[CML 001769] 上関原発阻止 地元MLから その10 高井公生さんの現地レポート

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 10月 22日 (木) 09:45:00 JST


上関原発阻止 地元MLから その10です。

今回は上関原発阻止のために私の知っている限りでも10年近く(おそらく10年は優に超えている
でしょう)勤務と地元での活動の合間を縫っては祝島(原発反対デモなどなど)、また山口(中電や
県への抗議行動)に通いつめておられる高井公生さんのA4サイズ3枚の現地レポートです。

*下記の高木さんのレポートには雑誌投稿原稿を急いでコピーペーストしたためと思われますが、
改行がありませんでしたので、読みやすさを考慮して転送者の独断で適宜改行を入れさせていた
だきました。ご了承ください。もちろん、一部固有名詞を除いて原文はそのままです。なお、文字化
けも一部見られますが、この点についてもご容赦いただければ幸いです。

東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp

………………………………………………………………………………
From: "高井公生"
Sent: Thursday, October 22, 2009 7:35 AM
Subject: [soml 2571] 上関の現状とわたしたちの行動について

みなさまへ

反原子力デー2009「原発いらん!in上関(田名埠頭)集会」

日時:10月25日(日)
   13時30分から15時30分ごろまで

場所:平生町の田名埠頭
   http://www.mapion.co.jp/m/33.9066355555556_132.059185555556_7/
   現場へ車で入る場合は、下記の地図の×印から入って来てください
   http://www.mapion.co.jp/m/33.9099994444444_132.059724444444_8/


本レポートは、脱原発大分ネットワークの「つゆくさ通信」のためにまとめたものです。都合により
発行が遅れそうので、このままでは賞味期限が切れかねず…。10月25日の平生町田名埠頭で
の現地集会に一人でも多くの人が「行こう!」という気になっていただければという願いを込めて
投稿します。A4サイズ3枚の長文で、申し訳ありません。転載可。


「毎朝、原発を拝まされる生活なんぞ、ゼッタイに我慢ならん!」

「海は売らんゾー」「原発は許さんゾー」「中電は帰れー」「祝島のお父さん、お母さん、がんばれ
ー」。

場所は山口県平生町田名埠頭。9月10日に始まった攻防は、すでに1ヶ月以上が経過した。中
国電力は埋め立て海域を示す浮標灯(ブイ)9基を上関原発建設予定地の海面に設置するため、
早朝には前触れもなく大型台船を伴って姿を現わす。山口県知事が昨年出した公有水面埋立
許可は、1年が経過する10月21日までに工事を着手しなければ失効する。

しかし、現在も埋め立て差し止めの裁判(山口地裁)が係争中だ。勝訴判決が出たらどうすると
いうのだ。原発が止まれば埋め立てた責任を誰が取るというのか。いったん埋め立てた海を原
状に戻すことなど不可能だ。祝島にとって最良の漁場であり、スナメリ、カンムリウミスズメをは
じめ多くの希少生物の棲息が確認されている世界的にも貴重な海域。埋め立ては、かけがえの
ない自然を絶対的に失わせることになる。祝島の島民が真っ先に阻止行動に出たのは当然だ。

祝島漁船の船団と中電の作業船とのはげしいにらみ合いが続いた。連日の闘争は、島の人の
疲労と高齢から考えて数日がw)€ヲ臓w)限界と誰もが覚悟していた。相手は給料を手にしなが
ら、こちらは漁を休み仕事を投げ出しての闘い。彼我の力関係ははじめからお話にならない。
陸上から声を張り上げる誰もが、今回の闘いも、船がなくては作業台船に向かって手も足も出
せない無念さを悔しがっていた。問題はいつまで続けられるか。しかし、なんと、1ヶ月以上にわ
たってずっと阻止し続けているのだ。実際、祝島島民の会は、埋立許可を出しながら傍観を決
め込む山口県知事を徹底追及する戦術に切替え、9月21日には祝島としての「けじめ」をつけた
…、はずだった。

