[CML 000391] 【報告】「海賊対処法案」の撤回を求める市民の共同声明運動

加賀谷いそみ QZF01055 at nifty.ne.jp
2009年 6月 20日 (土) 11:39:29 JST


〔転載を歓迎します。どうかご協力下さい。〕

【 報 告 】

  麻生政権と自民・公明両党に対し、「海賊対処法案」の撤回を求め、ソマリ
ア沖とイ  ンド洋・アラビア海から自衛隊を撤退させることを要求する市民の
共同声明運動
                       事務局  奥田恭子・加賀谷いそみ・井上澄夫
                                            2009年6月20日

  海賊対処法は6月19日、衆議院で再可決され成立しました。市民の共同声明
運動事務局は、ただちに以下の抗議声明を発し、麻生首相・浜田防衛相・中曽根
外相と自民・公明両党に送りました。

【緊急声明】 海賊対処法案の成立に強く抗議します

 麻生政権と自民・公明両党に対し、「海賊対処法案」の撤回を求め、ソマリア
沖とイン ド洋・アラビア海から自衛隊を撤退させることを要求する市民の共同
声明運動・事務局
                                         2009年6月19日

 国会で本日(6月19日)、海賊対処法(「海賊行為の処罰及び海賊行為への
対処に関する法律」)が成立しました。戦闘を誘発する危険性が極度に高い同法
の制定は、日本国憲法の前文と第9条を踏みにじる暴挙であり、私たちは、麻生
政権と自民・公明両党に深い憤りをもって強く抗議します。

 海賊対処法は海上自衛隊の任務に「海賊対処」を加えました。3月30日以来
強行されている海上警備行動に基づく「海賊対処」は、ソマリア沖海域の現場で
同法に基づく作戦に切り替えられます。艦隊派遣を先行させ、あとから根拠法を
作る手法は2001年の〈9・11〉に対応して小泉首相(当時)も用いました
が、法律に依拠せず軍の展開を急ぐ、このような政治のありかたを私たちは深く
憂慮します。

 同法は「危害射撃」を海上自衛隊に認めていますが、これは先制攻撃によって
他国の人びとを殺傷することに他ならず、国の交戦権を否認する憲法9条2項に
明白に違反しています。海賊対処法の制定はまさしく違憲立法です。ソマリア沖
で活動している海上自衛隊のP3C哨戒機は、1999年3月の能登半島沖不審
船事件の際、「不審船」を停止させるためとして150キロ対潜爆弾12発を投
下しました。そればかりか、今後は、重武装の護衛艦(駆逐艦)や搭載武装ヘリ
が武器をふんだんに使用する危険性があります。同法に基づく「海賊対処」は、
麻生首相が強弁する「警察行動」どころか、まさに戦闘行為、戦争そのものに発
展しかねません。
 ソマリア沖の護衛艦隊はこれまですでに、海上警備行動では「任務外」の外国
船舶の救助に踏み込んでいました。その中で海上自衛隊は武装ヘリを出動させ
「駆けつけ警護」まで行ないましたが、それが違憲行為であることは、政府自身
が認めていることです。この度、海賊対処法が海上自衛隊の警護対象に外国船舶
を含めたことは、海上自衛隊の活動が地理的にまったく制約なく拡大する危険性
を秘めています。私たちは、「満州事変」(中国東北部侵略)が出先の日本軍、
関東軍の暴走によって引き起こされたことを知っています。私たちの目が届かな
い海域で出先艦隊が暴走することを私たちは強く危惧します。

 海賊対処法は成立しましたが、私たちは同法に基づく「海賊対処」に反対です。
麻生政権にソマリア沖とインド洋に派遣されている海上自衛隊艦隊の即時帰還を
強く求めます。そして私たちは、海上自衛隊の隊員のみなさんに、不当・不法と
感じる命令を良心に基づいて拒否することを呼びかけます。

 20カ国もの海軍がソマリア沖で活動しても問題は少しも解決せず、事態はま
すます深刻になっています。問題の根にあるソマリアの惨状に向き合い、法治国
家としての再生を支援することが、今、何より求められています。私たちは日本
政府に対し軍事によらないソマリア再建支援を強く求めま
す。                               (声明はここまで)

◆活動の経過と賛同件数 
  市民の共同声明運動は5月15日に始まりました。呼びかけたのは、次の方々
です。
 石川逸子(東京都) 井上澄夫(埼玉県) 浦島悦子(沖縄) 西尾市郎(沖
縄) 舟越耿一(長崎県) 細井明美(神奈川県) 山本みはぎ(愛知県) 梶
原得三郎(大分県) 渡辺ひろ子(福岡県) 大谷正穂(山口県) 奥田恭子
(愛媛県) 加賀谷いそみ(秋田県) 廣橋隆一(山口県) 辻子 実(東京都)
 花村健一(東京都) 木村眞昭(福岡県) 青柳行信(福岡県)  〔順不同〕

