[CML 000130] 【鈴木さんへ】Re: 千葉市長選 共産党が独自候補擁立 野党共闘崩壊

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 5月 27日 (水) 14:09:41 JST


鈴木さんがご紹介される小松実・千葉県議(共産党)のブログの2009年5月26日付の記事で
小松氏は次のように述べています。
http://komatsu3.at.webry.info/200905/article_15.html

「その時点では、しかし、市民ネットも共産党も、つくる会の統一候補として別の人を用意して
いました。会合では、それぞれ持ち帰りとなりました」

「その日、文字通り、会の「合意」を踏みにじるようにして、会は、民主党の候補の推薦を決定、
一方的に記者発表してしまいました。おまけに、どういうコメントがあったのかわかりませんが、
記事は、共産党までが、推薦に合意しているかのような印象を与えるものでした」

小松氏が上記にいう「その時点」「その日」とは、「市民の千葉をつくる会」(舘正彦・代表世話人)
の選考委員会のあった5月2日のことを指しています。

毎日新聞、千葉日報の各紙は、この5月2日の選考委員会の模様を次のように伝えています。
千葉日報の記事は全文、毎日新聞の記事は抜粋です。

…………………………………………………
■熊谷市議支援で一本化 市民の会、野党連合を確認(千葉日報 2009年05月03日)
http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/politics_economy_kiji.php?i=nesp1241315110

「五月三十一日告示、六月十四日投開票の千葉市長選で、市議会野党と連携して候補者の擁
立を目指す「市民の千葉をつくる会」は二日、選考委員会を開き、民主党が擁立した千葉市議
の熊谷俊人氏(31)を支援することを決めた。/同会ではこれまでに、共産党と市民ネットワー
ク、新社会党の三つの政党・団体が候補者を一本化して市長選を戦うことを確認。/会に参加
している共産党は前回、先月二十七日の選考委で地元の大学名誉教授を、市民ネットは二日、
市内選出の県議をそれぞれ推薦した。/同日の会合には、先月三十日に出馬表明を行ったば
かりの熊谷氏が出席。「千葉市を変えたいという思いは皆さんと一致すると思う」とあいさつし、
支持を要請した。/選考委員からは、これまで会に不参加だった民主党に対し批判的な意見も
相次いだが、「会派を超越して推せる人物」として最終的に熊谷氏を会として支援することを確
認した。/二〇〇五年の前回市長選で、民主党は元総務官僚を擁立し市民ネットが推薦。共
産党は元市議を推薦した。民主党と共産党が共闘すれば市長選では初、与野党激突の一騎
打ちとなる可能性も高まってきた。/会の発起人の舘正彦さんは「熊谷氏は私たちの政策をの
んでくれる。政党間の壁を乗り越えることも必要」と話した。市長選では、元副市長の林孝二郎
氏(63)=自民党推薦=も出馬表明している。
…………………………………………………
■選挙:千葉市長選 熊谷氏、野党統一候補へ 共産と市民ネット、独自擁立せず/千葉
(毎日新聞 2009年5月3日 地方版)
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20090503ddlk12010101000c.html

「収賄容疑で逮捕された鶴岡啓一・前市長(68)の辞職に伴う出直し千葉市長選(31日告示、
6月14日投票)で、共産党と市民ネットは2日、独自候補を擁立しない方針を固めた。これに
より、民主党県連推薦の熊谷俊人市議(31)が事実上の野党統一候補となる見込みだ。(略)
/(民主党県連推薦の熊谷俊人市議は)この日、市政転換を目指す市民団体『市民の千葉を
つくる会』の会議に出席し、支持を求めた。/共産党は千葉大名誉教授、市民ネットは県議の
擁立を検討していたが、会議では『市長選は市民にとって市政を変えるチャンス。勝てる候補
を』『勝つためには3党共闘が必要』などの意見が出た。つくる会は、熊谷氏推薦を決めた」
…………………………………………………

上記記事中の「選考委員からは、これまで会に不参加だった民主党に対し批判的な意見も
相次いだ」(千葉日報)、「会議では『市長選は市民にとって市政を変えるチャンス。勝てる候
補を』『勝つためには3党共闘が必要』などの意見が出た」(毎日新聞)などの表現は、同会議
を記者として傍聴していなければ書くことのできない表現というべきです(記者会見時の会見
者の発言を引用するときにはふつう「○○氏によれば、○○とのことのようだ」という間接表
現になると思います)。同選考委員会は記者に公開されており、記者はその見聞に基づいて
同記事を書いたと解するのが合理的な見方だと思います。

