[CML 000741] 政権交代後の民主政治を実現するための投票のあり方について―要は民主党に一人勝ちさせないこと
higashimoto takashi
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 7月 22日 (水) 09:42:34 JST
みなさまご承知のとおり昨日21日に衆議院が解散され、総選挙が事実上スタートしました。
選挙に楽観は禁物ですが、おそらく総選挙後には民主党政権が確実に実現することになるでしょう。
自・公政権から民主党政権への政権交代の意義については私も本MLで何度か言及し、その意義に
ついては強調しても強調し足りないほどの重要性を思いますが、メディア各紙、各局の世論調査等を
見てもこの点については広く国民の間に周知されるところとなっており、これ以上の言挙はもはや饒
舌のたぐいになるようにも思います。
そういう次第で総選挙の事実上にスタートにあたっていま言挙しておくべきは、政権交代の意義につ
いてよりもむしろ民主党の政権奪取後の政権運営の危うさについて警鐘を鳴らしておくことだろうと
思います。
その民主党政権の政権運営の危うさについては7月10日付のCML000632に少し記しておきました。
http://list.jca.apc.org/public/cml/2009-July/000625.html
(付記:上記で共産党の民主党評価を批判していますが、つい先日、共産党は民主党評価を転換し
ました。以下はそのことについて記したものです)
http://list.jca.apc.org/public/cml/2009-July/000716.html
政権交代を単なる政局交代に堕さないためには要は民主党に一人勝ちさせないことです。
この点について太田光征さんが大変参考になる重要な論点を提起されています。
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■民主党の比例区勝ち過ぎを修正することで、政権交代が確実になる
(「平和への結集ブログ」 2009年7月20日)
http://kaze.fm/wordpress/?p=275)
【目次】
1.民主党の比例区票を他野党に移譲すると、野党全体の比例区議席が増えることがある
2.小数野党の比例区票を少々民主党に移譲しても、野党全体の比例区議席は数議席しか増加
しない
3.民主党の比例区票を他野党に移譲しても、野党全体の比例区議席は数議席しか減少しない
4.2007参院選小選挙区――民主党の17勝6敗だが、民主党の実力は7勝16敗以下だった
5.完全比例代表制を基準にすると、民主党は約70議席を超過獲得し、他野党は約70議席を獲り
損ねる
6.民主党の比例区票を80%他野党に移譲すると、民主党と他野党全体で比例区得票率と全国議
席獲得率が一致する
7.民主党支持者が比例区で努めて小数野党に投票することで、政権交代が確実になる
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■2009東京都議会議員選挙――結果分析(「平和への結集ブログ」 2009年7月14日)
http://kaze.fm/wordpress/?p=274
「民主党候補に票が集まり過ぎることで、当選できるはずの野党候補が当選できなく」なります。
「今回の都議選でも、民主党に票を集中し過ぎることの弊害が極めて顕著に現れました。表1は、
票を過剰に取り過ぎた民主党候補から、落選した非自公候補に票を移譲した場合、移譲先候補
が当選するケースをリストしたものです。/そのような選挙区は28にも上り、計29名の非自公候
補が追加当選することができました(表中の票移譲で当選できる無所属候補が明らかに自公系
であるかどうかについては、JANJANの資料からは確認できなかった)。その内、共産党候補は
最大で20名を占めます。民主党に票が集中し過ぎなければ、自公の獲得議席数は61からほぼ
半減していたことになります。民主党に投票した東京都有権者が潜在的にどのくらい共産党候補
などに投票し得るのか明らかではありませんが、驚くべき数字です」
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東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
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