 呼びかけは第4次まで行なわれ、6月19日まで1カ月余の間に寄せられた賛
同は、次のとおりです。
  ●個人の賛同者=427人  ●団体賛同=47団体 ●賛同総数=474件
 
 賛同は絶えることなく連日寄せられ、国会審議の最終局面だった6月19日の
午前中にも賛同表明が届きました。そしてそれらは事務局スタッフが次々に政府
・与党に送り届けました。

◆法案は成立したけれど……
 この運動を支えた共通の思いは、最後まで「決してあきらめない」ことでした。
賛同者・賛同団体の必死の願いを踏みにじり、海賊対処法が恒久法として成立し
たことは、何とも残念です。しかし私たちの共同の努力は決して無駄ではなかっ
たと思います。
 マスメディアの報道が、新型インフルエンザや朝鮮民主主義人民共和国政府の
地下核実験、解散・総選挙の時期などのみを大きく取り上げ、海賊対処法案の審
議状況はほんのわずかしか伝えられない中で、私たちの「緊急アピール」は実に
多くのメーリングリストやホームページ、ブログに掲載され、それらが次々に転
載され、広がっていきました。全国で繰り広げられたその努力は、法案の重大さ
の認識が広く共有されるという成果を生みました。それこそ「市民の平和力」の
発揮だったと思います。

◆今後の課題
 法案が成立しても、世論が海上自衛隊の動きを強い警戒心をもって見守れば、
派遣艦隊の暴走を抑止できます。戦闘を起こさせず、戦争を誘発する事態を抑え
込む力を世論は持っています。
 私たちは、これからも粘り強く、自衛隊の行動を監視します。そして憂慮すべ
き事件が起きたり、重大な局面に至れば、また声を挙げます。

 事務局スタッフと呼びかけ人にとって、この1カ月余は非常に緊張に満ちた日々
でした。しかし次々に全国から寄せられる賛同表明やメッセージが、呼びかけ人
と事務局スタッフを支えました。私たちの運動を支援して下さったすべてのみな
さんに、心から厚く御礼申し上げます。

◆最後に寄せられたメッセージを紹介します。

■国会における原則なき海外派兵法案の審議・通過に大きな懸念を抱き、憲法原
則の無視に対し糾弾するものです。なしくずしに進む海外派兵や、集団安全保障
議論を前提としたと思われる諸国軍隊との連携・作戦行動に政策的軍事優先主義
を感じます。改憲議論での劣勢を挽回すべく既成事実による突破を狙ったものと
考えています。
 「平和の党」を謳った公明党のここまでの変節にも憤りを感じます。同時に、
ソマリア問題は民生的な国際支援なしに解決不能であり、「テロとの戦争」のア
リバイとしてのソマリア問題を一度脱構築し、国際社会が破壊しネグレクトした
当該地域の再生を大きな枠組みで解決すべきです。海賊はテロリスト集団ではな
く貧しい地域住民であって、軍事で対処療法を行っても限界があることを悟るべ
きです。日本にもある「先軍思想」は厳しく問われねばなりません。(K・T 
東京都)

■大変な税金の無駄遣いであり、なんといってもソマリアの漁民に申し訳ない事
態だと思います。(T・I)

■武器の使用を心待ちにしている人たちをみると恐ろしくなります。(T・T、
山口県)

■「政局」ばかり話題になり、海賊対処法がすっかり霞んでいます(多少新聞で
はふれていますが)。改憲を待たずになしくずしに「戦争のできる軍隊」が海外
に派兵される、とんでもない事態を、為政者たちにだけでなく、周囲の多くの人
たちに伝えたいものです。(M・T 東京都)

■憲法上の大問題であることはもとより、海自・艦船の運用上(アラビア海も含
めて、護衛艦3・補給艦1)も著しい支障をきたしているはずです。併せて、防
衛省の組織改革で、「制服組」が内局中枢に登用され、これまでになく制服主導
の組織・装備運用及び「防衛」政策が遂行されていく実態を、国民に知らせてい
くことが肝要だと思います。(I・M 長崎県)

■「海賊派兵法案」は米軍再編の一環とも聞きます。この法案で又日本はアメリ
カの戦争にいっそう加担していくことになります。憲法違反をくりかえし、実体
をなくしてしまう法案を絶対通させないよう声を届けます。(N・M 神奈川県)

