[CML 011103] 矢ケ崎克馬先生のICRP批判

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2011年 8月 2日 (火) 18:13:04 JST


みなさまへ   (BCCにて)松元
京都の諸留さんが、7月3日に「内部被曝隠しと安全神話」と題して話された矢ケ崎先生の講演全部を文字に起こして紹介されました。

講演タイトルは「内部被曝隠しと安全神話―被爆者切り捨てを再現させてはならない」ですが、諸留さんは、【ICRPの謀略その4】矢ケ崎克馬氏講演録として配信しています。私は内容的に、「矢ケ崎克馬先生のICRP批判」とさせていただきました。

内部被曝と外部被曝の違い、なぜICRPが間違っているか、など非常に分かりやすいお話になっています。ぜひ広めていただきたいと思います。NHKの情報操作についても触れています。

=====以下全文転載======

《パレスチナに平和を京都の会》の諸留です

**転送転載 自由**
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 去る2011年7月3日(日)13:00〜17:00に龍谷大学アバンティ響都ホール
で開催された非核の政府を求める京都の会 シンポジウム
「ビキニ事件の真実と福島原発被災のいま」
軽視される低レベル放射線内部被曝を考える

http://www.ustream.tv/recorded/15768461

http://peacemedia.jp/event/110703.html

のシンポジウムで、

琉球大学名誉教授:矢ケ崎(やがさき)克馬(かつま)先生の
『内部被曝隠しと安全神話』
〜被爆者切り捨てを再現ささえてはならない〜

の講演の文字記録です。

会場で表示された統計表や図の一部は、文中に【註01】‥‥の形で文末に一括掲示しておきました。

国際放射線防護委員会(ICRP)の放射性安全基準地の欺瞞性を特に内部被曝との関連を見抜く上で、見逃せない重要な指摘がいくつかなされていますのでご紹介します。ご利用下さい。

-------以下講演記録---------

みなさん、こんにちは。今日はやがて出てきますけれども、『内部被曝隠しと安全神話』ということで、私が今日お話させてもらいたいことは、「被爆者切り捨てを再現させてはならない」ということです。どうぞ宜しくお願いします。

私は被曝ということについて、考えの一番元になる情報についてお話をすることが、今福島で起こっている事態に対する考え方の基礎になると思っております。従って、これからの話も、そういう事柄の話に絞っていきたいと思っています【註01】。


 まず、福島では子供たちが実際にもう内部被曝しているというデーターがありました。

放射性が人間の体の中でどういうことをしているのか?これは体の中の分子を切断するという、そういう作用を、ほとんどもう100%といっても良い‥‥そういう作用をしているのです。我々が今呼んでいる放射線というのは、少し専門的に言えば、電離放射線というように言います。電離というのは、原子の中で廻っている電子を原子から吹き飛ばす‥‥これが、分子を切断してしまうという、そういう作用をしてしまうことになります。

 では、分子のその切断される相手というのは、たとえば、DNAが切断された場合には、具体的なガンの元になる、DNAの分解などが起こってしまいます。DNAが変形されたものは、子孫に対する不安定原因を持続的に与えてしまうことになります。その他、人体のいろいろな機能を司っている組織も切断してしまう為に、体に様々な機能障害が発生してくることになります。ですから、放射線の作用として、こうしたことが基礎にある以上、健康にとって放射線は害悪だけがあって、利益になるようなものは何も無いのですね。この点を、まず報告しておきたいと思います。


 いま、分子という言葉を使いましたが、それについて少し説明します。水素原子の場合ですが、これは一番簡単な構造の原子でして、原子核の中にプラスの電気がひとつあって、その原子核の外側をマイナスの電気を帯びた電子がひとつ廻っています。これが水素原子そのものの形なのです。普通、我々の生活の中には、この水素原子が2個くっついた形ものもとして、それが水素分子と呼ばれるものなのですが、そういう分子という形で存在しています。

