[CML 003685] 二子玉川再開発差し止め訴訟控訴審証人尋問(上)

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 4月 14日 (水) 21:46:13 JST


【PJニュース 2010年4月14日】東京都世田谷区の二子玉川東地区第一種市街地再開発事業(再開発地域の名称:二子玉川ライズ)の差し止めを求める訴訟の控訴審(平成20年(ネ)第3210号)の当事者尋問及び証人尋問が4月13日、東京高等裁判所で行われた。

この裁判は都市再開発法違反(目的の違法性など)や住民利益の侵害(圧迫感や景観破壊など)を理由に、再開発地域の周辺住民が二子玉川東地区市街地再開発組合(川邉義高)を提訴した民事裁判である。一審東京地裁では請求が棄却され、住民側が控訴していた。

控訴審では新たに再開発が周辺地域の洪水被害を増大させるかが争点となった。再開発地域は人工地盤でかさ上げするため、雨水の流れを堰き止めると住民側は主張する。その立証のために3名の住民が洪水被害の実態などを証言した。正確には被控訴人・清水氏及び高田氏の当事者尋問、補助参加人・木村氏の証人尋問である。
http://www.pjnews.net/news/794/20100414_1
http://news.livedoor.com/article/detail/4717010/
1人目は再開発地域の北側を流れる丸子川と国分寺崖線の間に住む清水氏である。清水氏はマンション建設などで国分寺崖線の池の水量が減少したと証言した。地表をコンクリートで覆い、地下を掘り下げることで水の流れに影響を及ぼす。丸子川は大雨や集中豪雨で度々増水している。再開発は住民に不安と恐怖を与えていると述べた。

再開発組合側の弁護士による反対尋問では丸子川の洪水時の再開発地域の状態が質問された。清水氏は道路が水浸しになっていたと回答した。

最後に住民側弁護士は再主尋問で再開発に対する感想を尋ねた。清水氏は「とても残念。再開発ビルが建つ前は森で、安らぎがあった。今は不安と恐怖でいっぱい」と述べた。

尋問の2人目は地下室が浸水被害に遭った高田氏である。高田氏は緑が多く、環境を気に入って二子玉川への居住を決めたとする。この場所は風致地区であり、再開発地域が都市計画公園予定地として都市計画決定されていることを確認した上で自宅用の土地を購入した。高田氏は土木の仕事をしており、建築不動産関係の知識がある。

周囲の環境から雨水の地下浸透力が十分にあると判断し、自宅に地下室を設けた。実際、2003年までは地下室への浸水被害はなかった。2003年に浸水被害を受けたが、大規模なマンション建設が原因と考えている。マンションの地下構造物が地下水を遮断し、高田氏の自宅付近の地下水位を上げてしまった。

地表をコンクリートで覆うことによる雨水浸透力の低下と、地下構造物による地下水の遮断は密接に関連する。排水ポンプを高性能なものに取り替えたが、2008年も浸水被害を受けた。また、ゲリラ豪雨の時は必ずと言っていいほど丸子川が溢れそうになる。玉川高校の方の道路ではマンホールから水が逆流することを何度か見たことがある。

再開発を最初に知った時は、どうして都市計画公園予定地だった場所に高層ビルを建設できるのか疑問であった。再開発組合の説明会は全く誠意がなかった。高田氏自身が開発側として住民に説明したものとは全く異なっていた。住民が納得できる説明は得られず、質問にも答えなかった。住民の意見は全く受け入れてもらえず、何をしても聞き入れてもらえない。これが提訴の動機である。

再開発組合の不誠実さを生々しく証言したところで、再開発組合側の弁護士が「尋問内容が水害の問題から離れている」と異議を唱えた。このために主尋問は水害問題に戻り、再開発地域の貯水槽の容量が不足していると確認して終了した。

反対尋問では最初に丸子川の近くの住宅で地下室を作ることに浸水の心配をしなかったか質問された。これは既に主尋問で説明済みであり、「心配しなかった」と改めて回答した。また、再開発組合側弁護士は地下構造物が地下水の流れを遮断して地下水位が上昇することについて具体的な資料の有無を質問した。高田氏は、資料はないが、地下水の流れを遮断すれば、別の場所に溜まることは明白と答えた。

裁判官による補充尋問では地下室を作った動機が質問された。高田氏は規制の厳しい風致地区で建物面積を確保し、音楽を聴く部屋を設けることが目的であったと答えた。【つづく】(林田力 『東急不動産だまし売り裁判』著者)
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