[CML 000311] アトミックサンシャインの中へin沖縄展の検閲問題・その後

bara harumi-s at mars.dti.ne.jp
2009年 6月 11日 (木) 22:12:46 JST


小倉利丸さんからの通信を転送します
大浦作品を鑑賞する市民の会
http://www.alt-movements.org/art_censorship/oura/atomicsunshine_censorship/Welcome.html
をご覧の上、賛同署名をご検討いただければと 思います。

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こんにちは、小倉です。その後のご報告がとどこおって申し訳ありません。いく
つかご報告です。

(1)賛同署名は夏まで続けますので、是非呼びかけていただけるとありがたい
です。
この間はそれほど署名は集まっていません。最新の署名はウエッブに掲載してあ
ります。
http://www.alt-movements.org/art_censorship/oura/atomicsunshine_censorship/zan_tong_shu_mingtomesseji.html
ただし、紙でいただいた署名については、公表の可否をうかがっていないために
ウエッブには掲載してありません。もし紙で署名された方でウエッブへのお名
前、肩書き、メッセージの掲載が可能である場合は、大変恐れ入りますが
お名前
肩書き
一言メッセージ(なくてもよい)
をお送りください。
署名リストについては、私の不手際でいろいろ間違いがあったり、掲載すべき方
のお名前がなかったりして申し訳ありません。いただいたメールをチェックして
修正をするようにしていますが、まだうまく対応できていないところがあるかも
しれません。ご指摘いただければとおもいます。よろしくお願いします。署名の
呼びかけをメールでしていただきやすいように、このメールの最後に署名呼びか
けの文章を再録しました。ご活用ください。

(2)新たな動きが出てきています。
●東京外語大で開催される09年カルチュラルタイフーンでこの問題について議
論するセッションとブースを出すことが急遽決まりました。ブースでは遠近を抱
えてを数点、現物の展示をします。この機会に是非ごらんになってください。

パネル:
アトミックサンシャインの中へin沖縄展の検閲問題
The Censorship in the Exhibition ‘Into the Atomic Sunshine in Okinawa’

沖縄県立博物館・美術館で今年4月11日から5月17日まで開催された展覧会「ア
トミックサンシャインの中へin沖縄:日本国平和憲法九条下における戦後美術」にお
いて、参加作家の一人である大浦信行が天皇をコラージュして作った作品「遠近法を
超えて」が、「教育上の理由で」展示を拒否されるという事件が発生した。この検閲
事件を受けて、作家を交えて「表現の自由」「検閲」「憲法」をめぐって、緊急の
ディスカッションを行う

In the art exhibition entitled ‘Into the Atomic Sunshine in Okinawa:
Post-War Art Under Japanese Peace Constitution Article 9’, the Okinawa
Prefectural Art Museum barred a series of collages by Nobuyuki Oura,
featuring the photo of the Emperor Hirohito from the exhibition held between
11 April and 17 May 2009. Following this censorship case, the panel urgently
discusses ‘Freedom of expression’, ‘Censorship’ ‘Japanese
Constitution’, with the artist.

司会:毛利嘉孝(東京芸術大学)
討議者:大浦信行(作家)
    小倉利丸(富山大学)
    古川美佳(韓国文化研究・キュレーター)
    井口大介(作家)
    清水知子(筑波大学)

Chair: Yoshitaka Mouri (Univ. of the Arts)
Panelists: Nobuyuki Oura (Artist)
Toshimaru Ogura (Toyama Univ.)
Mika Furukawa (Korean Cultural Studies, Curator)
Daisuke Iguchi (Artist)
Tomoko Shimizu (Tsukuba University)

●<緊急アートアクション2009>―「アトミックサンシャイン」沖縄展の検閲に抗議する美術展―の開催
会場:Gallery MAKI(茅場町)http://www.gallery-maki.com/
展示期間:7月18日(土)〜8月1日(土)12:00〜19:00
主催:「沖縄県立美術館検閲抗議の会」、「大浦作品を鑑賞する市民の会」
「富山県立近代美術館検閲訴訟元原告一同」

