[AML 7950] ミサイル実験抗議声明

杉原 浩司 kojis at agate.plala.or.jp
2006年 7月 6日 (木) 03:39:50 JST


【緊急声明】[転送・転載歓迎]

●北朝鮮と米国によるミサイル実験強行に抗議します

 〜軍拡促進のミサイル防衛でなく、東北アジアのミサイル軍縮を!〜
 
 7月5日、北朝鮮は複数のミサイル発射実験を行った。事前通告すらない
今回の実験強行は、周辺海域の漁民などを危険にさらすと同時に、日本を
含む東北アジアの軍事的緊張を高めるものであり、到底許されない。私た
ちは北朝鮮政府に対して、発射実験の即時中止と全ての情報公開を求め、
真摯な謝罪とミサイル開発自体の断念を強く要求する。武力による威嚇は
信頼や平和を決してもたらさない。
 
 現在、テレビを中心とするマスメディアには、「ミサイルの脅威」を過
度に強調し、ミサイル防衛(MD)をはじめとする対抗的な軍備強化を煽動
する恣意的な報道が溢れている。そこにあるのは、自らは無垢な被害者で
あり、相手は「何をするかわからない」無法者という単純な構図だ。
 しかし、その構図の誤りこそが今回の「危機」の一因でもあることを強
調したい。そこには、公平なものさしが決定的に欠けている。だから、よ
って立つべき原則は明確だ。
 私たちは、いかなる国家、勢力、企業などによる、いかなるミサイル(兵
器)の研究・開発・生産・保有・配備・実験・使用・売買・供与も決して認
めない。
 
 今回のミサイル実験強行が示した教訓は、ミサイル防衛や先制攻撃力の
保有といった軍拡の必要では決してない。発射準備の動きが出て以降、米
国と日本は迎撃態勢宣言も含めて、MD配備を加速させることで応じた。
「MDはミサイル発射を断念させる抑止力」とのMD推進派の論理は、挑
発的とも見えるミサイル実験強行により早々に破綻した。
 「抑止」どころか、MDは冷戦終結後の新軍拡競争の引き金となってい
る。中国は既に何度も多弾頭ミサイルの発射実験を行い、ロシアは地下移
動式の多弾頭ICBM(大陸間弾道弾)の配備や、新型弾道ミサイル開発を
表明している。これらは米国のMD網突破を大義名分に行われている。今
回の北朝鮮による「ミサイル危機」は、MDを不可欠とする極めて攻撃的
な米国の覇権戦略=先制攻撃戦略が引き起こしているグローバルな核・ミ
サイル軍拡競争の、東北アジアにおける表れの一つに過ぎない。 
 
 東北アジアに公平なものさしを当てると、米国の圧倒的な軍事力が鮮明
に浮かび上がる。その最大拠点こそ日本列島だ。横須賀の米軍艦は500基
を超えるトマホーク巡航ミサイルの垂直発射管を装備し、その約半数をピ
ンポイント爆撃可能な発射準備態勢に置いている。MDが北朝鮮や中国へ
の先制攻撃態勢を補助することは明白だ。
 6月22日に海上自衛隊も参加して米海軍が強行したハワイ沖でのMD迎
撃実験や、6・7月と連続して行われている米国による大軍事演習(「バリ
アント・シールド」、「リムパック」)は、先制攻撃力強化を示す軍事的
威嚇であり、今回の実験同様許されない。
 軍拡の応酬は緊張の永続化をもたらしこそすれ、地域の民衆の安全は
決して保障しない。喜ぶのは軍需産業と国防族のみであり、軍産複合体
の高笑いが聞こえてくる。

 私たちは、軍拡を誘導する恐るべき情報のシャワーに抗して、はっき
りと主張する。今必要なのは、ミサイル実験やミサイル防衛ではなく、
東北アジア地域の核・ミサイル軍縮交渉の公正なテーブルを作ることだ。
そこには、北朝鮮や中国などが開発・保有するミサイルだけではなく、
MDミサイルをはじめ米軍のトマホークや自衛隊が保有を始めたGPS
精密誘導爆弾「JDAM」などが削減対象として挙げられなければなら
ない。
 私たちの真の安全は、始動した「軍拡スパイラル」から脱け出すこと
によってしか達成されない。自らが相手に与えている脅威=保有兵器の
削減を前提とした、言葉によって信頼を築く粘り強い外交交渉に、今こ
そ出番が与えられなければならない。

 東北アジアの持続可能な平和のために、私たちは改めて以下の通り当
事者に要求する。

北朝鮮政府は、
 ミサイル発射実験と核・ミサイル開発の一切を断念せよ。
 保有する全てのミサイルの削減・撤去を行え。

米国政府は、
 ミサイル防衛配備を中止し、トマホークをはじめとする先制攻撃兵器
 を撤去せよ。
 先制攻撃戦略を放棄し、大量に保有する核・ミサイル兵器を削減・廃
 絶せよ。
 「米軍再編」を中止し、東北アジアから米軍を本国に撤収させ、縮小
 せよ。

日本政府は、
 先制攻撃と海外派兵を狙う新防衛大綱を破棄し、自衛隊の米軍への一
 体化を中止せよ。
 ミサイル防衛導入をやめ、JDAMなど攻撃兵器を撤去せよ。
 日米安保条約を破棄し、自衛隊を縮小・廃止せよ。

三者は、
 韓国、中国、ロシアなどとともに、東北アジアの核・ミサイル軍縮交
 渉テーブルを設定するための外交努力を行え。

 2006年7月5日    核とミサイル防衛にNO!キャンペーン
  
  [連絡先](TEL・FAX) 03-5711-6478  
       (E-mail) kojis at agate.plala.or.jp
       東京都大田区西蒲田6-5-15原田荘7号
       http://www.geocities.jp/nomd_campaign/


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