[CML 002102] 東京平和創造塾 SPCT 第 2 回「医療崩壊から社会保障型社会へ」(講師:吉田万三さん)のご報告
skurbys at yahoo.co.jp
skurbys at yahoo.co.jp
2009年 11月 23日 (月) 01:59:40 JST
紅林進と申します。
東京平和創造塾SPCTの第2回目が、昨日11月22日(日)、文京区民センターで
開催されましたので、簡単にご報告させていただきます。
東京平和創造塾SPCTはその呼びかけ文に以下
人間と自然が大切にされ、非核と平和を世界に発信する活憲都市・東京を創り
あげていくために、憲法第9条(戦争放棄)と第25条(生存権)が貫かれ、市民
自治のためには第92条(地方自治)が、労働運動では第28条(勤労者の権利)が
活かされなくてはなりません。それらの課題を横断的に連携することが求められ
ています。その第一歩として、さまざまな立場を越えて率直に学びあい、語り合
う場として「東京平和創造塾」を開講したいと思います。
とあるように、さまざまな立場を越えて率直に学びあい、語り合う場として開講
されました。
今回の講師の吉田万三さんは元足立区長であり、先の都知事選に立候補
されたことも記憶に新しいですが、同時に吉田さんは現職の歯科医であるとともに、
全日本民主医療機関連合会(民医連)の役員もされており、「医療崩壊」と
言われるような日本の医療の危機的な現状をデータに基づいて詳しく述べ
られました。
この医療崩壊の現状は、医療費削減などを狙った「医療構造改革」による
結果であり、その構造改革がめざしたアメリカ型格差医療の現状を、米国では
救急車も有料で莫大な費用を請求され、しかも料金によって差別待遇をして
いる実例などを挙げながら紹介されました。
また老人に過剰な負担を強いる後期高齢者医療制度を廃止して、老人を
社会全体で支え、老後の医療費の不安を解消することは、現役世代にとっても、
安心して働き、消費することができるようになり、その方が経済的にもうまく行くこと
を説かれました。そして社会保障の再構築、新たな福祉国家を作って行く必要性
を示されました。
また後期高齢者医療制度をなかなか廃止しないことにも現れているように、
民主党新政権の下でも構造改革路線は止まっておらず、新政権は上半身と
下半身がねじれているのではないかという指摘もされていました。
なお以上の講義内容のまとめはあくまで、私の理解ですので、私の理解不足
や場合によっては誤解等あるかも知れませんので、ご了承ください。
その後、お茶等も出され、日本の医療の現状や問題点について、質疑応答
や意見の交換も活発に行われました。また医療費や社会保障費の財源の問題
も、政府紙幣導入の是非や金持ち優遇税制(累進税率や資産課税、法人税等
の引き下げなど)の是正の問題も含めて議論されました。
次回第3回は、1月31日(日)に「朝日訴訟と生存権の意義」と題して、
朝日健二さん(朝日訴訟の会理事)に話していただきます。会場は同じく
文京区民センターの予定。
1957年に朝日茂さんが生活保護をめぐって提訴した「朝日訴訟」は
〈人間裁判〉として展開されました。訴訟を引き継ぐために養子縁組した
朝日健二さんは、裁判終了後も社会保障運動の先頭で闘い抜いています。
この闘いの歩みとその軸に据えられている〈生存権〉の意義について講義
していただきます。
ご関心のあります方はぜひご参加ください。
※塾全体は、隔月第3日曜日開催で、来年5月まで全5回の講座ですが、
1回ごとの参加も可能です。1回ごとの参加は参加費1000円。
以下は「東京平和創造塾』全体のご案内です。
東京平和創造塾 SPCT
School for Peace Creation in Tokyo のご案内
呼びかけ 2009.8.1
東京都は日本の首都であり、1200万人を超える人口を抱える大都市で、その年
間予算は特別会計を含めて約13兆円で、カナダ一国の予算に匹敵するほどです。
2003年から始まった石原都政は現在3期目に入っていますが、その行きづまり
は誰の目にも明らかになりつつあります。新銀行東京の経営破綻をはじめ、福祉
の切り捨て、土壌汚染問題を抱えたままの築地市場移転の推進、教育現場への露
骨な介入など、都民にとって耐えがたいものになってきました。
7月12日の都議会選挙では、麻生太郎自公政権の極度の無責任と低迷によって
民主党が第一党になり、自民党と公明党を加えても過半数を割り、石原都政には
厳しい結果となりました。 国政では「政権交代」の可能性が高まっていますが
、むしろ問題は「政権交代」後がどうなり、そこで労働者・市民の切実な生活要
求が実現されるのか否かにあります。
人間と自然が大切にされ、非核と平和を世界に発信する活憲都市・東京を創り
あげていくために、憲法第9条(戦争放棄)と第25条(生存権)が貫かれ、市民
自治のためには第92条(地方自治)が、労働運動では第28条(勤労者の権利)が
活かされなくてはなりません。それらの課題を横断的に連携することが求められ
ています。その第一歩として、さまざまな立場を越えて率直に学びあい、語り合