闘争の継続に弾みをつけたのは、若者たちだった。漁船に交じってそれまでも行動を共にして
いた地元の若者中心のシーカヤック隊が、台船の接岸阻止・ブイの積み出し阻止を引き継い
だのだ。祝島とあらかじめ打ち合わせた連携ではなく、明らかに自主的、自発的な行動だった。
これで祝島も息を吹き返した。当初の規模を縮小したと言いながらも、毎朝7時前には島から
駆けつける行動が再開された。陸上でも、祝島の人たちに交じって多くの『原発も埋め立ても
許さない人びと』が連日県内外の各地から集まり続け、海上にw)€カ・・・u凾タかって抗議を連
呼する。そして、台風18号が迫る10月7日に事件が起こった。

その日の午前中に、中電がブイ2基を取水口側と排水溝側に1基ずつ「設置」したことがわかっ
た。田名埠頭に置かれた9基をゲットするのはむずかしいとみて、他から調達してきたのだ。
どこのものをどこから運んだのかも公表していない。中電はその日のうちに「着工」を宣言した
が、工事仕様書にないやり方ではたして着工と言えるのか。その日の朝には作業船とともに
推進派漁民も田名埠頭に姿を現しながら何も告げずにすぐに帰っていったという。この陽動作
戦的な行為、だまし討ちに、みんなは怒りまくった。そして、これが火に油を注ぐ形になった。

噂では、ブイは島根原発で使用した中古品であり、永い使用には耐えられないので、焦りまく
る中電はやはり田名埠頭の9基を狙ってくるにちがいない。「絶対にそうはさせるか!」と24時
間の監視体制はさらに強化され、大分から参加した何人もが徹夜の“夜回り隊”に加わった。                                     

積み出し予定だった9月10日以来、テントの中は、祝島ku棊「・・w)宸タばちゃんたちの笑い
声が1分とおかず湧き上がる。山戸貞夫さん(上関原発を建てさせない祝島島民の会代表)
が、「ワシャー、これが一番たまらんのよ!」とテントの外に逃げ出すほど。毎日輪番でやって
きてメンバーが替わるのに、毎日この様子は変わらない。テントには、水、ジュース、リンゴ、
梨、みかん、栗、お菓子、コーヒー、ドリンク剤…、差し入れの飲み物と食べ物がいつもいっぱ
い。「ここにおりゃあ、飢えることはない!」とまた笑いが起きる。昨日は、近隣の見知らぬ人
が60キロの新米を「兵糧米じゃ!」と2千円の精米のカンパとともに置いて帰ったという。テン
ト小屋も、台風の前より立派になって、防風、雨対策など居住性もバッチリ。大工さん手作りの
木枠が組み立てられ、コンパネやシートで囲われ、床にはフォークリフトで持ち上げるときに使
う断熱効果のある強化プラスチックの台座が高床式に敷き詰められ、冬に向かうこれからは、
そのどれもが有り難い。

ブルーシート以外は、どれも差し入れられたもの。顔の見えない支援が日ごとに増えていると
いう。テント前の道路の両側には、全国から寄せられた大小さまざま、色とりどりの連帯の
「布メッセw)€沁刋タ・u凾タジ」がつらなる。「美しい田の浦を埋めるな!」「原発はエコじゃな
い。エゴだ!」「原子力発電所より元気力発電所!」「海を守ろう!地球を守ろう!」…、訪れ
るたびに増え続ける布たちが海風にまぶしく揺れて、訪れる人の目を奪う。時折通行する近
所のご老人や子連れのお母さんが、足を止めて見入ってくれる姿がうれしい。祝島のおばち
ゃん、おじちゃんたちだけでなく、現地に通うボクたちもどれほど、そのメッセージに励まされ
ることか。

そして、シーカヤック隊は今日も元気。中電が入ってこない日は、のどかにシーカヤックの教
室が行われ、素人の若者たちが嬉々として新しい乗り手に再生産されていく。中電が来れば
祝島の漁船に代わって敢然と立ち向かうカヤッカーに心から感謝!!若者が時間を稼ぐうち
に、連絡を受けた祝島から漁船が到着し、中電があわてて後退する、というのが想定パター
ン。カヤック隊には強硬な態度に出る中電も、祝島には手が出せないのだ。その中に、湯布
院からも1人の青年・T君が参加していることを知ってうれしかった。

