[CML 001358] 鵜飼哲さんの「友愛」(Fraternite)論〜Re3: PP研ウェブ新着:鳩山由紀夫さん、男同士の友愛、大事ですか?/青山薫

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 9月 16日 (水) 11:12:30 JST


一橋大学の鵜飼哲さんが本MLでも若干の議論があった「友愛」に関して「『博愛』(Fraternite)について」
という論攷を発表されています。1994年発表の論攷ですから、すなわち鳩山さんが「私の政治哲学」という
論文を発表する以前の執筆に関わるものですから、今回の“Fraternite”議論には直接関係はしませんが、
「友愛」(Fraternite)という仏語の成り立ちについて、“Fraternite”という語の「女性排除」性について歴史
的、思想的な考察を加えておられます。鳩山論文問題を考える上でもとても参考になるご論攷だと思いま
すのでご紹介させていただこうと思います。

■「『博愛』(Fraternite)について」 鵜飼哲(一橋大学教授)
http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/10832/1/ronso1110300540.pdf

鳩山氏は今日の昼過ぎにある特別国会で新首相に指名されます。そして、21日には国連総会に出席す
るため日本を出発し、23日(現地時間)に国連総会で首相演説を行う予定のようです。

報道によれば、「鳩山氏は9月23日から始まる国連総会の一般討論演説を外交デビューの舞台と位置
づけ、演説の草案づくりに着手した。『オバマ大統領と一緒に核廃絶の先頭に立つ』との文言や『地球環
境との共生』、『人類社会の未来』との表現も使って核廃絶の重要性を強調することにしている」とのこと
です(産経新聞、2009年8月27日付)。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090827/stt0908270121001-n1.htm

であれば、鳩山氏は、核廃絶の重要性を強調することと関連させて、この国連総会での首相演説のひの
き舞台で自らの「友愛」理念をもあわせて同時語りすることはおおいにありえます。いや、おそらく同時語
りするでしょう。その際「友愛」は英語では“fraternity”と訳されるはずですから、鳩山氏にはいまのうちに
“fraternity”という言葉の持つ「女性排除」性について認識を深めていただく必要があるように思います。

鳩山さんには国連総会に出席する前に先の青山薫さんのご論攷とともにぜひ読んでおいて欲しい論攷で
す。国連総会という国際舞台の場で「女性排除」性を持つ“fraternity”という語を決して安易に用いること
がないように。

日本国憲法前文には次のような一節があります。「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を
地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」。そういう
問題でもあろうかと思います。


東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp



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