのノルマンデイーで逮 
捕。同地方カーン市内でも2人のETAが逮捕さ
れたとスペイン内務省が発表している。
スペインからの分離独立を求めるETAは、米・EUから「テロ組織」 
指定され、過去1年で30人が拘束されている。
内訳はスペイン20人、フランス7人、ポルトガル3人。一方、セルビ 
アからの「コソボ独立」については08年、米・
EUが即座に承認している。民間人虐殺・民族浄化を行い、麻薬密輸、 
性産業用女性人身売買が暴露されているマフィア
組織「コソボ解放軍」関係者が「コソボ政府」の主要な閣僚を占めてい 
る。
スペイン最高裁が3月1日、ベネズエラに帰化したETAメンバーに逮 
捕令状を発行した。ベネズエラには数十人のET
Aメンバーが帰化し「国民」となっているといわれる。89年にも強制 
送還要請がスペインからなされていた。
ベネズエラのチャベス大統領は、「もうテロ活動に参加していない。ベ 
ネズエラで結婚し、孫もいる。平和に市民として
暮らしている」と引き渡しを拒否した。
スペインはETAがコロンビアの解放区で「コロンビア革命軍(FAR 
C)」の訓練を受けているとし、チャベス政権が
FARCを保護していると名指しで非難している。
米国は「テロ」指定された組織を後援する国を「テロ支援国」とし、 
「対テロ戦争」の対象としてきた。ベネズエラはま
だ「テロ支援国」規定はされていない。
チャベス大統領は1月11日議会演説で、「FARCや国民解放軍(E 
LN)はテロ組織ではなく、コロンビアに領地を
持つ正規軍として承認されるべき。我が国で尊重される『21世紀の社 
会主義』的な政治思想を持った反乱軍だ」として、
EU、中南米各国に「FARCのテロ組織指定解除」を要請した。

 (文責)小林 忍



















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