海上での攻防の中で、中電w)€「吏・・u凾タ責任者が何度も暴言を吐いた。「祝島の皆さん、
これからは第1次産業では暮らせませんよ」「山戸さんは、独裁者で大ウソツキ…」「ここにい
る人の中にも、もうやめて帰りたい人もいるでしょう」など、言いたい放題。つかさず、おばち
ゃん隊が「じゃあ、お前ら米も魚も食うな!毎日一万円札でも食ってろ!」と言い返した。当
の山戸さんは、「あのおばちゃんら、ワシの言うことなど聞きもせん。いつも怒られとるのは、
こっちじゃ…」と苦笑い。早速、上関町議会と山口県議会で問題発言として取り上げられ、
それぞれから厳重注意の抗議を受けた中電は、以来、何を言われても貝のように口を閉ざ
し、オウムのように同じことを繰り返すだけになって、アジる張り合いがなくなったと陸上の
おばちゃん部隊が愚痴っている。             

10月12日(月、体育の日)には社民党の近藤正道参議院議員が、佐々木明美県議(社民)
や原子力情報室(東京)の人と一緒に田名埠頭にやってきた。わずか3時間であったが、
祝島のおばちゃんたちの27年に及ぶ苦渋に満ちた (?) 話に耳を傾けた。今も印象に残っ
ているおばちゃんの言葉、w)€刋タ─w)憎w)みっつ。「成長した子どもたちが反対運動を
喜んでくれている。絶対に間違ったことはしておらんと確信してやってきたけど、やはりとっ
ても嬉しい。」「祝島では、毎朝、日の出に向かって手を合わせる。原発が出来ると(まった
く同じ方角の)原発に手を合わせにゃならん。そんなことが、どうしても我慢できますか!」
「27年間のストレスですか?アッハッハッ、そんなもの、ありません!」

その後、漁船に乗ってブイの置かれた埠頭の海を直接に視察。カヤック隊との交流会も1時
間近くに及び、若者の主張に何度も頷き聴いていた。4時に一行は祝島に渡り、1040回を
超えた恒例の月曜デモにも参加した。翌13日、田の浦の建設予定地を視察した後、広島で
中電本社と交渉を行った。10月14日の朝日新聞は、福島みずほ党首名の要請書(―嗣
の合意が得られるまで埋め立て工事を中止し、原状回復措置を講ずる⇒縦蠱麓辺の希
少生物の詳細な生息調査と、新アセス法に基づく環境影響評価を行うことなどの3点)を手
渡した、と報じた。

近藤議員は新潟の柏崎刈羽原子力発電所の隣町に生まれ、弁護士としても反原発訴訟
に加わる。社民w)€ヲ臓w)党脱原発プロジェクトチームとして、上関原発白紙撤回と、それ
とは一体の、待ったなしの埋め立て着工阻止に向けて、「温室効果ガスの排出抑制のため
には原発の着実な推進が必要」とする巨大・民主党にどれだけ詰め寄れるか、どのような
政治力を発揮できるか、これからに注目したい。                                      

埋め立て着工は形だけ。間に合わせで中古のブイを運んだが、今日も田名埠頭から新品
のブイは運び出せない状態は続いている。同じ想いをもつ阻止闘争への初参加者も増え
て、現地の連携はより強固になっている。100万人署名も続いている。鎌仲ひとみさん、纐
纈(はなぶさ)あやさんによる、2本の映画の完成が待ち遠しい。

沖縄・辺野古には行きたいけど遠くて行けないと思ってきた人、田名埠頭は地続きです。
山陽自動車道の熊毛インターから30分。おじい、おばあも“いっぱい”います。ぜひ千円
高速で思い切って現地に行きましょう!自分の目で確かめてください!          

上関を、辺野古のように早く全国区にして、みんなの力で、原発も、埋め立ても、絶対に
阻止するぞー!!                     (10月15日記)


ご意見・感想は、takai- at mx6.tiki.ne.jp までお願いします。
………………………………………………………………………………



CML メーリングリストの案内