[CML 002266] 映画「牛の鈴音」

坂井 貴司 donko at ac.csf.ne.jp
2009年 12月 9日 (水) 10:38:38 JST


 坂井貴司です。
 転送・転載歓迎。
 
 この映画には、ペ・ヨンジュンやパク・ヨンハと言った韓流スターは誰一人登
場しません。登場するのは、農家の老夫婦と年老いた牛です。
 
 人口約5000万人の韓国で、300万人の観客を動員する記録を打ち立てま
した。公開37日目ででは、ブラッド・ピット主演『ベンジャミン・バトン』を押
さえ、興行ベスト10の1位を獲得しました。イ・ミョンバク大統領夫妻まで観たと
のことです。
 
 この映画が、12月から日本各地で順次上映されます。
 
 ドキュメンタリー映画
 
 「牛の鈴音」
 http://www.cine.co.jp/ushinosuzuoto/
 
  イ・チュンニュル監督

 プロデューサーは、「ウリハッキョ」のコー・ヨンジェです。
 
 12月からシネマライズ、銀座シネパトス、新宿バルト9などで上映。
 
 強権的なやり方で韓国の工業化を進めたパク・チョンヒ大統領は、農村の近代
化を目指す「セマウル(新しい村)」運動を1971年から進めました。高度経
済成長から取り残され、過疎化が進んだ貧しい農村を国策で改良しようとしまし
た。
 
 日本と同様に農村家屋の改善、農産物の品種改良、機械化、化学肥料や農薬の
使用、道路や水路の整備、灌漑、干拓事業などを進めました。これはまた「勤勉」
「自助」「協同」をスローガンに掲げた精神運動でした。北朝鮮の「千里馬(チ
ョンリマ)」運動に対抗した政策でもありました。
 
 セマウル運動を説明する宣伝映画の動画サイト(日本語)
 http://ehistory.korea.kr/pop/movie_pop.jsp?srcgbn=KV&mediaid=12250&mediadtl=28652&gbn=MH&quality=W
 
 この政策はある程度効果を上げました。農家の所得はかなり上がり、農業生産
高も向上しました。農村はワラ葺きの屋根から瓦葺きの屋根に変わりました。未
舗装のデコボコ道は、快適なドライブが楽しめる舗装道路になりました。農村の
貧困の最たるものである、4月から5月にかけて食べ物を食い尽くして飢餓に苦
しむ「春窮」はなくなりました。崩れかけた家の軒下で、空腹を抱えて座り込む
光景は姿を消しました。これが今もパク・チョンヒへの高い人気の源になってい
ます。
 
 そして農村近代化はまた、牛を使う古い農業を消し去りました。牛に鋤をひか
せて田畑を耕し、牛車に荷物を乗せてのんびりと道を歩く光景は、日本と同様に
なくなりました。
 
 その中で、足の不自由な79歳の農民チェ・ウオンギュンは、年老いた牛を使
って昔ながらの農業を営んでいます。牛を使って田畑を耕し、牛車に乗って道を
歩くと言った具合です。76歳になる妻イ・サムスンは「農薬をまけば楽ができ
るのに」、「機械を使えば楽なのに」と愚痴をこぼします。彼女は16歳でチェ
・ウオンギュンと結婚し、9人の子どもを育てました。長年連れ添った妻が愚痴
を言う理由は充分理解しながらも、「農薬をまいたら牛が食べる草が汚染される」
・「この牛は家族も同様だ」・「足が不自由だからトラクターの運転なんてでき
ないよ」と、昔ながらのやり方を変えません。足を引きずりながら、妻と牛と一
緒に休む間もなく早朝から日没まで田畑で作業をし、草を刈って牛に食べさせる
毎日です。牛の首に付けた鈴が鳴り響きます。しかし、牛は寿命が来ました。も
う冬は越せないかもしれない。牛が死ねば私たちは農業を辞めなければならない。
その冬が来ました・・・。
 
 日本と同様に過疎化、農産物価格の下落、所得の減少、輸入農産物との競争に
苦しむ韓国の農村の片隅で、昔ながらの農業のやり方を守ってきた夫婦とパート
ナーである牛の記録です。
 
坂井貴司
福岡県
E-Mail:donko at ac.csf.ne.jp
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