詳細は決まり次第お知らせします。

●アーティストによる抗議の署名も準備中
この署名運動とは別に、アーティストや表現者による署名運動が開始されます。詳しくは再度後日ご連絡を差し上げることになります。私たちの署名活動で署名されたみなさんのなかでアーティストの方もたくさんおられますのでよろしくお願いします。

以上ご報告でした。

以下、転載自由(
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2009年夏まで署名活動を続けます。是非ご協力ください)

抗議声明「アトミックサンシャインの中へin沖縄−日本国平和憲法第九条下における戦後美術」における検閲に抗議します

ご賛同いただける場合は、

お名前

所属や肩書き

お名前と肩書きの公表 可 否

連絡先(メールアドレスなど)

一言メッセージ


をお知らせください。公表「否」でも賛同していただける方もおられるので、その場合には、「他○名」といった表記にしておきます。声明にすべては盛り込めないので、是非メッセージもお寄せください。

賛同の返信先は

ogr at nsknet.or.jp

小倉利丸

です

【抗議文本文】

富山県立近代美術館検閲訴訟元原告有志

大浦作品を鑑賞する市民の会(富山)

賛同者一同(美術館宛の抗議文には名前を掲載します)


 沖縄県立博物館・美術館が主催する「アトミックサンシャインの中へin 沖縄−日本国平和憲法第九条下における戦後美術」(4月11日から5月17 日まで)に展示予定だった大浦信行さんの版画作品 
「遠近を抱えて」が、県教育委員会や県立博物館・美術館の館長の意向によって、企画段階で展示中止が決定されてしまいました。教育委員会や館長による企画への今回の介入は、企画の趣旨とはまったく関わりのない理由によるものであって、日本国憲法が禁じている検閲にあたるものとして、違法・不当な行為であり、強く抗議するものです。

 今回のアトミックサンシャイン展は、渡辺真也さんのキュレーションによって昨年、ニューヨークと東京で開催されてきた展覧会の沖縄での開催にあたるものです。展覧会の趣旨は「戦後の国民・国家形成の根幹を担った平和憲法と、それに反応した日本の戦後美術を検証する試み」とされ、「九条を持つことで日本は直接交戦から回避することに成功したが、日本の実質的戦争協力は、第九条が保持される限り、ねじれた状況を生み出し続ける。この日本の特異な磁場から、多くのアーティストたちは取り組むべき新たな課題を発見し、彼らの芸術に表現してきた。日本の戦後やアイデンティティ問題などをテーマとした美術作品の中には、戦後の問題、アイデンティティ問題、また憲法第九条や世界平和をテーマとしたものが少なくない。」(Atomic 
Sunshineのオフィシャルホームページより)というものです。したがって、今回の展覧会は、キュレータによって、複数の作家の作品群をひとつのまとまりのある全体として構成することを意図したものと解釈されるべきものであって、その一部が欠けても展覧会としては成り立たないものであると考えるべきです。

 大浦さんの「遠近を抱えて」は、戦後の日本国憲法において国家の象徴として位置づけられた天皇と戦後の日本人のアイデンティティをテーマとして、昭和天皇の写真を作品に取り入れたものです。昭和天皇は、日本の戦争責任の中心人物でありながらその責任をとることなく戦後も天皇の地位にとどまり、戦後の象徴天皇制と憲法9条の平和主義にまとわりつく「ねじれた状況」を文字通り体現する存在として、今回の展覧会のテーマとして避けて通れない人物です。しかし同時に、こうした意味での戦前と戦後をつなぐ存在としての昭和天皇を、真正面からとりあげた現代美術の作品はそう多くあるわけではありません。この意味で、本展覧会において「遠近を抱えて」を欠くことは、展覧会の基本的モチーフを損なう許しがたい措置であり、展覧会全体の趣旨をねじ曲げる行為です。したがって、今回の検閲は、展示拒否された「遠近を抱えて」のみに関わる問題ではなく、展覧会全体に対する沖縄県による権力的な干渉、検閲としてとらえられるべき性質のものであると考えます。

