[CML 000846] Fw: : 韓国四大河川整備事業反対声明文(案)への『賛同者候補』(本文参照)にご応募ください。

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 7月 30日 (木) 08:51:51 JST


金沢大学の碇山洋さんが標題の呼びかけをされていますので転送させていただきます。

呼びかけ文の文中の「応募要項」欄に「所属・肩書き・ご専門にはできるだけ英訳をお付けください」と
ありますが、碇山さんによれば、

「大学教授とか弁護士といった肩書きがないとダメではないかといったお問い合わせを数件いただい
ています。○○の会会員とか、○○大学学生とか、主婦とか、どのような『肩書き』でも結構です。いろ
いろな人が反対しているということが伝わることが大切と考えています」

ということです。もちろん日本語のみで結構だと思います。

大切な要請だと思います。よろしくお願いします。

なお、韓国環境運動連合(KFEM)のマ・ヨンウンさんからキャンペーンへの協力要請メールも《要請2》
として下記に貼り付けておきます。いま、韓国で何が起こっているのかの解説にもなっています。

どちらも長文ですが、ご容赦ください。


東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp

《要請1》
------------《要請1》はじめ------------
各位(BCC)
転送歓迎

 突然の不躾な長文メールで失礼いたします。金沢大学の碇山洋です。

 ※大要、以下のように、『賛同者候補』を募りますのでご協力いただければ幸いです。


 韓国では、4大河川をつなぐ大運河計画がありましたが、国民の反対世論によっていったん中止になりました。
 ところが、最近になり、「運河ではなく河川環境再生のために4大河川を連結させる」と看板をつけかえて、プロジェクト(事業費22.2兆ウォン)が復活してきました。この5月に計画が決まったばかりなのに、10月には着工するといいます。

 (注)4大河川=?東江(Nak-Dong River)、榮山江(Young-San River)、漢江(Han
River)、錦江(Kum River)

 3月にはこの問題で、韓国空間環境学会などの主催で韓日共同シンポジウム『望ましい河川整備と代替的地域開発』がソウル大学で開かれ、宮本憲一・大阪市立大学名誉教授、中川学・国土問題研究会事務局長と碇山が招待されて講演し、討論を行いました。

 後掲(シグネチャーの下)は、韓国大運河反対運動教授会(POMAC)から送られてきた、4大河川再生プロジェクトの問題点の要約版です。
 韓英翻訳ソフトの助けを借りて英訳されたものに碇山の拙い和訳が重なり、少々分かりにくいかと思いますが、シンポと懇親会で得た情報をあわせて整理すると...

 ・4つの大河川を導水路でつなぎ、水を融通しあって河川環境を守り改善する、という建前のプロジェクト。
 ・導水路に閘門を設ければ船舶航行可能な運河になる。(中止になった運河計画の焼き直し)
 ・予算規模が大きく、環境破壊、文化財破壊が危惧される。アセスも形式だけ。
 ・決定、実行の過程が不透明、非民主的。
 ・全体として、韓国の国際的名誉を傷つける。

...という主張です。

 近く、よびかけ人から賛同者をつのる声明文(案)が送られてきます。
 現時点では賛同するかどうかは保留のうえで結構ですので、「賛同者候補」としてのご応募をお願いできれば幸いです。
 ご応募いただければ、最終稿ができ次第、POMACから直接、または碇山から声明文(案)をお送りします。

 (このキャンペーンは、現在、韓国、英国、日本で準備されていますが、今後、世界中によびかける予定です。)

 本来なら、声明文ができてから賛同者を募るべきかと思いますが、プロジェクトに関する最終報告が5月に突如出され、10月には着工という急展開する情勢の中で、いろいろな作業を同時並行で進めざるをえないという事情があるようです。ご理解ください。


 『賛同者候補』にご応募いただける方は、以下の事項について、碇山(ikari at kenroku.kanazawa-u.ac.jp)までご返信ください。

    ご氏名
    ご所属
    肩書き
    ご専門
    emailアドレス

    ※所属・肩書き・ご専門にはできるだけ英訳をお付けください。

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碇山 洋   Ikariyama Hiroshi

金沢大学人間社会学域経済学類
 教授(財政学・地域環境管理論)
 地域経済情報センター長
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四大河川再生プロジェクトマスタープランに関する韓国大運河反対運動教授会(POMAC)の評価

