[CML 003591] ◆内閣総理大臣・鳩山由紀夫氏への申し入れ書◆北限のジュゴンを見守る会

加賀谷いそみ QZF01055 at nifty.ne.jp
2010年 4月 4日 (日) 23:51:08 JST


【転送・転載大歓迎】

みなさんへ

 私たち「北限のジュゴンを見守る会」は首都圏39団体(市民運動と労働運動)
で構成する「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」(略称・辺野古実)に
参加している自然保護団体です。辺野古実は2004年、日米両政府が辺野古沖
に海上基地を建設する計画に反対して結成され、その後ずっと活動を続けていま
す。
 辺野古実は毎月第1月曜日に防衛省への抗議や申し入れ(防衛省行動)を続け
ていますが、最近ではそれ以外に、3月12日(金)以来毎週金曜日、首相官邸
前で「普天間基地の沖縄県内移設」に反対する集会を行ない、4月も続けていま
す。
 この持続的活動では、毎回、辺野古実に参加している団体や個人が鳩山首相な
どに申し入れをしています。4月2日の行動では、私たち「北限のジュゴンを見
守る会」が鳩山首相に申し入れを行ないましたので、その文書を紹介します。
                           北限のジュゴンを見守る会  2010年4月4日

◆内閣総理大臣・鳩山由紀夫氏への申し入れ書◆

                         北限のジュゴンを見守る会(代表・鈴木雅子) 

                                                 2010年4月2日

  私たちは自然保護団体として、鳩山首相に要求します。あなたは、普天間基地
の移転先探しをやめ、米国政府に「世界で一番危険な基地」(ラムズフェルド前
米国防長官)、普天間基地の即時閉鎖・返還を毅然として要求すべきです。

 乱獲や開発などにより一度は絶滅したと考えられていた海生哺乳類ジュゴンは、
辺野古海域が普天間基地の移設候補地とされたことによって生存が確認されまし
た。国際的な保護動物であり、国の天然記念物である「北限のジュゴン」(世界
的な分布で一番北に生息するジュゴン)の生存は多くの人びとに希望を与え、沖
縄の自然のすばらしさを改めて広く認識させることになりました。私たちの活動
はジュゴンが再発見されたときから「北限のジュゴン」の保護を目的として、も
う10年も続いています。

 しかし、いま、私たちの眼前に、キャンプ・シュワブにまたがり、辺野古沖と
大浦湾を埋め立てる、いわゆるキャンプ・シュワブ沿岸域案(現行案)と、キャ
ンプ・シュワブ陸上案、さらに勝連半島沖埋め立て案が突きつけられています。

 現行案は「海殺し」そのものであり、ジュゴンの生息環境をいま以上に破壊し
ます。ジュゴンの回遊が確認されている海域の埋め立てはジュゴンの生存の根を
絶ちます。
 過去に検討され破棄されたはずのキャンプ・シュワブ陸上案は一見海の環境破
壊と関係ないように見えますが、それがどのような規模のものであっても、大勢
の海兵隊員の移住により生活排水問題をもたらすことは避けられません。しかも
大量のヘリの機体洗浄のため、常時化学洗剤を含む淡水を使用せざるを得ず、そ
れが深刻な海洋汚染を引き起こすことは火を見るよりも明らかです。
 沖縄の海と山、森や川は一続きの豊かな自然生態系です。ですからキャンプ・
シュワブの陸上部にヘリパッド、ヘリポートや固定翼機用の滑走路を建設するこ
とは、豊かなヤンバル(沖縄〔本〕島北部地域)の自然を破壊することにほかな
りません。キャンプ・シュワブ陸上部の基地機能の拡大は、航空騒音などによる
住民被害ばかりでなく、移設関連工事による森林植生の破壊や、流入河川や地下
水脈の攪乱、赤土の流出などを引き起こします。森や山の開発は自然生態系に計
り知れないダメージを与え、ジュゴンの住む海にも悪影響を与えます。

 それに、いわゆる勝連半島沖埋め立て案は、とてつもない暴論です。極東最大
の嘉手納米空軍基地をしのぐ巨大基地の建設が何をもたらすか、誰にも明らかで
はないでしょうか。千ヘクタール以上の人工島を作るのに海底から土砂を吸い上
げることを構想する人がいますが、もしそうであるなら、おそらく数千ヘクター
ルかそれ以上の海域をひどく荒らすことになります。モズクを育む海の破壊によ
って地元漁業は壊滅的ダメージをこうむります。
 近年においてもジュゴンの目撃情報がある金武(きん)湾から勝連半島をはさ
む中城(なかぐすく)湾一帯はかつてジュゴンの生息海域でした。将来的にも沖
縄ジュゴンの個体群を持続的に維持する可能性のある海域として大変重要です。
  人工島に3600メートル以上の滑走路2本と3000メートルの滑走路1本
を建設し、しかも航空自衛隊那覇基地と米軍那覇軍港を移設するという構想は、
沖縄を永遠に基地の島にするということです。そんな構想によって、沖縄の豊か
な自然とそれに依拠する生活を破壊することは犯罪です。断じて許されることで
はありません。沖縄の人びとが求めているのは、基地の重圧の「負担軽減」では
なく「ジュゴンと共に生きる基地のない平和な島」であることを、あなたは、い
ま一度、重く受け止めるべきです。

 いま鳩山政権が米国政府と協議を開始しようとしているどの案も、沖縄の人び
とが一致して強く反対している「県内移設」にほかならず「沖縄の民意」を正面
から踏みにじるものです。私たちはジュゴンを保護し、沖縄の豊かな自然を守る
ため、どのような「県内移設」案にも反対します。
 繰り返します。あなたは、普天間基地の移転先探しをやめ、米国政府に「世界
で一番危険な」普天間基地の即時閉鎖・返還を毅然として要求すべきです。普天
間問題の解決にほかに方法はありません。



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