[CML 001287] Fw: 9月8日、富川市で「日本軍『慰安婦』問題解決を促す決議」採択

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 9月 10日 (木) 08:40:03 JST


韓国・大邱市にある大学で日本語教師をしている岡田卓己さんから標記のような情報が入りました。

9月8日、富川(プチョン)市議会本会議において「日本軍『慰安婦』問題解決を促す決議」が満場一致
で採択されたとのことですが、この決議が同市議会で採択されるにあたってはそれに先立って神奈川
県川崎市にある市民団体の「川崎から日本軍『慰安婦』問題の解決を求める市民の会」の同決議採
択の呼びかけなどもあったようです。同市民の会の富川市議会議員宛の「意見書」、富川市議会決議.
文などは岡田さんの下記メールの下にコピペしておきます。以下、転送です。

東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp

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大邱市在住の、岡田卓己です。(転送歓迎)

皆さまへ

9月8日、富川(プチョン)市議会本会議において、「日本軍『慰安婦』問題解
決を促す決議」が、満場一致で採択されました。9月3日に富川市議会行政福祉
委員会で採択され、本会議にかけられていたものです。
富川市は、ソウル近郊の京畿道にある、人口87万人の市です。

この決議は、「慰安婦」問題の解決に取り組むことを、日本政府、国会、そして
友好都市である川崎市と岡山市をはじめとする日本各地に伝え、韓国政府に対し
ても日本政府に対し外向的、行政的努力を尽くすことを促す内容になっています。

この決議に先立ち、富川市議会ユン・ビョングク議員からは、「川崎から日本軍
『慰安婦』問題の解決を求める市民の会」に対して、
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 韓国国内でも、日本軍慰安婦問題解決要求決議案採択運動が始まりました。
 7月24日、大邱市議会が最初に決議案を採択し、私が所属している富川市議会
はこれから9月中に決議案を上程します。
 富川市の決議案は韓国政府、日本政府と国会、そして川崎市と岡山市議会に送
る内容になっています。
 日本国内の市民団体の努力を支持するため、韓国で、そして富川でこういう努
力があるということを、お伝え下されば幸いです。
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との、連絡がありました。

友好都市関係も活かして、日本と韓国の市民同士が連帯して、「慰安婦」問題な
ど、過去の歴史問題の清算に向け手を携えて行ければと思います。

添付ファイル
090908富川市議会決議.doc
富川市議案提出文.doc
090904富川Times.doc  (記事)
求める会川崎から意見書.doc (富川市議会あての意見書)

以上です。
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(1)「川崎から日本軍『慰安婦』問題の解決を求める市民の会」の富川市議会議員宛意見書

富川市議会議員の皆さまへ

「日本軍『慰安婦』問題解決を促す決議案」への意見書

川崎から日本軍『慰安婦』問題の解決を求める市民の会

 「川崎から日本軍『慰安婦』問題の解決を求める市民の会」は、友好都市である富川市議会が「日本軍『慰安婦』問題解決を促す決議案」採択
に向け審議を始められることに際し、富川市民と富川市議会の皆さまに敬意を表明いたします。

 私たちは、国連や世界各国議会など国際社会から、日本軍「慰安婦」問題の解決のため、日本政府に謝罪と法的賠償を要求する決議や勧告
が出ているにもかかわらず、日本政府がその姿勢を改めようとしないことに深い憂慮の念をいだいています。さらに、日本軍によって、強制的に
「慰安婦」にさせられた被害者ハルモニが毎月のようにお亡くなりになっている、その無念さを思うと、強い焦燥感にかりたてられます。そして、
「私たちが生活する地・川崎市でも何かできることはないか」と思い続けていました。

昨年からの兵庫県宝塚市議会、東京都清瀬市議会、北海道札幌市議会、そして福岡県福岡市議会での「日本軍『慰安婦』問題の解決を求める
決議」採択に励まされ、私たちは今年2月に川崎市在住の個人と団体が集まり、会を結成し活動を開始しました。これまで私たちの会は、川崎市
市議会の各会派(党)への要望と話し合いを持ち、「日本軍『慰安婦』問題について日本政府の誠実な対応を求めるための川崎市議会への請願
署名」を推進し、「川崎から『慰安婦』問題の解決を求める市民のつどい」などを開催してきました。