1.予算13.9兆ウォンの国家主導プロジェクトが1か月の内に22.2兆ウォンに

 4月27日の中間報告によると、予算額は13.9兆ウォンと見積もられていた。しかし、最終報告では予算は22.2兆ウォンに増額されていたのだが、最終報告は「主要プロジェクト」と「直接関連プロジェクト」の区別を設けており、それぞれに16.9兆ウォンと5.3兆ウォンが配分されていた。8.3兆ウォン(60%)の増額が1か月の内に行われたのである。プロジェクトにつかわれる天文学的金額と不可逆的な環境へのダメージ、社会的摩擦にともなうコストが納税者へ直接返ってくることになる。

2.ナクドン川に建設される計画の8つの堰に水門が設置されれば、プロジェクト全体はナクドン運河と同じものになる

 この計画は、「運河の一部」としての河川システムの水深を一定に維持する目的で、16の水門を設置するものと考えることができる。このプロジェクトが完成したのちには、貯水池に水門を設置することが経済的に比較的実行可能と判断されうるので、プロジェクトは容易に運河になるであろう。したがって、「4河川を保全する」ことを目的としたこのプロジェクトは、実際には、運河建設の第一段階なのである。ナクドン川の場合、下流汽水域に8つの貯水池が設置され水門が建設されれば、平均水深6メートルの運河の9区間が完成する。

3.ナクドン川から10億立方メートルの水を確保しなければならない合理的根拠がない



 2006年河川法のもとで立てられた長期水資源マスタープランによると、韓国は、2011年、ナクドン川流域において11百万立方メートルの水の余剰を有することになる。2011年に大規模な飲料水危機が生じるという政府の主張には根拠がない。政府の計画は、本川に堰を設置することで水を確保するというものであるが、それはナクドン川の水が不足しているという誤った主張に基づいている。より多くの水を確保する目的で水流を遅くするために川の本流に堰を設置したような例は、世界中にひとつもない。したがって、効果的であるといまだ証明されていないこのような計画は、再検討が絶対に必要である。

4.ナクドン川を4億4千万立方メートル浚渫しなければならない合理的根拠がない

 ナクドン川の場合、浚渫されるべき量は4億4千万立方メートルに達する。これは、323キロメートルの河床を深さ10メートル、幅135メートルで浚渫することに匹敵する。このようなことが行われれば、河川生態系は不可逆的な程度まで破壊され、2年間にわたる浚渫工事による汚染のために、深刻な飲料水不足が危機を生じさせるだろう。2007年の調査で報告されているように、アンドン・ダムにおいて毎年1平方キロあたり109立方メートルという割合で堆積物が生じたという事実を考慮に入れれば、ナクドン川での堆積物は、23,817平方キロ×15年で39百万立方メートルということになる。したがって、440万立方メートルの堆積物というのは、ナクドン川流域から150年かけて排出される(ナクドン川に流れ込む)土砂の量と等しいこと?!
 ?なる。

5.洪水制御と水質改善のためには本川よりも支流への投資が優先されなければならない

 政府は、「本川の補修がなされないままに先に支流で工事が行われれば、洪水のリスクは増大する」と主張している。洪水の被害のほとんどが本川でなく支流で起こっているということを考慮すれば、洪水制御を目的に本川に投資することは、非効率であり非効果的である。洪水の可能性を低減させるために支流で工事を行うことは、支流での洪水の発生を減少させるだけでなく、本川での洪水をも同様に減少させるのである。

6.実際的な公開の討論のプロセスを通じて進むことが必要である

 4大河川保全マスタープランは5月6日に発表されたが、2009年(10、11月)の第2半工区からはじまって2010年(2、3月)の第1半工区の2段階に分けて着工されることになっている。政府がどのようにしてこのプランを策定したかに関する情報は、まったく公開されていない。プランを仕上げた韓国建設技術研究所(KICT)が情報を独占している。わずか2か月間の討論のプロセスで進む約22.2兆ウォンの予算のプロジェクトが失敗するということは、大いにありえることである。さらにいえば、諮問と公聴会は、単に形式を整えるために行われたのである。

