[CML 002197] 「北限のジュゴンを見守る会」日本政府あて声明 09.12.01

加賀谷いそみ QZF01055 at nifty.ne.jp
2009年 12月 2日 (水) 08:49:34 JST


(転載歓迎)

全国のみなさんへ

  「北限のジュゴンを見守る会」(代表・鈴木雅子、事務局:東京・名護〔沖
縄〕)は12月1日、以下の声明を日本政府に送りましたので、お知らせします。


◆普天間基地(飛行場)の即時閉鎖・返還(撤去)とジュゴンの生息するキャン
プ・シュワブ沿岸域での新基地建設計画の撤回を求める声明

内閣総理大臣 鳩山由紀夫様
外務大臣 岡田克也様
防衛大臣 北沢俊美様
沖縄担当大臣 前原誠司様
                北限のジュゴンを見守る会(代表・鈴木雅子)
                                          2009年12月1日

 私たちは、国際的な保護動物であり、国の天然記念物である海生哺乳類ジュゴ
ンの保護活動を行なっている市民団体です。
 世界で一番北に生息する「北限のジュゴン」は、今や沖縄島沿岸でわずかな数
が生き残っているだけです。その数は十数頭から数十頭とも言われています。私
たちは、絶滅が危惧される「北限のジュゴン」が生き続けられる環境の保全をめ
ざして、この10年間、首都圏と沖縄で活動を続けてきました。

 私たちは、8月30日の衆院選で政権交代が実現したことを歓迎し、新しい鳩
山連立政権に非常に期待しています。沖縄では民主党が高くかかげる「普天間代
替施設の県外・国外への移設」という主張に強く共感した人びとが大勢民主党に
投票しました。
 鳩山首相は10月26日、国会での所信表明演説でこう語りました。
 〈私は、2020年に、温室効果ガスを、1990年比で25%削減するとの
目標を掲げ、国際交渉を主導してまいります。また、世界規模での「環境と経済
の両立」の実現、「低炭素型社会」への転換に貢献してまいります。そのため、
地球と日本の環境を守り、未来の子どもたちに引き継いでいくための行動を推進
してまいります。〉
 また首相は国会での答弁で「地球は、生きとし生けるもの、人間のみならず、
すべての生命体に対して存在しているものだと思っております」と自らの地球環
境についての哲学を語りました。オバマ米大統領とも「環境の時代」にふさわし
い対話を始めたと私たちは受け止めています。そのような事実は大きな希望を私
たちに抱かせます。

 しかしながら、最近、私たちは、新政権の米軍再編にかかわる政策に不安を抱
くようになりました。鳩山首相らが沖縄の「基地のない平和な島」の実現という
悲願に本当に向き合おうとしているのか、深い疑問を抱き始めています。このま
までは、米国政府の言いなりに、沖縄島東海岸の辺野古沿岸域に米海兵隊の巨大
な新基地が建設され、ジュゴンの生存がおびやかされるのではないかと心配でな
らないのです。

 私たちは他の国々との関係と同様、米国とも友好協力関係を深めることを求め
ます。しかし普天間基地を抱える宜野湾市長が訴えるように、日米軍事同盟の側
面だけで沖縄の基地の移転問題を語ることには賛成できません。考えていただき
たいのですが、宜野湾市民は自分たちの苦しみを名護や嘉手納の市民に押しつけ
たいなどとは望んでいないのです。 戦後64年間も米軍基地の重圧にさらされ、
沖縄の苦しみはもはや耐えがたいものになっています。私たちは現政権が沖縄の
苦しみを自らの痛みとし、その軽減ではなく完全な解消に全力をあげて取り組む
ことを強く求めます。
 私たちは、鳩山首相が米国政府に正面から堂々と「普天間基地の即時閉鎖・返
還(撤去)」を要求すべきであると思います。そしてジュゴンの住む美しい海を
埋め立てる辺野古新基地建設計画を断念すると、きっぱり表明することを求めま
す。

 普天間基地の移設候補地である沖縄島北部には、ジュゴンの海を育む豊かなや
んばるの森があり、この島にしかいない貴重な生物が多数生息しています。その
海を埋め立て、森を破壊して、住民を追い出し、米国軍隊の飛行場やヘリパッド
などの基地をむりやり建設することは沖縄のみならず日本の次世代の未来を奪う
ことになるのです。

 首相が所信表明演説で語った「地球と日本の環境を守り、未来の子どもたちに
引き継いでいくための行動を推進してまいります」という言葉が本物であるなら、
沖縄の歴史と文化に思いをいたし、豊かな自然の象徴である「北限のジュゴン」
を守ることは当然のことではないでしょうか。

 以上、自然保護活動を続ける私たちの深い思いを、鳩山連立政権のみなさんに
届けます。


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