 友好都市である富川市でも、「日本軍『慰安婦』被害者ハルモニが生存しておられながら、最近数年間に3人の被害者ハルモニたちが、日本政
府の謝罪と賠償を受けることができないままお亡くなりになった」(富川市決議案・主文)とのお知らせを伺い、私たちは深く心を痛めます。さらに、「富川市は、日本の川崎市、岡山市など2ヶ所の地方自治体と友好都市関係を持っており、交換公務員派遣、都市祭り参加、市民交流など格別
な関係を形成している。こういう関係を土台に歴史教科書問題が生じた時は、友好都市の諸市民団体が連帯して、わい曲教科書非採択運動を
展開するなどの関係にまで発展してきた。現在富川市と友好都市関係を結んでいる都市でも、良心的市民勢力による市議会決議の採択運動が
展開されており、市議会内でもこの問題が真剣に議論されている時点での富川市議会の決議は、彼らの運動にも大きい力になるだろう」(同・主
文)との、友好都市交流のこれまでの積み重ねの歴史や、現在の富川市議会の決議採択の動きに接し、大いに励まされます。

 日本では、この8月30日に行われた総選挙によって、民主党を中心とする野党が大勝しました。周知のように「慰安婦」問題と広く強制動員問
題などの解決に向けては、「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案」と、国会図書館に恒久平和調査局を設置する「国立国会
図書館法の一部を改正する法律案」が、毎年のように民主党・共産党・社会民主党の3党共同で提出されてきました。さらに、首相就任が確実で
ある民主党・鳩山由起夫代表は、今年6月ソウルで「私たちは過去の歴史を直視する勇気を持っている」」と発言しました。「慰安婦」問題をはじ
めとする植民地・戦争被害者の問題を解決する絶好の機会が訪れようとしています。

 しかしながら、「慰安婦は売春婦だ。彼女らに謝罪する理由はない」「日本が行った戦争はアジア解放戦争だ」などと、日本軍が行った歴史を直
視せずわい曲する勢力もおり、これらの勢力は東京都三鷹市や京都府京田辺市での「決議報告会」などへのなりふりかまわぬ集会妨害活動を
「危機感」を持って行っています。さらに、これらの勢力に同調する地方議員や国会議員もおり、今後の動向は予断を許しません。

 したがって、このような有利な状況を活かすことができるか否かは、私たちのこれからの行動にかかっていると言えます。今こそ「慰安婦」問題
解決のために大きな声をあげ、行動しなければなりません。

 私たちは、19世紀末から20世紀にかけて行われてきた、日本のアジア地域への侵略と植民地支配の歴史を直視・反省し、二度と過去の過ちを
繰り返さず、東アジアで平和と民主主義・人権を確立し、21世紀を信頼と友好の世紀として創造したいと願っています。

 日本国憲法前文においても、過去の侵略戦争を反省し、

 「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと
思う。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。われらは、いずれの国家
も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の
主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる」と、明記されています。

 しかし、日本が過去の歴史清算(真相究明・謝罪・賠償)を誠意をもって行っていないことが、全世界の国民が「平和のうちに生存する権利」の
実現と、友好を妨げる最大の障壁となっています。そして、日本軍によって人権を蹂躙された「慰安婦」被害者問題の解決こそは、その最も重要
な課題の一つです。

 私たちは、富川市がこの決議を採択し、それを日本政府・国会、そして日本の全国各地へ伝えてくださることを期待しています。富川市民と川崎
市民は、問題解決と友好、平和創造に向けて共に手を携え、行動していきましょう。

2009年9月1日

86年前関東大震災が発生し、翌日より朝鮮人をはじめとする人々への大虐殺が行われることになった日に
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(2)日本軍「慰安婦」問題解決を促す決議(富川市議会)

日本軍「慰安婦」問題解決を促す決議

 富川市議会は、韓国が過去に日本帝国主義によって不法に強制占領され、植民地として屈辱的な生を強要されたかつての歴史を記憶しつつ、
特に、多くの女性たちが日本軍「慰安婦」として強制動員され、性奴隷として人権を蹂躙された忘れがたい歴史を記憶している。

 富川市議会は、これまで19年間、日本軍「慰安婦」問題を解決するために国内はもちろん国際的な関心を喚起しながら活動してきた被害者たち
や民間団体の努力を支持・激励し、これまで日本政府に謝罪と法的賠償、正しい歴史教育などを要求・勧告したラディカ・クマラスワミ国連人権委
員会女性暴力問題特別報告官の勧告とゲイ・マクドゥーガル国連人権小委員会特別報告者の「武力紛争下での組織的強姦・性奴隷制および奴
隷制類似慣行に関する最終報告書」、この他にも数回にわたり日本政府に法的責任を勧告した国連組織の決議とILO基準適用委員会専門家委
員会の報告書などを積極的に支持する。