7.適切な環境影響評価が行われる必要がある

 マスタープランには、2009年上半期に建設工事が開始されると明記されている。現時点からそれまでに使うことのできる短い時間を前提とすれば、このような大規模プロジェクトに求められる、事前環境調査や文化財調査といった一連のアセスメントは、形式を整えるために行われることになるだろう。とりわけ、設置される人工構造物の再検討とそれらの河川生態系への影響評価は、慎重に行われる必要があるのである。それにもかかわらず、4、5か月で事前環境調査を実施しようという政府の意図は、調査への当然の配慮と努力を払うことなくプロジェクトを遂行しようとする政府の傾倒を反映している。

8.韓国は水資源を効果的に管理した国として知られることなく、国際的な非難に直面することになるだろう

 大規模浚渫による生態系への不可逆の悪影響を引き起こす技術とともに、堰による汚れた水の確保、閉鎖的意思決定プロセスを通じての実行は、国際的な非難に帰結し、わが国の国際的名声に損害を与えることになるだろう。4大河川保全プロジェクトは、不透明な方法で計画され遂行されるならば、最終的には、社会を病んだものにするだろう。
------------《要請1》終わり------------

《要請2》
------------《要請2》はじめ------------
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皆様へ
いつもお世話になっております。韓国環境運動連合(KFEM)のマ・ヨンウンさんからキャンペーンへの協力要請がございましたので案内させて頂きます。
下記は、同連合の事務局長からの協力の依頼及び四大河川整備事業の概要説明です。その下に韓国大統領、国土海洋部長官、環境部長官宛てに送信して頂きた
い意見書サンプルがございますので、ご利用の上、送信頂きますようお願いいたします。ご協力誠にありがとうございます。 池田愛美
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2009年7月19日

