[CML 002365] 血の涙をながすオリーブ(平和)の樹

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2009年 12月 17日 (木) 23:02:40 JST


オリーブが切り倒される真の理由。札幌の松元です。
日本パレスチナ医療協会のJPMAメルマガ http://www1.ttcn.ne.jp/~jpmaより転送。 



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◆◆ 西岸では、パレスチナ人のオリーブ畑は、急進的入植者の標的 ◆◆
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 小さな谷に両側を挟まれ、二つの岡の、殆ど、頂まで、オリーブの木々に
囲まれた村だ。平安な印象風景から抜けだしたような。然るに、アクラム・
イブラヒム・イムランは、心底、穏やかではない。疲れ切ったしぐさで、彼
は、乱暴に切られたり、引っこ抜かれた木々を示す。オリーブの木々、それ
は、人生の総てだ、この42歳のパレスチナ人農夫にとって、彼と彼の家族13
名が、生き抜く為の総てなのだ。

 アクラムは、最早、よく分からない。木々を彼の曾祖父が、植えたのか、
その父が、植えたのか。彼に分かっていること、それは、これらの木々が、
確実に100年以上経たものだったということ。彼の視線は、岡の頂きの方へ
向けられる。北、ナブルス方面だ、ブラシャ入植地の最初の家と、手前の丘
に、キャンピングカーが、見える。ハール ブラシャの前哨基地だ。

 南方には、ここからは見えないが、2kmと離れていない場所に、イツハー
ル入植者の家屋群が、鎮座まします。ブラシャとイツハールは、無情な過激
主義者のユダヤ人入植地だとの評判だ。11月12日、非道は再び繰り返された。
その翌朝、アクラムは、夜の間に為された破壊の結果を、認めることしかで
きなかった。81本ものオリーブの木が、植民者によって破砕されていたのだ。
アクラムの畑では、植民者による襲撃は、初めてではなかった。

 5月、炎が、38本のオリーブを焼き払っていた。このようなことは、もっ
と以前にも、何度もあった。アクラムは、如何なる幻想も抱かず、警察を呼
んだ。DCOと呼ばれる軍のコーディネーターが、やってきた。2台の軍用ジー
プと3人の警察官を連れて。彼らは、念入りに、地面に散らばっている木々
や鋸で幹を切られた木々を数え、アクラムの苦情を記録した。あまつさえ、
彼に報告書を送る、という約束までしたのだ。彼らは、無論、実行しなかっ
た。「警察にしろ、軍にしろ、何もしやしない。なぜなら、彼らは、植民者
とグルだからだ」、アクラムはそう考える。

 アクラムのように、植民ユダヤと暮らすことの重大な影響に耐えねばなら
ない、何百人もの、西岸のパレスチナ人耕作者が、存在する。オリーブ畑を
荒らす行為に従事する植民ユダヤは、言う、「プライス タグ(支払われる
べき代価)だ」、不法ユダヤ植民者に対する軍の行動の結果として、パレス
チナ人の上に齎される一種の報復措置だ、と。

 往々にして、原因と結果の間には、何ら脈絡は、無く、ただ単に、土地接
収政策で、こうしてオリーブの木々(他にアーモンドの木々とレモンの
木々)が、破砕される、または、盗まれる、これが、パレスチナ人が、棲家
を離れなければならないよう強制する、イスラエルのやり方だ。オリーブを
栽培する人々は、パレスチナ社会でも、最も貧しい人々だ。実際に、ある土
地が、幾年か手入れされなかった折には、国有地になる。そして、しばしば、
そこには、植民者が、居着く。

●大厄の時期

 アクラムの畑とビュラン村は、ルート60の両側に位置する。しばしば武装し
た、植民者が、目につく折、四千何がしかの村人たちは、オリーブ畑に行く為
に、敢えて、道路を渡ろうとはしない。今年、オリーブのシーズンは、先月、
終わった。全く酷いものだった。収穫は、豊作年の十分の一にしかならなかっ
た。

 雨が、少なかったのが、最大の原因だ。しかし、軍は、彼らの土地が、入
植地に近接する折には、しばしば、農民が、畑へ行く事を制限する。軍は、
農民に、彼らの畑に入る為の許可証を与える。農民たちは、仕事を地域の有
力者たちと調整しなければならない。イスラエルの人権保護NGO、イェシュ
ディンは、オリーブ畑損壊ケースの決算書を出版したばかりだ。

 彼らは、年初来27件の損壊を列挙した。2005年以降では、3000本以上の樹
木損壊について、69件の提訴が、裁判所に提出された、しかし、これらのう
ちのいずれもが、告訴に達してはいない。警察や軍が、現場に到着する時点
で、犯人らは、疾うに、消え去っている。犯人不明或いは証拠不十分の記載
と共に、殆どの、提訴書類は、再び、閉じられてしまう。

 それでも、イスラエル軍は、オリーブのシーズンを見越して、とりわけ被
害の際立ったエリアには、警察部隊を派遣して、農民保護の対策を打ち出し
た。然しながら、警察部隊の人員は、不充分で、イェシュディンは、軍、警
察は、きちっと、入植地へ犯人たちを探しに行く、という態度に欠けている
のではないか、と疑っている。

 「植民者は、決して彼らの行為に対して責任を負わない、もし何人(なん
びと)も、決して、責任を取らない、というのであれば、それは、“何でも
あり”を意味するのではないでしょうか、どう思います?」と、イェシュデ
ィンの責任者の一人であるルシィ・カダールは、指摘する。更に、「アクラ
ムの様な人々は、放っておかれるべきでは無い。我々は、新聞に、警察に、
裁判所に通報します。このことが、土地に根差している農民を助けるのです。
農民たちは、総てのイスラエル人が、植民者たちのようではないことを知っ
ています、そして、このことは、良いことなのです」と、彼女は、強調する。

 オリーブが、初の実をつけるのには10年が、掛かり、幹を輪切りにされた
オリーブの枝に、オリーブが、生るのに10年が、掛かる。しかし、アクラ
ム・イブラヒム・イムランは、彼にとって、殆ど、永遠と言える物を持つ。
つまり、「この土地は、私の代々の先祖の物だ」
と、彼は、主張するのである。

ローレント・ズッキーニ 2009・12・9
(LE MONDE | 08.12.09 から)

(訳 ジャリーダ・ファランスィーヤ)

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パレスチナ連帯・札幌 代表 松元保昭
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