 また、米国、欧州連合、オランダ、カナダ、台湾など様々な国の議会で採択された、謝罪と法的賠償、歴史教科書への記録などを要求した決議
と、2008年10月に採択された大韓民国国会での決議を支持するとともに、2008年3月、日本の兵庫県宝塚市議会で日本政府と国会に日本軍「慰
安婦」問題の誠実な解決を要求する決議の採択を皮切りに、東京都清瀬市議会、札幌市議会が決議を採択し、そして2009年も福岡市議会、大阪府箕面市議会、東京都三鷹市議会、東京都小金井市議会、京都府京田辺市議会で採択された「慰安婦問題に対する日本政府の誠実な対応」を
要求する請願と意見書を歓迎する。

 富川市議会は、日本軍「慰安婦」被害者たちの要求と国際社会の勧告を受け入れずにいる日本政府と日本国会の態度に深刻な憂慮を表明し
つつ、一日も早く日本政府が国際社会の勧告を履行して、日本軍「慰安婦」被害者の名誉と人権を回復させることを促す、87万富川市民の意思
を代弁して、次の通り決議する。

1.日本政府が、1930年の戦争から1945年の敗戦に至るまで韓国とアジア・太平洋地域の少女と女性たちを連行し日本軍性奴隷とした非人道的
犯罪の事実に対して、公式に認めて真の謝罪と歴史的・法的責任を履行することを促す。

1.日本政府が、日本軍「慰安婦」被害者たちが一人でも多く生きている時に、謝罪と賠償を実現することができるよう行政的・立法的な制度を迅
速に用意することを促す。

1.日本政府が、日本軍「慰安婦」のような類似の犯罪の再発を防ぐために、日本の歴史教科書に真実だけを正しく記録し、現在と未来の世代た
ちに教育することを促す。

1.日本国会が、日本軍「慰安婦」制度に対する真実の究明と被害者に対する公式認定、法的賠償を実現させるための特別法を、一日も早く制
定することを促す。

1.川崎市議会と岡山市議会が、相互善隣と親善を図る友好都市として、日本国内の先導的な地方自治体と歩調を合わせ、日本政府と日本国
会が上記の諸要求を受け入れるよう、意見を集めていただけることを促す。

1.大韓民国政府は、これまで19年間、国連と米国、ヨーロッパ、アジアなど世界を回りながら、日本軍「慰安婦」問題を解決するために努力して
いる被害者と民間団体の努力を支援し、日本政府が公式謝罪と法的賠償および歴史教科書への記録を履行するよう外交的・行政的努力を尽く
すことを促す。

 このように富川市議会は、被害者および市民と共に、日本軍「慰安婦」問題が正しく解決され、被害者の名誉と人権が一日も早く回復されるよう
持続的な関心と努力を傾け、日本軍「慰安婦」被害者たちが被った犠牲と苦痛が、後の世代には反復されることなく、平和と人権が保障されるよう記憶し教育することに努めることを誓う。

2009年 9月  8日
 富川市議会 議員一同

【訳注】原文で「促求する」と表現されている箇所は、本来は「促し、求める」と翻訳すべきところだが、「促す」と翻訳した。また、本決議案は富川市
議会9月議会に上程される。
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(3)富川市議案提出文.

受信: 富川市議会議長

題名:  「日本軍‘慰安婦’問題解決を促す決議案」提出

「地方自治法」第66条および「富川市議会 会議規則」第19条により「日本軍‘慰安婦’問題解決を促す決議案」を発議して付けることと同じように提出します。

添付書
1.決議案1部.
2. チャンソン議員 署名簿  1部.

2009. 8.○○
発議者: 富川市議会議員  ピョンチェオク(署名),  ユン・ビョングク(署名)

                                               等  (印)

日本軍‘慰安婦’問題解決を促す決議案
議案
番号
提案日時: 2009.8.○○
提案者: ピョン・チェオク、ユン・ビョングク議員  他  (印)

1.主文
○日本軍‘慰安婦’問題解決を促し、別紙のように決議案を採択する。

2.提案理由
○今年は我が国が日帝から解放されてから64周年であるとともに、我が国が日帝に強制的占領されて屈辱的な植民地としての生を始めて99年に
なる年だ。また、過去植民地の痛みを克服しようと、日本軍‘慰安婦’問題を解決するための運動が国内で初めて開始され、真実が糾明され始め
て19年になる。