皆さんへ
 韓国環境運動連合(KFEM)と地球の友韓国(FoE
Korea)を代表し、「四大河川整備事業」にご注目頂きたくご連絡いたしました。この事業は、韓国の河川生態系と生物多様性を破壊する恐れのある一連
の大規模開発事業です。
 イ・ミョンバク大統領は、韓国の四大河川の生態系に深刻な影響をもたらす事業に着手しようとしています。皆様個人、あるいは組織として、イ・ミョンバク大統領の四大河川整備事業への反対意見書(下記)に署名、あるいは、独自の意見書を作成されるなどして、私たちのキャンペーンを支持して頂きますようお願いいたします。 韓国政府は、2009年6月8日に「四大河川整備事業」のマスタープランを発表しました。開発の対象となっている漢江、洛東江、錦江、栄山江の四大河川は、全人口の3分の2に飲料水を供給しています。また、これらの河川流域には、絶滅危惧種を含む数多くの野生動植物が生息しています。 この事業は水資源の確保と治水を目的としています。韓国政府は、延長691kmの区間を浚渫して5億7千万立米の土砂を除去し、高さ6mの堰を20か所に建設する予定です。この事業により、魚類の産卵場である浅瀬が消失し、野生動植物の生息地である河川湿地が破壊され、国の人口の大半が利用している飲料水源が汚染される恐れがあります。韓国政府は、このプロジェクトに22兆ウォン(174億米ドル)もの血税をつぎ込もうとしています。これは、イ・ミョンバク政権が提唱するいわゆる「低炭素・グリーン成長」戦略に基づいて雇用を創出するという景気対策の一環です。しかし、私たちは、大規模公共事業が21世紀の持続可能な開発のモデルではないことを知っています。2009年6月30日に実施した調査では、国民の66.6%がこのプロジェクトに反対しているのに対し、賛成は27.1%でした。2009年10月にはブルドーザーが始動します。プロジェクト着工まであと3カ月しか残っていません。 このプロジェクトが発表されたのを受け、韓国の環境活動家たちは、2009年6月9日からソウル市街で座り込みを行いました。国際社会、そして世界中の環境活動家の皆さんに緊急行動を要請いたします。経済・環境の両面で不健全なこのプロジェクトから韓国の河川と湿地を救うため、下記の人々にメールを送信願います。(下記に貼り付けております意見書サンプルをカットアンドペーストでご利用ください。)Mr. Lee Myung-bak, President of Republic of Koreawebmaster at president.go.kr韓国大統領 イ・ミョンバク氏  Mr. Chung Jong-hwan, Minister of Land, Transport and Maritime Affairschungceo at mltm.go.kr国土海洋部 チョン・ジョン・ファン長官  Mr. Lee Maanee, Minister of Environment eman2mev at me.go.kr環境部 イ・マンウィ長官KFEM/FoE Koreaの国際担当(ecokfem at gmail.com)にもc.c.で送信をお願いいたします。本件についての詳細情報をご希望の方は、KFEM/FOE KoreaのMs. Kim Choonyまたは、Ms. Jang Seon-yeongまでメールで(ecokfem at gmail.com/seon at kfem.or.kr) お問い合わせください。ご支援誠にありがとうございます。Kim Jong-nam (Ms.)KFEM/FOE Korea事務局長------------------------------------------------------------------------------------------------------ 【意見書サンプル】 メール本文に貼り付けてご利用ください。Dear Honorable President Lee Myung-bak, I am writing to you to express my deep and sincere concern about yourproposed Four Major River Restoration Project in your country. I strongly urge you to reconsider your plan to construct 20 weirs andto extract 570 million m3 of sand and gravel in the name of“restoration of rivers”. This huge project will not restore nor improvethe rivers, but only devastate them. It will cause destruction ofhabitats for many wild animals and plants and contamination of drinkingwater sources of many people. Moreover this is not a model for LowCarbon & Green Growth that you are initiating now, but the model of‘algae’ due to deterrence of water flow from constructing weirs. I understand that 22 trillion Korean Won ($17.4 billion USD) will bespent for this project. Such a large budget can be used to promoteeconomically, socially, and environmentally sound programs in Korea.Time Magazine chose you as an environmental hero in November 2007. Iwould like to ask you to show the world your new leadership inenvironmental protection as a real environmental hero by reconsideringthe project.On 5 May 2009, you also told a group of children that you would be anenvironmentalist. Please show them your leadership as anenvironmentalist by canceling this project.Sincerely yours,*氏名、所属団体、国名をご記入下さい。NameOrganizationCountry【意見書サンプルの意味】イ・ミョンバク大統領殿:私は貴国の四大河川整備事業に対し、深く率直なる懸念を表明します。「河川再生」の名の下に20の堰を建設し、5億7千立米の土砂を除去する計画を見直されるよう強く求めます。この大規模事業は、河川を再生・改善するどころか、破壊してしまうでしょう。また、多くの野生動植物の生息地を破壊し、多くの人々の飲料水源を汚染するでしょう。さらには、貴方が現在推進する低炭素・グリーン成長のモデルとなるどころか、堰の建設によって水流が停滞する「藻の大発生」モデルとなることでしょう。この事業に22兆ウォン(174億米ドル)が投じられると聞いております。それだけの大規模な予算は経済・社会・環境の面で健全な事業に振り向けられるべきです。雑誌「タイム」は2007年の11月の記事で貴方を環境ヒーローの一人に選びました。真の環境ヒーローとしてこの事業を見直し、環境保護における新たなリーダーシップを示されるようお願いいたします。2009年5月5日、貴方は韓国の子供たちに自分は環境保護主義者となるだろうと述べました。この事業を中止して、環境保護主義者としてのご自分のリーダーシップを示して下さい。--------------------------------------------------------------------- Ma Yong-unKorea Federation for Environmental Movements(KFEM) / Friends of theEarth Korea(FoE Korea)  251 Nuha-dong, Jongno-gu, Seoul, South Korea 110-806  Tel : +82-(0)2-735-7000  Fax : +82-(0)2-730-1240e-mail: ma at kfem.or.krhttp://kfem.or.kr------------《要請2》終わり------------


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