 最初はバラバラの別々に離れて、単独で存在していた水素原子のそれぞれの電子が、水素原子がくっつく際に、2つの原子の間で、電子対となるんですね。この電子が対になることで、2つの原子の重い原子核を引き寄せて、原子同士がくっつくことが出来るようになって、それで水素分子というものになることが出来るんですよね。
 電子のペアというものが、我々の世界の周りにある全てのものの基礎となっています。

では、ここのペア電子(電子対)の箇所に放射線が入ると、どんなことになるのか?ペアになっている電子が、一番外側を廻っています。そこに放射線が当たると、そのペアの電子のひとつがはじき飛ばされて、電子の対(ペア)が破壊されるという現象が起こります。破壊されるということは、分子結合が切断され、切れてしまうということになります。

 例えば、DNAが1本破壊されて、チョン切られたとします。このDNAというのは、タンパク質からなる巨大分子で、全く同じ構造のものが、2つ重なって出来上がっているんですね。ふたつあることで、細胞分裂の際に、確実に遺伝子をコピー(複製)できるんですね。DNAはそういう構造になっているんです。

 実は、DNAのここの1本だけが切断されるというような、そういうような被曝の仕方は、外部被曝の場合が、こういう形になるのですが、それは主にガンマー線(γ線)被曝の場合です。
 それに対し、内部被曝の場合で問題となるアルファー線(α線)は、ベーター線(β線)というようなものの場合は、どうのような形でDNAを切断をするかといいますと、その2本とも切断してしまうというような、そういうよな、非常に密度の高い形での切断をするんですね。

これを一般的な形で表してみますと、これがDNAが並んでいる分子だとすると、そこへ、ガンマー線(γ線)が飛来してくると、このように「まばらな形」で、所々の形で分子を切断していきます。この場合は、生物学的な修復作業がある為に、一旦ガンマー線(γ線)で切断されたDNAは、互いに再接合しようとするのですが、その周囲のDNAはキチンと繋がったままの正常な状態になっているので、比較的確実に元のままの状態に再接合することが出来やすい状況なのです。


 ところが、内部被曝の場合だと、主な被害を与えるアルファー線(α線)やベーター線(β線)の場合ですと、このように「ぎしぎし」と、いわば「虱潰し状態」で、次から次へと「くまなく」DNA分子を切断していきます。アルファー線(α線)の場合は、体の中では40マイクロメートル、紙一枚の厚さ程しか進みません。なぜこのようにアルファー線(α線)の場合には、短い距離しか進めないのかというと、このように「ぎしぎし」と、DNA分子を「くまなく、虱潰し状態」で切断していきますために、ガンマー線(γ線)の場合と比べて、より多くのエネルギーを使ってしまう為に、すぐエネルギーが減衰してしまってすぐに止まってしまうからなんですよね。40マイクロメートルという非常に短い距離の間に、ウラン235(U-235)から放出されるアルファー線(α線)の場合ですと、実に10万個ものDNA分子を切断してしまうのですね。

 このように、「ぎしぎし」と「くまなく、虱潰し状態」でDNA分子が切断されますと、ガンマー線(γ線)のように、切断後の再接合が正常に修復される確率が非常に低くなります。このように間違って正常ではない形でのDNA遺伝子の再結合(修復)が生じる確率が非常に高くなります。このように間違って再結合してしまった「異常再結合」したものは、遺伝子が変形したものとなってしまいますから、それらが生き残って活動し始めると大変な状態になります。こうした「遺伝子の変形」が40回、50回‥‥と繰り返されますと、「異常再結合」したその時から、20年、30年の年月が経過した後になってから、ガンになると言われています。


 これらをもう一度まとめておくと、
○もしも遺伝子が「異常再結合」した場合はそれが発ガンの原因になる。
○発ガンも元になる不安定さを本人だけではなく、その人の子孫、子供たちにも与えていくことになる。
○変形された遺伝子がそのままコピーされていくので、そうした状況は本人の親だけに止まらないという状況も必然的に生じる。
○遺伝子以外の一般の細胞分裂が切断されているような場合には、上で述べたような遺伝的な効果や、発ガンの効果以外にも、様々な疾病を発生させると言われています。
たとえば神経繊維の細胞が切断された場合だと、神経を伝える信号が伝達できなくなるので、様々な機能不全症状が発症してきます。これは、いわゆる「原爆ブラブラ病」等と呼ばれている体の不調な症状となって現れています。