○この間、日本軍‘慰安婦’被害者たちは、50年の沈黙を破り、勇気を出して歴史の生き証人として名乗り出て、日本軍‘慰安婦’問題の正しい解
決と類似の犯罪再発を防ぐために、韓国挺身隊問題対策協議会など関連諸団体と、国連とアメリカ、ヨーロッパ、アジアなど全世界を回って活動
し、1992年1月8日から17年の間毎週水曜日ごとにソウル日本大使館の前で開催されている日本軍‘慰安婦’問題解決のための定期水曜示威に
も毎週参加している。

○被害者たちと民間団体の努力により、国連人権委員会女性暴行問題特別報告官は、日本政府に公式謝罪と法的賠償、正しい歴史教育などの実施を勧告し、国際労働機構(ILO)基準適用委員会専門家委員会は日本軍‘慰安婦’は性的奴隷制度でILO 29号,強制労働禁止条約に違反した
事例と判断して、日本政府に謝罪と法的賠償を要求した。

○それにもかかわらず、日本政府は相変らず公式謝罪と法的責任を全うしないばかりか、強制性を認めないなど歴史に逆行する行為を行っている。それだけでなく、‘慰安婦’は‘売春婦’だとか、‘金を儲けるために志願した女たち’、‘アジア太平洋戦争が侵略戦争でなく解放戦争’という等
の妄言が、政治家たちおよび社会指導層で継続されており、これに対して日本政府はまったく制止することもしないことによって、第2、第3の人権
侵害を行っている。また歴史教科書で、日本軍‘慰安婦’問題を削除して教えないことにより、若い世代らに偽りの歴史を教育している。

○国際社会は、このような日本政府と日本社会に向かって、正義を実現することを要求している。2007年7月30日米国下院では、日本政府に日本
軍‘慰安婦’被害者に謝罪しろとの決議書を採択し、オランダとヨーロッパ連合議会、カナダ議会でも日本政府に公式謝罪と法的賠償、正しい歴史教育などを要求する決議書を採択した。2008年には、大韓民国国会と台湾国会でも、日本政府に謝罪と法的賠償を要求する決議書を採択した。

○日本国内でも変化の動きが起きている。
2008年3月から、全国各地方自治体議会で、日本政府と国会に対して、日本軍‘慰安婦’問題を誠実に解決することを要求する決議書を採択して
おり、日本の市民たちは、日本政府が直接被害者に謝罪して賠償するようにするように日本国会での立法のために活動している。

○一方、被害者たちは80才以上の高齢なので、日々死亡者が増加している中で、韓国政府の日本軍‘慰安婦’被害者生活安定支援法対象者
234人中すでに2/3以上が死亡し、今では91人が生存しているにすぎない。生存している被害者の場合でも、高齢と‘慰安婦’後遺症を抱いており、一日も早く日本軍‘慰安婦’問題を解決しなければならない緊急性をかかえている。

○私たちの富川市は、日本の川崎市、岡山市など2ヶ所の地方自治体と友好都市関係を持っており、交換公務員派遣、都市祭り参加、市民交流
など格別な関係を形成している。こういう関係を土台に歴史教科書問題が生じた時は、友好都市の諸市民団体が連帯して、わい曲教科書非採択
運動を展開するなどの関係にまで発展してきた。現在富川市と友好都市関係を結んでいる都市でも、良心的市民勢力による市議会決議の採択
運動が展開されており、市議会内でもこの問題が真剣に議論されている時点での富川市議会の決議は、彼らの運動にも大きい力になるだろう。

○現在富川にも、日本軍‘慰安婦’被害者ハルモニが生存しておられながら、最近数年間に3人の被害者ハルモニたちが、日本政府の謝罪と賠
償も受けることができないままお亡くなりになることもした。富川の市民社会団体を中心に、日本軍‘慰安婦’問題解決のため活発な活動も持続し
てきている。富川-川崎青少年歴史フォーラム‘ハナ(一つ)’はこれまで10年の間、この問題を含んだ韓国・日本過去の問題を主題として研究・
討論をしており、さまざまな女性団体も、月1回日本大使館の前水曜集会に参加しており、日本軍‘慰安婦’問題を扱った映画を上映するなど多様
な方法で活動している。

○もう富川市議会が出る時だ。
国・内外すべての状況を考慮する時、今が日本軍‘慰安婦’問題を解決する最も適切な機会であることは確実だ。富川市議会が日本軍‘慰安婦’
問題解決を促す決議文を採択して、日本国内友好都市をはじめとする主要関係機関・団体に伝達することによって、日本政府と日本国会が一日
も早く問題を解決する条件を作るために力を集めようと思う。

添付書類: 決議文1部
………………………………………………………………………………
以下、省略。




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