[CML 001684] 「政権発足4週間 記者クラブはどうなった?」という池田香代子さんの記事に関連して

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 10月 14日 (水) 17:36:06 JST


池田香代子さんがご自身のブログで「政権発足4週間 記者クラブはどうなった?」という記事を
書いています。

■政権発足4週間 記者クラブはどうなった?(池田香代子ブログ 2009年10月14日)
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51268776.html

池田さんは上記の記事で「例の、民主党の公約だった記者会見オープン問題は、どこまで進ん
だでしょう。ビデオニュース・ドットコムのサイトによると、10月7日の時点で次の通りです」と書き、
外務省、金融庁、法務省、総務省、環境省、国家公安委員会、防衛省、文部科学省、財務省、
厚生労働省、農水省、経産省、国交省の記者会見のオープンの状況の例をあげていますが、
肝心の本丸ともいうべき永田クラブ(内閣記者会)が主催する政府の記者会見(首相、官房長官、
官房副長官、首相官邸、内閣府)のオープンの状況については触れていません。

このうち内閣官房の記者会見に関連して共同通信が下記のような記事を配信しています。

■子育て配慮で懇談時刻早める 松野副長官、福島氏が称賛(共同通信 2009年10月13日)
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009101301000609.html

松野内閣官房副長官が女性記者の子育てに配慮して記者会見とは別に開かれる記者懇談会
の時間を早めることを決めた。この件に関して福島瑞穂少子化担当相が「こういう配慮は、働く
人にとって大きい」「うれしいニュース」と称賛した、というニュースです。

ほんとうに「うれしいニュース」といえるのかどうか? この点について別のMLに記事を書きまし
たのでご紹介させていただこうと思います。池田さんは上記の記事にもちろん関わってくる問題
であろうと思います。

…………………………………………… 
子育て配慮で懇談時刻早める 松野副長官、福島氏が称賛(共同通信 2009年10月13日付)? 

だとすれば、首相官邸で行われている内閣官房(内閣総理大臣を直接に補佐・支援する機関)の
記者会見はいまだに従来の記者クラブ方式、すなわち外国メディア、フリー記者らの同記者クラブ
への参加の方途を閉ざしたままの状態で開かれているということになります。きわめて遺憾なこと
です。

この政府機関の記者会見の非オープンの問題点について、私は、先のメールでビデオジャーナリ
ストの神保哲生氏の次のような指摘を紹介しました。

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「記者会見がオープンでなければならないわけ。それは、会見の出席に制限があると、記者会見
が真剣勝負の場にならないからです。特定の社だけを相手にする記者会見を許せば、記者会見
が政治権力とメディアの真剣勝負の場にならないばかりか、両者の関係が癒着と堕落の温床に
なることが、最初からわかりきっているからです」

「その前提が崩れると、記者会見は単なるセレモニーの場になります。統治権力が一応会見を
やってるふりをする儀式にメディアもみんなで付き合ってあげて、本当に聞きたいことは、その後
の番記者懇談や夜回りで聞く。もちろんそれはそのまま記事にはできないし、何らかの思惑があ
ってあえて実名で書くように言われた場合以外は、実名報道も行われない。発言者もそういう場
での発言には責任を問われることもない」

「それがまさに自民党下で長年にわたり進行してきたメディアの癌化現象の根源です。民主党は
その癌を治癒できるかは、まず記者会見の開放がその第一歩にはるはずだったのですが、第
一歩目からつまずいた状態です」(「神保哲生ブログ 2009年9月15日」より)
http://www.jimbo.tv/commentary/000573.php
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共同通信記事にいう「子育て配慮で懇談時刻早める」の同懇談会は上記の神保哲生氏の指摘
のとおり政府機関の記者会見が「単なるセレモニーの場」となっているその代替措置として機能
しています。記者会見が「政治権力とメディアの真剣勝負の場」になりさえすれば、そもそも政府
の「政策の背景などを説明する場」(共同通信)としての記者懇談会などは不要です。すなわち
女性記者も男性記者も「午後6時を過ぎてから始まる懇談会」(同)などに出席する必要はなくな
ります。

福島瑞穂さん

そんなことも気づかずに「うれしいニュース」などと松野内閣官房副長官を称賛するのはいかが
なものでしょう? この問題についてのあなたや社民党の考え方はよくわかりませんが、記者ク
ラブ制度の問題は国民の知る権利とも密接に結びつく情報公開のあり方に関わる重大問題と
いうべきです。民主主義の党としての社民党としてこの問題についての認識を十分に深められ
るべきだと思います。

松野内閣官房副長官はこれも既報ですが「外国人参政権に反対もしくは慎重な議員で構成さ
れる永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会に参加するなど、民主党内では保守派
と見られている」(wiki:『松野頼久』)人物です。また最近では「キャバクラ」の支払いを「政治活
動費」として計上していた問題でも話題になった(毎日新聞、2009年9月30日)民主党内「守旧
派議員」のひとりです。外国人参政権に反対するような人物が女性の人権にのみ配慮を示す
ことなどまず考えられないことです。ここは上記の「守旧派議員」グループのなんらかの思惑
(たとえば記者クラブ開放を求める世論潰し)、なんらかの意図が働いた上でのパフォーマンス
であろう、と解釈する方が正鵠を射た見方だろうと私は思います。

ともあれ「うれしいニュース」などとは私には思えません。
……………………………………………

東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp



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