 これは東北大学のガン科の医者たちが長年かかって集めたデーターの一部で、スターングラスという人がグラフ化した図です。縦軸には、5歳から9歳までの全国の4の都県の子供を対象にした、1000人当たり何人がガンで死亡したかの数値を表しています。横軸には年度を示しています。広島・長崎で原爆が爆発した1945年がここですよね。その後にガンの死亡率が上昇していますよね。戦後は1000人に一人くらいでガンが発生していました。ところが原爆が落ちてちょうど5年目にドカッとその死亡率が3倍になっていますよね。

 ここに書いてあるのは、主な大気圏内核実験の開始時期も示していますが、その大気圏内核実験の開始時期から5年後の数値も矢印で示してありますが、ここでも被曝してから5年後に、ドカッと死亡率が急上昇していますよね。このように典型的に確認出来る箇所以外にも、1963年に地上核実験が禁止される「部分的核実験停止条約」が締結された際にも、最後の「駆け込み実験的」にですけど、非常に大きな水爆実験も、その時にも、なされたのですけれど、それからちょうど5年後の1968年の、この年にも、もうひとつやはり非常に鋭く尖った子供のガン死亡数の急上昇を示す曲線(数値)が見られますよね。実に戦前と比較して7倍もの子供たちがガンで死亡しているのですね。

 大気圏内核実験が終了すると、ガンで死亡する子供たちの曲線(数値)は、ずーっとこのように減っていってますよね。これはもう完全に内部被曝の影響なんですね。放射能のほこりを吸い込んだり、食べたりして、それで子供たちが大勢死んでいっている。これは日本の医学部の先生たちが集めたデーターによる、非常に確かなデーターなのですね。


実は昨日、NHKでですね、私がこのグラフを番組で使って出して示すという事をNHKと夜遅くまでかかって約束していたのですけれども。ところが、番組が始まったその時になってですね、NHKの方から「実は、子供の病気についてはこの番組のテーマとして取り上げないことにしました」という報告を受けました。それでスタジオに入って行ったのです。アナウンサーがそういうテーマを持つとか、持たないとかいうような、そういったことは現場ではよくあることなので、私はそう思って「それは結構です」と返事をしたのですね。ところがスタジオに入ったら、問題のこの図すら置いてないんですね。番組の放送中で、子供の内部被曝については触れないということだけではなくて、私のプレゼンテーションの手段を、それまでもNHKは奪ってしまっているんですよね。このようなことが、視聴者の見えない所で進んでいたとのですけど‥‥これがNHKの実態、中味なのですよね。こうしたことの結果、私の放送に期待なさって下さってた方に、ご迷惑をおかけしてしまったような次第です。


 チェルノブイリの爆発事故が起こったのは1986年ですが、このグラフの縦軸は、甲状腺に対する疾患の数を表しています。こちらは甲状腺のガン発生数などを示しています。ここでも爆発事故から丁度5年経った時に、甲状腺ガン発生数が、ドカッと増えてますよね。事故後の10年経過した頃までに、なんと10人に1人くらいの割で病気を持つ子供が発生してきているんですね。ガンの割合というのは、病気の中でも更に1割というような程度なのですが、それでも非常に多発していますよね。子供の甲状腺のガンというのは、通常では10万人に1人という程度の、非常に少ない割合なのだそうですけれど、このような異常な数値が出てきてます【註02】。


 もうひとつの現れた症状は、たとえば、高血圧、腰痛、視覚障害、神経痛、偏頭痛、貧血、白血球減少症、歯痛、胃炎、体力低下、糖尿病、皮膚病、不整脈、胆石‥‥などなどの、こういった様々な症状に関して、被爆者と、被曝してない一般国民との罹病率を、それぞれの疾病毎に、横棒グラフで比較して示した図です。このデーターは1985年から1990年にかけて、1232人の被爆者の実情を、大阪府立大学が調査したデーターなのですが。ごらんになってすぐ解るように、今述べました疾病の全ての項目にわって、一般国民の3倍から5倍にも及ぶ高い疾病者数が示されていますよね。ガンなどには結びついてはいませんけれども、被曝された方々のガン以外の様々な症状や体の不調の発生数の実際なのですね。

