[CML 002393] Fw: 松下PDP事件最高裁判決のついての見解

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2009年 12月 20日 (日) 09:44:04 JST


昨日PPDP(パナソニックプラズマディスプレイ)の雇用責任を認めた大阪高裁の判決を破棄し、
吉岡氏の地位確認請求を棄却する最高裁の不当判決を伝える報道記事と最高裁判決全文、
同最高裁判決を批判する弁護団声明をご紹介させていただきましたが、「吉岡さんを松下電器
の職場に戻し、人権侵害・不当な雇止めをなくす会」から下記のような見解が発表されています
ので追加情報として発信させていただきます。


東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp

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松下PDP事件最高裁判決についての見解
吉岡さんを松下電器の職場に戻し、人権侵害・不当な雇止めをなくす会

最高裁は黙示の労働契約を否定、偽装請負に対する企業責任を免罪した!
ただし、隔離テントでの報復的人権侵害行為・雇止めに関する損害賠償を認める!
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 最高裁第2小法廷は、松下PDP事件について、大阪高裁原判決を破棄し、松下PDPと吉岡力と
の雇用契約関係を認めず、人権侵害行為と雇止めに関する慰謝料支払いのみを認めるという不
当な判決を下しました。本件偽装請負は、松下PDPによる意図的な違法行為であるにも関わらず
本判決により、松下PDPには殆んど何らの負担も生じない結果となります。最高裁判決は、これら
の違法行為を解禁し奨励するに等しいものでありまったくの不当判決です。

 法規制を潜脱する目的で意図的に作り出された偽装請負関係とそれをめぐる新たな紛争につい
て最高裁は従来の解釈論に安住することなく、その実態を厳正に分析し、解決の方向を探ること
が期待されていました。それは最高裁が、直接雇用の原則を踏まえ、使用従属関係の存在をもっ
て当事者間の労働契約関係の認定をすることでありました。しかしながら、最高裁は権力と資本の
番人としての姿をさらけ出し、非正規労働者の雇用問題が社会問題となる今日自らが問われてい
る負託に一切応えることができませんでした。

 我々は、このような最高裁の反動判決にも屈することはありません。最悪の誤りにも絶望するこ
となく忍耐強く闘い抜く覚悟です。

 この判決を持ってしても、松下PDPの偽装請負という犯罪行為、吉岡力に対して執拗に繰り返さ
れた人権侵害行為の事実を消すことはできません。最高裁判決も、原判決の人権侵害と雇止め
に関する損害賠償についてはこれを認めました。パナソニックの行った行為が違法行為であった
ことは認定されたのです。雇用関係について否定しながら、一方で雇止めの不当性を認定するこ
とは矛盾していると思われます。

 我々の要求はこれまでと変わることはありません。「松下PDPは雇用責任を認めろ!」「人権侵
害行為の謝罪をせよ!」「吉岡君を職場に戻せ!」要求貫徹まで、全国のパナソニック関連争議、
立ち上がった非正規労働者たちとともに闘い抜く決意です。

 最高裁での弁論開始が決定されて以降、「この裁判は絶対負けてはいけない裁判だ」と、全国
の弁護士の皆さんが弁護団に名前を連ねていただき、203名の大弁護団になりました。最高裁
闘争を全力で担っていただいた原告弁護団に敬意を表し感謝申し上げます。

 最高裁への上告棄却や公正判決を求める署名は、累計で、団体署名を3044筆、個人署名を
151834筆提出することが出来ました。これは多くの方々の街頭での署名協力や全国の労働組
合・民主団体の協力の賜物です。多くの皆様にこの争議を支えて頂いていることに改めて感謝申
し上げます。

 パナソニック総行動を強め、地方自治体に対する要請行動に取り組み、違法行為を認定された
パナソニックへのチェックを強化しましょう。運動の力で、必ず吉岡君をパナソニックPDPの職場
に戻しましょう。全国の仲間の争議と連帯して、非正規労働者の要求を束ねて勝利するまで闘い
ます。勝つまで闘います。引き続きご支援よろしくお願いいたします。

具体的な行動方針
12月21日(月)7:15 パナソニックPDP茨木工場宣伝
12月21日(月)18:00 京阪西三荘 パナソニック「吉岡さんを職場に戻せ!」デモンストレーション
1月9日 原告弁護団・支援者会議
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