[CML 001670] 訂正:再度「<佐藤優現象>に対抗する共同声明」 (賛同のお願い)について

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 10月 13日 (火) 18:42:47 JST


先に発信した標題の私のメールについて、同共同声明賛同者の同意を得ることなく「私たち」と表
現しているのは不当ではないか、という指摘がありました。

たしかに「私たち」という主語で語ってしまえば、私にそうした意図がなくとも先のメールで指摘した
当該メディアに対する同声明賛同者のさまざまな評価(その多くは厳しい評価)を結果として捨象
してしまいかねない不適な表現であった、と私も思います。

また、その他の表現についても私として意を尽くせていないと思えるところが何箇所かありました。

そういう次第で下記のように改稿させていただきたいと思います。同主題を重複して投稿する結
果になりました。この点についてお詫び申し上げます。以下、改稿したものです。


東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp

――――――――――――――――――――
再度「<佐藤優現象>に対抗する共同声明」(賛同要請)のお願いをさせていただきたく思います。
先のメールは単に標記賛同要請を転送した体のものにすぎませんでしたが、今回は一個の私とし
ての主体的な立場から賛同署名のお願いをさせていただきたいと思います。

誤解があってはいけませんのではじめに申し述べておきたいのですが、そして以下に述べること
はむろん私個人としての同共同声明評価であることをお断りした上で申し述べておきたいのです
が、下記に再掲する声明文からも明らかなように同声明賛同者は決して「人権」や「平和」を標榜
し、かつわが国の代表的な進歩的メディアと一般に目される『世界』や『週刊金曜日』を総体として、
すなわち全面的に否定し、批判しようとしているわけではありません。

『世界』や『週刊金曜日』が私たちの国の進歩的リベラリズムを代表するメディアとしてこれまで私
たちの国の民主主義の無残な現状を告発し、かつ本来の民主主義の展望を示し得たという点に
おいて総体、相対的に大きな役割を果たしてきたし、今も私たちの国の進歩とリベラリズムのた
めにこれも他紙誌に比較してという前提条件を付す必要があるように思いますが決して小さいと
はいえない貢献をしていることを同声明賛同者の多くは認めていることのように思います。

同共同声明が「深い憂慮」の念を表明しているのはあくまでも当該メディアの近年の「右翼ないし
国家主義の論調に対して歩み寄りを見せている」傾向性についてであることをご理解いただきた
いと思います。

同声明の賛同者のひとりである私が問題にしているのはたとえば次のようなことです。

佐藤優なる人物は、あの自衛隊前航空幕僚長・田母神俊雄の「日本は侵略国家であったのか」
という懸賞作文を最優秀賞にしたアパグループの元谷外志雄会長の著書に推薦文を書くような
人物ですが、そのような「右翼」「国家主義者」を自称する人物を『世界』や『週刊金曜日』が積極
的に起用することは「人権」や「平和」を標榜するメディアとして正しいことか。あるいはふさわしい
ことか、という『週刊金曜日』の編集姿勢に対する問いです。

この点について金光翔さんは次のように書いています。ご参照ください。

■辺見庸の警告と<佐藤優現象>の2つの側面(私にも話させて 2008年11月9日)
http://watashinim.exblog.jp/8890526

また、『週刊金曜日』はその2008年10月10日号の背表紙に集会告知のデザインとして大きく「日
の丸」の図柄を用いているのですが、そういうことが「人権」や「平和」を標榜するメディアとして
正しいことか。あるいはふさわしいことか、という『週刊金曜日』の編集姿勢に対する問いです。

この点についても金光翔さんは次のように書いています。ご参照ください。

■仰天しました――『金曜日』と「日の丸」(私にも話させて  2008年10月11日)
http://watashinim.exblog.jp/8744661/

改めて「<佐藤優現象>に対抗する共同声明」を再掲させていただきます。みなさまの賛同署
名を心からお願いするものです。

メール送付先:kyodoseimei at nifmail.jp

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「<佐藤優現象>に対抗する共同声明」
http://gskim.blog102.fc2.com/blog-entry-23.html

私たちは、昨今、『世界』『週刊金曜日』その他の「人権」や「平和」を標榜するメディア(以下「当
該メディア」)が、右翼ないし国家主義の論調に対して歩み寄りを見せていることに深い憂慮と
疑念を抱いています。それを象徴する現象が、「右翼」「国家主義者」を自称する佐藤優氏の積
極起用です。

私たちは、佐藤氏の積極起用が、縮小する一方の「論壇」の市場を回復しようとしてなのか、
「脱冷戦」の意味を単に「左右の歩み寄り」と読み誤っているのか、その理由をはっきりとは知り
得ません。しかし佐藤氏は、言論への暴力による威圧を容認し、イスラエルの侵略・抑圧行為や
在日朝鮮人の民族団体への政治的弾圧を擁護する等の、決して許容できない発言を、数多く
の雑誌・著作物で行っています。当該メディアが佐藤氏を積極的に誌面等で起用することは、人
権や平和に対する脅威と言わざるを得ない佐藤氏の発言に対する読者の違和感、抵抗感を弱
める効果をもつことは明らかです。私たちは、佐藤氏の起用が一体どのような思考からもたらさ
れ、いかなる政治的効果を持ち得るかについて、当該メディアの関係者が見直し、起用を直ち
にやめることを強く求めます。

そうした問題を鋭く提起したのが、金光翔氏(岩波書店社員)の「<佐藤優現象>批判」(『イン
パクション』第160号、2007年11月)でした。ところがこの論文掲載をきっかけに、『週刊新潮』が
金光翔氏を槍玉にあげる記事を公刊しました(2007年12月6日号掲載の記事「「佐藤優」批判
論文の筆者は「岩波書店」社員だった」)。佐藤氏は、その記事のなかで、同論文を「私が言っ
てもいないことを、さも私の主張のように書くなど滅茶苦茶な内容」だなどと中傷しています。こ
れは、市民の正当な言論活動を萎縮させかねない個人攻撃です。私たちは、これも<佐藤優
現象>の一つだと考えます。それに対し、金光翔氏は『週刊新潮』と佐藤氏が名誉を毀損した
として提訴しました。私たちは『週刊新潮』の報道に強く抗議するとともに、現在の言論の状況
に対して一石を投じたこの訴訟への注目と、金氏への支持を広く呼びかけるものです。

2009年10月1日
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付記:
金光翔さんのブログのひとつ「資料庫」のアーカイブに上記共同声明賛同者諸氏の諸論文が
掲載されています。すべて読み応えのある論文です。共同声明のよりよき理解のためにもご
参照いただければ幸いです。
http://gskim.blog102.fc2.com/archives.html




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