 いま報告したようなグラフそのものが、政府が今盛んに放送して吹聴していいる放射線の安全基準値などは、全て、国際放射線防護委員会(ICRP)が定めた基準値に従っているだけなのですが、その基準にただ従って「放射線の影響は大丈夫です」などと言っている放射線医学の専門家の先生たちが所属している所でも、今紹介したようなデーターは、全部隠されてしまっているのですね。こういう事実を見ても、見て見ぬふりをしているのですね。


 次に、内部被曝と外部被曝とを、比較してみたいと思います。内部被曝というのは、放射能のほこりを飲み込んだり、吸い込んだり、水や食べ物と一緒に体内に飲み込んだりして内部被曝が起こるわけなのですけれども。ここに、赤い色をつけた点で、放射能を含んだほこりを画いてます。そのほこりの大きさ(直径が)、1マイクロメートル(1000分の1ミリメートル)ですと、人間の目にはもう見えません。直径が1マイクロメートル(1000分の1ミリメートル)以下の大きさのほこりが外気中に漂って舞っている状況だと判断して下さい。目には見えなくても、この小さな小さな一粒の中には約「1兆個」の原子が含まれています。ですから、一旦、体の中に放射性物質が入ってしまったら、この「1兆個」の原子からどんどん放射線が発射されるわけなのですね。これが、体の内部から放射される放射線で被曝するということで、それで「内部被曝」という言葉を使っているのです。

 これに対して、今上で述べましたような放射性物質のホコリが体の外部にあって、体の外から放射線が飛来してくる場合を「外部被曝」と呼んでいます。この外部被曝の場合では、人間の体に当たる放射線の種類は、ガンマー線(γ線)だけと考えて可能です。と申しますのは、アルファー線(α線)の場合ですと、空気中では4.5cm(センチ)の距離を飛んだら止まってしまう。ベーター線(β線)も約1m(メートル)までしか飛ばない。しかし、ガンマー線(γ線)は、更にずーっと遠くまで飛ぶのですね。なんでガンマー線(γ線)だけが遠くまで飛ぶのかと言うと、先ほども上で見せたように、人体の細胞のDNA分子を切断する場合でもガンマー線(γ線)の場合は、「まばら」に切断すると申しましたように、ガンマー線(γ線)の場合は、エネルギーを余らせたまま体の外に突き抜けてしまうので、非常に怖い放射線なのですね。しかし、逆に言いますと、数ある放射線の中では人体には比較的「優しい」放射線なのですね。

 ガンマー線(γ線)を発する放射性物質が体外にあるときは、空間中の四方八方のあらゆる方向に対等に放射されているわけなのですけれど、体の方向に向かって発射されたガンマー線(γ線)だけが、人体を被曝させます。

ところが、このほこりが、一旦、体内に入ってしまった内部被曝の状態で被曝しますと、外部被曝の場合とは事情がまるっきり違ってきます。短く飛ぶアルファー線(α線)も、ベーター線(β線)も、全部ここで分子を切断して、短い距離で止まってしまいます。ガンマー線(γ線)も同様に「まばら」に被曝させるのですが、外部被曝の場合とは違って、内部被曝の場合には、体内の組織の上下左右斜め上斜め下など‥‥360度の方向に、ありとあらゆる方向に向かって放射状(球状)に放射されるわけなのですね。このように被曝する形だけを見ても、内部被曝のほうが外部被曝より遙かに怖いものだということが解ります。


 次に、今、国際放射線防護委員会(ICRP)の人たちは、内部被曝を全然無いものとしているのですが、その為の手段として彼らが説明する仕方というのが、「人間の体全体で放射線から受けるエネルギーだけを見ている」のですね。どんなに「密集している」のか、あるいは「まばら」な状態になっているのか‥‥といった事は、一切捨てさって、考慮はしていないんですね。具体性は全て捨て去っています。