■☆ソマリア沖から海上自衛隊を即刻帰還させよ。
 ☆米軍のアフガニスタン侵略に加担するための海自を即時帰還させよ。
 ☆既成事実作りによる法治国家投げ出しを、立憲国家としてやめよ。(O・T
 東京都)

■国会決議を経ない、国民の周知も図られていない同法案は認められない。国民
の利益にかなわない違憲行為を、何の正当性もない麻生政権の暴走行為によって
踏みにじる事に手を貸す公明党もその歴史に決定的汚点を残す愚行だ。直ちに撤
回すべきだ。そして廃案にせよ。(S・H 神奈川県)

■現憲法は武力を放棄し、国際的な紛争の解決に武力を用いないことを明確に宣
言しています。客観的にはそれが日本の国際的権威を高めていることは明瞭です。
この憲法に反し、アメリカの手下として海外に武装部隊を派遣しようとする政府
の行動こそが、日本に対する国際的な信頼を損ね、権威をおとしめ、アメリカの
属国としか見られない情けない状況をつくり出しています。これ以上憲法をない
がしろにする愚かな行為を見過ごすことはできません。全力で海外派兵を阻止し
ましょう。(Y・T 長野県)

■ソマリアの派兵はさらに進んでいる様です。厚木のP3Cのほか陸自まで行き
ましたね。P3Cは米軍に情報が連動していますから、極東以外での行動は集団
安保で憲法違反です。ソマリア周辺のマグロ漁船の方まで拡大する様です。ここ
での事実の上での、アフガニスタンなどでの派兵にも視点を準備しましょう。
(K・H 神奈川県)

■自衛隊がドンドンいろんなところに、もっともらしい理屈をつけて派兵し、ま
すます軍隊としての実績も積み上げていくのが恐ろしいです。(Y・T 千葉県)

■武力をもつことも、行使することも禁じた憲法第9条に明らかに違反していま
す。争いは武力では解決できないことを世界が認めるようになってきています。
日本はその立場にたつべきです。(F・T 神奈川県)

■海賊に対応できるとすると、山賊にも対応できることになります。今の防衛省
の暴走は危険に感じます。(K・H 東京都)

■被爆国、軍隊を持たないはずの国、日本の果たす役割を逸脱しています。地球
の上のすべての国に平和な日々が訪れますように! (F・M 神奈川県)

■これは明らかに憲法違反です。心ある市民は絶対に抵抗するべきです。(K・
M 滋賀県)

■真の民主主義は、人の命を奪わないところに立脚します。国民の監視の行き届
かないところで、国民を“警察行動”との名のもとに騙し、軍事化を謀る、政府
の欺瞞と偽りを絶対に許してはなりません。(A・K 東京都)

■ソマリアへの自衛隊派遣は憲法違反です。反対いたします。いままでのイラク
派遣などは復興支援であるのに、今度は国益を主張することに違和感を覚えます。
(N・N 岐阜県)

■「押しつけられた」「古くなった」など本質と関係ないところで「日本国憲法」
を変えるように民意操作がされ、さらには今回のような三軍派兵、まさに解釈改
憲が行われたといってよいでしょう。国民はこれに異議をとなえる力もないので
しょうか? 「怖い世の中」にしないため、一人ひとりが意思表示をすることが
大事だと思います。ことに未来を担う若い人たちに参加を呼び掛けていきたいと
思います。(N・K 神奈川県)

■海外派兵は日本国憲法の精神に反するものであり、即刻中止すべきです。力で
はなく、対話・外交で政府はもっと努力して欲しいものです。日本国憲法の心は
武力によらない世界平和であり、その点で世界各国の目標となっています。自信
と誇りを持って憲法を広めることこそ大切です。(K・R 長崎県)

■「海賊退治」などという口実で、憲法九条の精神をなし崩しにする政府(国家)
を悲しく思います。少しずつ、国民を騙し騙し、軍事国家になってることが(騙
される側にも責任あるけど)、許せない。(T・S)

■海賊対処法は、シベリア出兵から満州、中国、そしてアジア太平洋戦争へと拡
大し、64年前の沖縄戦の再現につながる戦争法に他ならないと思っています。
(O・T) 

■違憲であり、参議院否決確実の悪法に絶対反対します。これ以上民意を無視し
3分の2を使わせてはならないと思います。(Y・T 京都府)

■今時海賊なんていう表現自体がおかしいと思います。国の自立を助けるための
法案を!(F・K 愛知県)


CML メーリングリストの案内