その直接見聞と思われる記事で、記者は、「同会ではこれまでに、共産党と市民ネットワーク、
新社会党の三つの政党・団体が候補者を一本化して市長選を戦うことを確認」(千葉日報)、
「共産党は千葉大名誉教授、市民ネットは県議の擁立を検討していたが、会議では『市長選
は市民にとって市政を変えるチャンス。勝てる候補を』『勝つためには3党共闘が必要』など
の意見が出た。つくる会は、熊谷氏推薦を決めた」と書いたと思われるのです。

小松氏が言うように統一候補擁立の各党合意が「持ち帰り」になったのであれば、上記のよう
な記事は書けなかっただろうと思います。少なくとも「共産党と市民ネットは2日、独自候補を
擁立しない方針を固めた」(毎日新聞)という合意、「共産党と市民ネットワーク、新社会党の
三つの政党・団体が候補者を一本化して市長選を戦うことを確認」(千葉日報)するという合意
はあったのではないでしょうか? そう見るのがこれも合理的な見方だと思います。

小松氏はまた「会の『合意』を踏みにじるようにして、会は、民主党の候補の推薦を決定、一方
的に記者発表してしまいました。おまけに、どういうコメントがあったのかわかりませんが、記事
は、共産党までが、推薦に合意しているかのような印象を与えるものでした」とも言うのですが、
この言も「『会派を超越して推せる人物』として最終的に熊谷氏を会として支援することを確認し
た」(千葉日報)などの記事とも矛盾します。上記のとおり5月2日の「市民の千葉をつくる会」の
選考委員会が公開で開かれたのであるならば、記者は、左記の該当箇所も直接見聞に基づい
て書いているものと思われます。

私は、小松氏の言い分に説得力を感じません。もし、「合意」はつくりごとにすぎないというので
あれば、共産党は、自らも構成団体であった「市民の千葉をつくる会」にも、報道各社にも抗議
をすることができたはずです。しかし、そのような形跡もありません。「小松さんのブログ詠むと
経過がわかります」などと片方の言い分のみに与するような態度を私は肯定できません。

また、2ちゃんねるはよほどのことがない限り私は見ませんが、その2ちゃんねるの評価はさて
おいて、この件に関するたったひとりの反応を金科玉条のように紹介されてもやはり説得力は
持ち得ないということも付記しておきたいと思います。


東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp

----- Original Message ----- 
From: "鈴木 孝雄" <partita at yr.tnc.ne.jp>
To: "市民のML" <cml at list.jca.apc.org>
Sent: Wednesday, May 27, 2009 10:30 AM
Subject: [CML 000127] 千葉市長選 共産党が独自候補擁立 野党共闘崩壊


>  小松さんのブログ詠むと経過がわかります。
>  民主党とその候補の横槍で「つくる会」を乗っ取った
>  という構図でしょう。
>  残念、無念でなくて、民主党の横槍とそれに応じた
>  共産党以外の政党、会派を批判すべきではないですか?
> 
>  > (小松実・千葉県議=共産党のブログ 2009年5月26日)
>  > http://komatsu3.at.webry.info/200905/article_15.html
> 
>  「つくる会」の合意とは、何でしょうか。市長逮捕以前から、
>  つくる会の呼びかけに応え、共同の模索が行われ(とは言え、
>  その時点では、民主党は、参加していませんでした)、
>  「候補者は、全体の合意で」というのが、「合意」だったのではないでしょうか。
>  ところが、市長逮捕で突然、民主党は、つくる会とは関係ないところで、
>  候補者を決定、発表しました。その後、つくる会の会合にその候補者が顔を出し、
>  支持を要請しました。その時点では、しかし、市民ネットも共産党も、
>  つくる会の統一候補として別の人を用意していました。
>  会合では、それぞれ持ち帰りとなりました。
>  ところが、その日、文字通り、会の「合意」を踏みにじるようにして、
>  会は、民主党の候補の推薦を決定、一方的に記者発表してしまいました。
>  おまけに、どういうコメントがあったのかわかりませんが、記事は、
>  共産党までが、推薦に合意しているかのような印象を与えるものでした。
>  それでも、共産党は、民主候補との話し合いを持ちましたが、
>  どの党とも平等にという共同の原則が実現できませんでした。
>> (「低気温のエクスタシーbyはなゆー」2009年05月27日)
>> http://alcyone.seesaa.net/article/120278463.html
> 
> のなかで、2ちゃんねるの反応と紹介されています。
> 
> 今回の野党分裂を招いたのは、民主党の失策が原因
> 
> 熊谷は民主党に離党届を出して無所属となったハズなのに
> 市内のあちこちには、民主党の衆院議員選挙の立候補予定者と
> 並んでいるポスターが無数に貼り出されている
> 
> 「無所属の熊谷」であれば共産党も支持できたのかもしれないが、
> 現状では、どうみても「民主党の熊谷」だ
> 
> 私もこの2ちゃんねるの反応に同意しますね。
> 
> 鈴木



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