 例えばアルファー線(α線)の場合は1発の放射線だけで、10万個の遺伝子が切断されますが、それは、このように小さい、狭い範囲でDNA遺伝子の分子が切断されます。しかし、国際放射線防護委員会(ICRP)モデルの場合は、この10万個の遺伝子が体全体にバラ撒いた状態を想定して、その場合の効果(=症状)を見ているだけなのですね。ガンマー線(γ線)による被曝の場合ですと、そうした国際放射線防護委員会(ICRP)の見方、基準値でも適応できますが、今上で紹介したように、体内の密集している組織の上下左右斜め上斜め下など‥‥360度の方向に、ありとあらゆる方向に向かって放射状(球状)に放射されている、そういう細部構造の仕組みが、全く見えなくなってしまうのですね。これで国際放射線防護委員会(ICRP)の皆さんが「この程度の被曝は微々たるものだ」「無視しても差し支えない程度だ」などと言っているのですね。このように線量測定の方法の誤りがあるのですね【註03】。


 「今ただちに健康には害は無い」などと言っている言い方の問題点の、基本的な点を網羅すると、「急性的症状」「確定的症状」などという項目もあるようですが、100(mSv)ミリシーベルト以上でやけど等、様々な体の変化が生じてくる、と言われてます。

 ガンなどの症状となって晩発性として現れてくる症状(病理現象)のことを「確率的影響」と言います。この確率的影響と呼ばれるものの大部分は内部被曝から発生するものである。一旦犠牲者が出た後になってからでは、この人は一体何が原因でガンを発症したかは追求できない状況があるのですね。ですから、ごまかそうとする側にとっては、これはもう、格好のごまかしやすい病気の現れ方になっているわけなんですね。

 特にチェルノブイリ等で、典型的に見られた調査方法は、犠牲者が出るのですけれど「放射線リスク欧州委員会(ECRR)」という集団は、被曝していて調べたい群と、被曝していない群とを二つの調査対象群を設定する等、かなり綿密な調査方法を採用しています。

「国際放射線防護委員会(ICRP)」も、「放射線リスク欧州委員会(ECRR)」が行ってきている、こうした疫学調査も全て入手しています。しかし国際放射線防護委員会(ICRP)がそれをどう扱っているかと申しますと、これらの放射線リスク欧州委員会(ECRR)の疫学調査は「国際放射線防護委員会(ICRP)のモデルに従った調査方法でないから、ビキニの放射性の影響で発症した病気ではない」と言うように、全て「切り捨て」てきているのですね。

たとえば、ある病気の集団が発生すると、「国際原子力機関(IAEA)」は「これは放射線との影響は認められません」と即座に発表するのですね。そういう訳で、今現在の時点で、「国際原子力機関(IAEA)」の方々も、すごく大勢の人たちが事故の調査には行きましたけれども、「今回の事故と病気との関係は見つけきれなかった」というような、そういう調査結果を下しています。

 私が一番強調したい点は、「国際放射線防護委員会(ICRP)」やそれが出している放射線安全基準値なるものは、人の健康を考えた組織や基準値ではないという点です。原子力発電をするために、原子力発電を押し進める事を最優先させて、まず最初に、原発会社が営業が成り立つような放射線レベルで線を引いているんですね。その結果、人がその原発からの放射能で病気になって犠牲になっても、それで我慢してくれ!って‥‥そういうような仕組み(大前提)になっている国際組織、安全基準値なのですね。

 利益が犠牲を上回るという大前提で、安全基準値の設定が初めからなされている。これが、一般公衆に対する1年間の放射線許容量の数値の1(mSv)ミリシーベルト/年間となっているというわけなんですよね。ところが、同じ国際放射線防護委員会(ICRP)の基準値の場合でも、緊急時の場合でも、もしも本当に人のいのちを大切にするというのであれば、人がどれだけ被曝するのか?被曝を如何にして防ぐか?‥‥といった事を決めなければならない筈なのに、国際放射線防護委員会(ICRP)は、そうしたことを緊急時の場合でも、一切何も対策が考えられていません。

