[CML 003589] 地域活性化には外部の目を取り入れた柔軟な思考

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 4月 4日 (日) 15:08:25 JST


【PJニュース 2010年4月2日】鳩山由起夫首相が所信表明で「コンクリートから人へ」と演説したことが象徴するように経済成長を求めた開発優先の街づくりは行き詰まっている。東京都心部でやりつくした開発のまねをするのではなく、地域独自の魅力を活かした街づくりが求められている。
http://www.pjnews.net/news/794/20100401_8
http://news.livedoor.com/article/detail/4695405/
地域独自の魅力を活かした街並みの代表例は埼玉県川越市の蔵造りである。時の鐘を中心に蔵造り商家が点在し、ありふれた地方都市とは異質な江戸風の世界が広がっている。高度経済成長期には乱開発で取り壊しが相次いだが、市民団体などによる保全活動のお蔭で川越は「小江戸」という街の魅力を維持している。

開発を進める側からは川越の蔵造り商家には保全するほどの価値はないとの考えもあった。江戸情緒を伝える蔵造り商家であるが、大半の建造時期は江戸時代ではなく、明治以降である。川越が蔵の街になったこと自体が明治26年(1893年)の大火の後である。また、蔵造り商家は防火目的で建造された。その実用本位の重厚さは、数奇屋造りのような日本建築の美的感覚とは対照的である。

このように蔵造り商家は歴史性でも文化面でも主流派的な価値観から必ずしも高く評価されるとは限らないものであった。しかし、蔵造り商家を保全したことで、江戸情緒を伝える貴重な観光資源となっている。学術的な価値判断では切り捨てられてしまうようなものの中にも地域の魅力は存在する。

このような地域の魅力は実は地域の中では見つけにくい面がある。地元の人には当たり前でも地元以外の人にとっては魅力に感じるものは少なくない。地元の人が見落としがちな地域の価値を発見するためには外部の目で見つめ直すことが必要である。実際、川越の街づくりに取り組むNPO法人・川越蔵の会は全会員の約2割を川越市在住在勤ではない会員、「川越ファン」とも呼ぶべき人達が占めている。

また、長野県小布施町ではアメリカ人のセーラ・マリ・カミングス氏が地域活性化の立役者となっている。ステンレスやホーロー製の桶が当たり前となっていた酒造で、木桶仕込みを再興させた。

また、過疎の町の成功例として、徳島県上勝町の「葉っぱビジネス」がある。正式名称は「彩事業」で、山に落ちている葉っぱを集めて高級料亭に卸すという事業である。この「葉っぱビジネス」の発案者の横石知二氏も余所者扱いされている部外者であった。
これらの事例からは外部の目を取り入れた柔軟な思考が地域活性化につながることを示している。【了】

林田力(『東急不動産だまし売り裁判』著者)
http://sky.geocities.jp/hayariki4/book.htm
東急不動産で買ってはいけない 被害者が語る「騙し売り」の手口
http://www.mynewsjapan.com/reports/1101



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