[CML 000378] 小澤竹俊医師「命の授業〜在宅緩和ケアの現場から」命支える3本の柱

"豊田 義信" yoshinobu000-lj at infoseek.jp
2009年 6月 19日 (金) 08:15:23 JST


皆様

いのちを支えるもの。
考えさせられる講座でした。
ご関心のある方はお読み下さい。
長文を失礼します。

掲載を許してくださった
小澤医師に感謝して。


豊田 義信 yoshinobu000-lj(a)infoseek.jp

平和つむぎブログ http://heiwa0.seesaa.net/
●祝 鎌倉市平和都市宣言50周年(日本初)●
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 「命の授業〜在宅緩和ケアの現場から 研修報告書」 

研修日時:2009年6月10日(水)12:00−14:00
研修場所:駿台予備校 千葉校 
報告者	:豊田義信

講師: 小澤竹俊医師(めぐみ在宅クリニック・横浜在宅緩和ケア医)
http://www4.ocn.ne.jp/~zaitaku/(クリニック)
http://www.bekkoame.ne.jp/~ta5111oz(個人)

略歴 (「BOOK著者紹介情報」等より)
1963年東京生まれ。87年東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。91年山形大学大学院医学研究科医学専攻博士課程修了。救命救急センター、農村医療に従事した後、94年より横浜甦生病院内科・ホスピス勤務、96年にはホスピス病棟長となる。2006年めぐみ在宅クリニックを開院、院長として現在に至る。東京都内の医大を卒業後、農村医療を志し、山形県の救命救急センターや町立病院の勤務医となる。その後、最期まで丁寧なケアをしたいとホスピスのある横浜市内の病院にたどり着き、1300人の患者のいのちを看取る。
12年間勤めた病院を離れ、2006年10月に診療所を開業。「ホスピスに入所できるのは癌やエイズの限られた患者さんだけになってしまう。どのような病気でも地元地域でいい死を迎えられるようにしたい。」との強い思いから往診を行なっている。診療所内には、命の教育部門もつくり、出前授業や地域医療に取り組む後輩医師を育て、在宅ホスピス医の仲間を増やす活動にも尽力。 

研修動機:
在宅ホスピス医として働く小澤氏の講演から、患者と援助者の事例、具体的な会話を聞くことで、苦しむ患者さんとのコミュニケーション技術や、会話によるスピリチュアルペインのアセスメントとケア、「穏やかな死」を支える介助、それを支える人たちの思い、また、極限の苦しみの中での自己肯定・自尊感情などについて、学びたい。
多くの死と真っ向から向き合っているからこそ語れる「命の大切さ」について、聞くことで、普段、ケアホームのメンバーさんやスタッフと接することについて考え、学んでいきたい。

以下、散文であるが、見聞きしたことを報告したい。
また、授業の詳細は、当日の資料を参考とされたい。

今回の講座は、医療系の大学を目指す受験生の為の講座だ。授業前に、今回、お誘い頂いた予備校講師と、NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワーク ピュア代表の藤田敦子さん、小澤医師ご夫妻の5名で、会食の時をもった。

この講座の次回に、藤田さんがご自身の体験に基づいて、患者、家族からみた在宅ホスピスについて話すという。

会食の時、私は小澤医師の言葉を一言も聞きもらすまい、と臨んだ。

「人生の最後において、安心して最期を迎えられる世の中をつくりたい」
「文化をつくりたい。死や苦を避ける現代。そうじゃなく、死や苦と向き合う社会。なぜ、人が苦しむのか。それを考えたい。」
「誰かの支えになろうとする人こそ、一番、支えを必要としています。」
「励ましではだめ。時間は戻らない。ポイントは支え。予備校の浪人生に伝えたい。苦しみのない人はいない。」

5人で予備校の教室へ向かう。ちょうど、予備校生の昼休憩の時間。お弁当を食べながらの、昼休憩授業のような時間だった。100人以上いるのか、教室は予備校生であふれた。

「今日のテーマ、“苦しみ”についてです。」

パワーポイントとともに先生の授業が始まった。
高校時代に医師を目指した動機。受験生時代、模擬試験がE判定でも諦めなかったこと。ご自身の受験時代を紹介された。

「苦しみから何を学ぶのか?」

中学生で発病した「ふじもといっちょう」さんの詩を朗読された。

「支えがある時、人は苦しみと共に穏やかに生きることができる。」

今日の要旨ともいえるスライド。
「苦しみの中でも強く生きようとする力とは?」
1、将来の夢(時間存在)
2、支えとなる関係(関係存在)
	3、自分で決める自由(自立存在)

「映画ルーキーズのキャッチコピー『夢が俺たちを強くした』というのがある。」

「その人のことを、心から認めてくれる他者との関係がある人は、圧倒的に強くなれる」

「選ぶことができる、ということは、人権の根っことして、最も重要。」

「人は自由のために強くなる。」

そして、小澤医師は、「存在を支える3つの柱」という図を紹介した。
3本の柱があるテーブルの図。

柱には、上記の3つが書いてある。
たとえば、病となって、「将来の夢」と書いた柱が折れたとする。
テーブルが傾く。

その時に、「支えとなる関係の柱で支えられた時、平面は水平に回復する。」
図で言うと、「支えとなる関係」が太くなる。そして、テーブルが安定し、水平となる。
「将来の夢」の柱は未だ折れたままだ。

「1回の出会いで、人が変わる。」

「死を超えた将来を得たとき、将来の夢も支えとなり、平面は水平に安定する。」
図で言うと、太くなった「支えの柱」、そして、修復された「夢」の柱がテーブルを支える。

「現場では、そんなに簡単に支えはみつからない。でも、苦しみの中でも、支えが与えられる可能性がある。」

講座の終わりで、予備校生に「一緒に働きましょう、待っています」と語りかける小澤医師。

美文調だが、以下、雑感。私は、職場であるケアホームの仲間を思った。お子さんを亡くしたお母さん達がヘルパーとして働いて下さっている。私にはわからぬ苦しみを、きっともっている同僚や入居者のご家族の皆さん。それぞれが力を発揮する職場。もちろん、いろいろな
ことに直面する。でも、それぞれが、それぞれの支えを得ながら、存在を強めあっているのだと思う。

以上





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