緊急時に放射能で汚染されていない綺麗な飲み水や食べ物をどうやって確保するか‥‥といったようなことは、一切対策は取られてはいません。それなのに、ただ「20(mSv)ミリシーベルトまでは沢山被曝してもいいですよ!」と、そういう値を言うだけなのですね。そういう態度は、まさに、東電の発電する側の都合だけを最優先させて‥‥この、「東電の都合」というのは賠償とかの経済的な事柄に関わってくる事柄だとは思うのですが‥‥原理的には、まさに主権在民を破壊する考え方から出てくるものだと思います。


 このデーターは放射線リスク欧州委員会(ECRR)が試算したデーターですが、1945年から1989年までに、放射線によって世界でどれだけの人が命を失ったか、を集計した資料です。ここにECRRと書いてますのが、「放射線リスク欧州委員会(ECRR)」のことですが、総計で、何と6500万人の人が世界で放射能によって亡くなっているという試算をしています。ものすごい数ですよね。ところが国際放射線防護委員会(ICRP)の、内部被曝を見えないようにしている調査数値では、それが117万人とされています。この両者の差の分の、約6400万人近くもの、膨大な数の被爆者数を、国際放射線防護委員会(ICRP)は隠してきているのですね【註04】。

 このように内部被曝ということは隠されてきているのですが、では、このように何故、内部被曝が日本人を始め全世界の人々から隠されてきたのか?その理由は二つある【註05】。

 ひとつ目の理由は、「核兵器は通常兵器と同じ兵器であって、核兵器が存在することで、放射線で苦しめられることはない」ということを世界中の人に信じ込ませたいという理由があるからですね。アメリカの核兵器保有を維持し、アメリカの核戦略を保持し続けたいとする、米国の核戦略構想が、根底に横たわっているからなのですね。その為にも、ひとつは、「核兵器は通常兵器と同じ兵器であり、それが存在しても放射線被害は生じることはない」という必要があったからなんですね。

 ふたつ目の理由は、ウラン濃縮工場を経常的に運営していく為に、原子力発電を世界に広めること。ただし、広めるといってもアメリカの核戦略構想に好意を持つ、アメリカ核戦略仲良しブロック国家群に対してだけ、アメリカ製(具体的にはGE社:ゼネラル・エレクトリック社等製造の原発プラント大企業の製品)の原発を売り込むことが大きな目的だったのですね。

 結果的に、国際放射線防護委員会(ICRP)体制が果たしてきた放射線被害を隠蔽するということは、アメリカの核戦略の大本において、今現在でもなお、それは続いているわけなんですね。歴史的に、どんなことがあったかを、2つ、3つ紹介します。

 原爆被爆者から内部被曝を隠蔽してきたこと。これは基本的に被曝地広島・長崎では被曝後では放射線のホコリが存在しないことにした背景には、原爆投下約1ケ月後の1945年9月に西日本を襲った枕崎台風という大型台風の風雨の影響を、巧妙に利用して、被爆地の放射線を含んだホコリや土壌が洗い流されたことで、被曝後では放射線のホコリが存在しないということにしたのです。この点に関して、原爆症認定集団訴訟で、「アメリカや日本政府の主張する、被曝後では放射線のホコリが存在しないということは事実とは違う」ということを、すごく大勢の人たちが抗議しました。

 また、この原爆症認定集団訴訟を起こした人以外にも、今はもう亡くなってしまわれた方で、ヒドイ目にあってきた方々がいっぱいいます。ところが、「国際放射線防護委員会(ICRP)は非常に民主的な機関だ」「広島・長崎の調査結果からは、晩発性のリスクも低いです」などと言われているそうですね。こんな事を言う人は、何を寝ぼけているの?目を覚まして下さいヨ!‥‥と、私は言いたいですよね。原爆症で何が経験されたかを、全く自分たちの教訓にしようとしていませんよね、こんなことを言う人たちは。一番悪い人は国際放射線防護委員会(ICRP)の言うことを「鵜呑み」して、信じている科学者たちです。