 これまでの報道等によると、牧野館長による展示拒否の理由は「沖縄の教育施設であり、公正中立なものを扱うなどの観点から総合的に見て(展示は)適切でない」という理由であり、金武県教育長は「(主催者側には)教育的観点から配慮をお願いした」というものです。牧野館長および金武教育長のこの発言には、憲法が公的機関に求めている表現の自由への遵守を真摯に受け止め、これを守ろうとする最低限の志すら見いだせません。展示を拒否する理由として、教育的配慮や公正中立を持ち出すことは、教育や中立を口実とした明らかな言い訳でしかなく、展示を拒否した真意を説明する誠実さを欠く最も卑劣な振る舞いであり、憲法に違反する権力の行使であって、断じて許すことはできません。

「遠近を抱えて」は、23年前に富山県立近代美術館で展示・購入された後になって、県議会と右翼の不当な攻撃によって非公開とされ、その後、売却されたという忌まわしい過去があります。私たちは当時、富山県のこの出来事を許せないものとして、作品の公開を求め、また、裁判でも闘いました。裁判によって作品の原状回復を実現することはできませんでしたが、一審判決では、美術館の非公開などの措置が鑑賞者の権利を侵害するという判断が出されました。これは、展覧会における私たち鑑賞者の権利を認めたものです。

 今回は展示を拒否された沖縄県の場合も、ニューヨークや東京の展覧会で展示されていたにもかかわらず、合理的な理由もなく展示を拒否し、沖縄の人びとの「遠近を抱えて」を鑑賞する権利を明らかに侵害した点で、富山の場合と共通しており、違法・不当なものといえます。かつて、富山県での検閲と闘った私たちとして、今回の沖縄県のケースを黙って見過ごすわけにはいかないだけでなく、再び起きた検閲に強い憤りを禁じ得ません。

 展覧会の会期は終わろうとしています。展覧会での作品の展示は絶望的ですが、展覧会が終わったことでこの問題が過去の問題となることはありません。私たちは、作品の展示を拒否した関係者が、憲法に反する違法な権力の行使を行ったことを反省し、展示拒否に対する自らの責任を明確にし、その責任の重さにみあった対処をすべきでしょう。そしてまた、今後の美術館の運営において、再び検閲を繰り返さないよう、館長の人事もふくめて、美術館の体制の抜本的な改革を要請するものです。


私たちは以上の抗議の意思を表明するとともに、下記のことを要求します。

(1)館長は、「遠近を抱えて」を展示しないこととした経緯について説明すべきです。とりわけ、館長は、今回の展示拒否について、作者の大浦信行さんにきちんと説明すべきです。

(2)新聞などが報じた館長の展示拒否の理由は納得がいきません。

  (ア)「遠近を抱えて」の何が「教育施設」として好ましくないのか、具体的に説明すべきです。

  (イ)芸術表現における「公正中立」とは何を意味するのですか。また、「公正中立」でなければならない理由はどこにあるのでしょうか。

(3)憲法が遵守すべきとした言論・表現の自由をないがしろにし、検閲と言っても過言ではない介入を行った館長の責任は大変重いものと考えます。館長は自身の進退を含めて、今回の検閲の責任をとるべきです

(4)「遠近を抱えて」を展示する機会を別途設けることを求めます。


(付記:一部表現を修正しました。2009年5月13日)

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参考
【抗議賛同要請】大浦信行「遠近を抱えて」を沖縄県立美術館が検閲・展示拒否/小倉利丸
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/0285d1a9dff9e04591bd1177e300dc7c

「天皇モチーフ作品」外す 憲法9条企画展(沖縄県立博物館・美術館)
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/a9e7e99c6d39480b7b2e22dc24190bfe






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