う場として「東京平和創造塾」を開講したいと思います。
呼びかけ人
岡本磐男 東洋大学名誉教授
鶴田満彦 中央大学名誉教授
西川伸一 明治大学教授
松田健二 社会評論社
村岡 到 『プランB』編集長
賛同人
大久保雅充 基地のない平和な沖縄をめざす会
片山光広 東京都職員/組合役員
紅林 進 政治の変革をめざす市民連帯
佐藤和之 労働者ユニオンLIAF執行委員
佐々木直哉 予備校講師
柴垣和夫 東京大学名誉教授
柴田義松 東京大学名誉教授
林 克明 ジャーナリスト/草の実アカデミー
平岡 厚 杏林大学准教授
福士敬子 東京都議会議員
水上正貴 金融労働調査時報編集長
吉田万三 元足立区長/医療団体役員
SPCTの良いところ
1 厳しい現実を直視しながら、同時に希望の方向を見出す姿勢で学ぶ。
2 各テーマについて専門的知識が豊富な講師が話す。
3 塾生には事前に講義のレジュメを配布して、質問を用意できるようにする。
4 講師の話を聞くだけではなく、活発な質疑・討論をこそ大切にする。
5 毎回、塾生のなかから意見発表の時間を確保して、自分でも話せるように
努力する。
6 塾生の編集による「塾報」を発行して受講生のあいだの親睦を図り、
書く力を養う。
7 塾だけではなく、時局に合わせて、研究会や講演会も開く。塾の後に、
懇話会をおこなう。何でも話そう。
8 東京平和創造塾としての提言も発する。
募っています
賛同人 1口:2000円
懇話会、研究会、講演会に無料で出席できます。
塾 生 5000円(第2回から参加される方は残り4回分、4000円)
5回(第2回から参加される方は残り4回)の塾・懇話会、研究会、講演会に
無料で出席できます。
支援者 年間:1000円
「塾報」を配布します。
5回講座 (隔月)
・隔月 第3日曜日午後1時〜4時
・場所:文京区民センター(予定)
・受講料 各回:1000円(塾生は無料)
第1回 09年9月20日(日)
石渡博明 安藤昌益の会事務局長
安藤昌益の平和思想
江戸時代中期の安藤昌益は、身分差別を鋭く批判したばかりか、平和について
も戦争や暴力のない社会として明らかにしていた。昌益は、カントが「永遠平和
のために」を書く少し前に没した。安藤昌益全集の編纂で中心的役割を果たした
昌益研究家が講義する。
著書:『安藤昌益の世界』草思社
第2回 09年11月22日(日)
吉田万三 医療崩壊から社会保障型社会への転換
貧困の拡大によって、保険料を払えない無保険者が急増し、後期高齢者医療制
度も破綻している。加えて医師不足も広がっている。医療費抑制が重なり、日本
の医療保険制度は今や破綻しつつある。その実態を克明に明らかにして、さらに
どうすればよいのかについて現場の声に立脚して提言する。
第3回 10年1月31日(日)
朝日健二 朝日訴訟の会理事
朝日訴訟と生存権の意義
1957年に朝日茂が生活保護をめぐって提訴した「朝日訴訟」は〈人間裁判〉と
して展開された。訴訟を引き継ぐために養子縁組した朝日健二さんは、裁判終了
後も社会保障運動の先頭で闘い抜いている。この闘いの歩みとその軸に据えられ
ている〈生存権〉の意義について講義する。
第4回 10年3月21日(日)
建部正義 中央大学教授
世界経済恐慌のメカニズムと意味
現下の経済危機は世界恐慌と呼ぶに値する。そのメカニズムを「カジノ型金融
資本」をキーワードにして解明し、資本制経済の現局面の特徴をえぐり出す。そ
の歴史的位置を明らかにして、変革の展望がどこにあるかを探る。
論文:「世界大恐慌と現代資本主義の歴史的位相」(『プランB』第22号)
第5回 10年5月16日(日)
福士敬子 都議会議員(自治市民’93)
東京都政はどうなっているのか
09年7月の都議会選挙で民主党が第1党になり、石原都政はどうなるのか。築
地市場移転は? 新銀行東京は? 激戦を勝ち抜き4期目の当選を果たした「自
治市民’93」の福士敬子都議が、新しい都議会の実態を明らかにし、都政の当面
する課題を提起する。都政への関心を高めよう。
☆開講日、会場はその都度お知らせします。概ね講座は午後1時から3時間、
懇話会はその後1時間30分を予定しています。
☆第1回のみ1時より懇話会、2時30分より講座となります。
平和創造懇話会
塾の後に、受講生を中心に塾のテーマとは離れて懇談する場を設けます。
賛同人は、懇話会だけに出席することもできます(塾生と賛同人は無料)。
懇話会だけの出席は500円。
プラスを見出す実りの〈場〉にしましょう!
東京平和創造塾 SPCT
School for Peace Creation in Tokyo
〒113-0033 東京都文京区本郷2-6-11-301
TEL.03-5840-8525
URL http://www18.ocn.ne.jp/~logosnet/spct.html
郵便振込 口座番号 00160-7-749877
口座名 東京平和創造塾
---------------------------------
GyaO! - Anime, Dramas, Movies, and Music videos [FREE]
CML メーリングリストの案内