[CML 002250] 世田谷区玉川、タウンミーティングの呆れた実態

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2009年 12月 7日 (月) 21:53:26 JST


 東京都世田谷区玉川地域のタウンミーティング「区長と区民との意見交換会 地域の活性化・地域の絆の再生」が2009年12月6日に世田谷区等々力の玉川総合支所で開催された。区長と区民との意見交換という題目とは裏腹に住民には失望と不満が残ったタウンミーティングであった。
 タウンミーティングは定刻の14時を約5分過ぎてから、根津典史・玉川総合支所副社支所長の司会で始まった。最初に熊本哲之・世田谷区長が「穏やかで和やかな会にしたい」と挨拶した。続いて西澤和夫・玉川総合支所長が玉川地域の活性化をめぐる状況について説明した。ここまでで20分弱である。一方的な挨拶や説明が長くなり、肝心の意見交換の時間が少なくなるような運営もある中で、区長挨拶などを短時間で済ませたことは評価できる。
 問題は意見交換であった。住民の発言は事前に住民が提出した質問票に基づき、司会者の指名によって行われた。出された意見は公園への健康器具設置、防犯カメラ、まちづくりセンターのバリアフリー化、保育園、教育、庁舎など様々であった。司会者は二子玉川についての意見が最も多いとしながら、最後にまとめて行うとした。
http://www.news.janjan.jp/area/0912/0912074112/1.php 
 住民意見への区側の答弁は各セクションの部長や次長が行うことが多かった。しばらく後、住民から政治家としての区長の回答を聞きたいとの意見が出され、会場からも「役人の答弁はいらない」と同調の声が出でた。このため、熊本区長が自ら答弁する機会も増えたが、区民感覚との断絶が浮かび上がった。 
 象徴的なやり取りは区長が業者とゴルフをした事実についての質疑である。質問者は区長側がゴルフをした事実をオープンにしなかったことを問題視した。これに対して熊本区長はゴルフをプライベートとして正当化した。会場からは「区長は公人である」「疑惑を招く行動は説明すべき」との声が上がった。
 最も意見が多かった二子玉川東地区再開発は最後に回されたために時間切れとなってしまい、意見交換としては不十分であった。それでも住民側から断片的に鋭い主張がなされた。
・二子玉川東地区再開発への税金の支出は東急グループの援助ではないか。住民は恩恵を受けていない。
・世田谷区の職員が再開発組合に天下りしている。
・二子玉川園など緑地であった再開発地域の自然を破壊した上で、一部に新たな公園を造るのではなく、既存の緑地を大切にすべきである。再開発地域を盛り土して小山になるために北側の住民が多摩川に行くためにはトンネルを通らなければならなくなる。わざわざ山にしてトンネルを造ることに意味はない。
 熊本区長は最後の意見に答弁したが、問題意識は噛み合っていなかった。まず安心・安全をまちづくりの最優先とし、トンネルが悪いわけではないと主張した。これに対して、会場から「区は水と緑の街づくりを目指しているのではないか」と指摘された。 
 これに対して区長は「緑の重要な供給源は農地である」と話題を変えた。固定資産税や相続税が高いために農家の跡継ぎがいなくなることが問題とする。区長答弁は再開発地域の自然がなくなることへの回答になっていない。肩透かしを食らった会場からは諦めと絶望から溜め息が漏れた。

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