 もうひとつ、ビキニの被害者たちに関しても、調査さえ全くしてきていないことも上げられます。
 それからチェルノブイリ事故についても、「チェルノブイリ事故による放射性の疾病は皆無である。最も悪いのは、精神的ストレスである」という国際放射線防護委員会(ICRP)の報告ですよね。今もですね、福島市の中心の被爆者に対しても「大丈夫、大丈夫‥‥」って言ってますけど、これが政府の決め手になっているんですよね。

 全く同じ構造が、「黒い雨に遭った」長崎の被曝体験者に対しても、「体の調子が悪いのは精神的ストレスによるものだ。あなたたちは精神科に通院することが必要です!」という、そういう扱いを受けていたんですね。
 先ほども申しましたが、「放射性が原因であることは認められない」と、常に言って切り捨ててきたというのが、チェルノブイリ事故を始め、その他の原発事故に対しては、国際放射線防護委員会(ICRP)も、またその(いわゆる、カッコ付きの)「放射性安全基準値」を鵜呑みにしてきているだけの、日本政府も、自治体も、マスコミも、原発に対しては、徹底してこれをおこなってきているんですね。


 もうひとつは
「必死の探索の結果、東電福島原発事故による放射性被害者は皆無であった。二千某年、国際放射線防護委員会(ICRP)のからくりに腐りきっている研究者一同」(会場爆笑)

 被曝ということを第一にして、人のいのちを、きちっと保護するということを、行政も政府も行ってもらいたい。その為に、例えば、土地そのものが汚染されれば百年後でも、そこでの生産と生活に影響を与えてしまうのですから、地元の方には生活の場、生産の場を第一優先にして、徹底的に表土を削り取って、新しい土に変えよう。例え、その為の費用が何兆円かかったとしても、絶対にやらせねばいけない。その為の話をしています。

 それから食べ物を、特に子供や妊産婦や病人に対して、行政が責任をとって、より低く汚染しているものを食べさせるようにしなければいけない。これを徹底してやっておかないと、これから起こってくる放射線による晩発性の被害を防止することは出来ないと思われます。

 これで私の話を終わります。失礼しました。(拍手)


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【註01】
放射性の害悪
−分子切断−
電離放射線
電離とは:電子を原子から吹き飛ばす
分子(科学結合)
ペアー電子が結合力
電離は分子切断
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【註02】
日本の原爆被爆生存者と一般国民との罹病率(%)1985年〜1990年 1232人の被爆者調査 大阪府立大学の調査
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【註03】
「直ちには健康には害は無い」? 国民を捨てる考え
1(mSv)ミリシーベルトで十分危険
(1)急性症状だけ
確率的影響 を無視
 犠牲者サイドから原因究明が難しい
(2)内部被曝を認めない(核戦略で隠された)
 線量評価事態が極めてあいまい
(3)犠牲者が出ても→「放射性が原因とは認められない」
(ICRPモデルに従わないから)
        疫学調査を無視する
(4)ICRP
 効率主義:受認強要
 原発の効率と住民の健康を天秤にかける
----------------------------
【註04】
内部被曝は隠された
(1)核戦略
ヽ吠軸錣歪名鑛軸錣汎韻
  放射線で苦しめられることはない
▲Ε薀麈蚕鵡場を経常的に運営→原発

(2)隠蔽方法は
 臓器単位での吸収エネルギー
ICRPの基準に合わないから放射性起因ではない
-------------------------
【註05】
放射性被害の隠蔽(米核戦略)
ICRP体制の果たしてきた役割
(1)原爆被爆者から内部被曝を隠蔽
"広島・長崎の調査結果からは晩発性のリスクも低い"
−何を寝ぼけているの?目を覚まして下さい−
(2)ビキニ被害者隠し −調査さえしない−
(3)チェルノブイリの被害隠し
"放射性起因の疾病は皆無である。最も悪いのは精神的ストレス"
"放射線が原因であるとは認められない"
(4)『必死の探索の結果、東電福島原発事故による放射性被害者は皆無であった』 (二千某年 ICRPのからくりに腐りきっている研究者)


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