[AML 1349] 関係8団体/「障害者自立支援法」についての統一要望

Micky ja9or at knz.fitweb.or.jp
2005年 5月 1日 (日) 13:08:52 JST


金沢市の中村です。
全日本手をつなぐ育成会のホームページょり転載します。

関係8団体/「障害者自立支援法」についての統一要望
http://www1.odn.ne.jp/ikuseikai/2005/050420minsyu-youbou.html

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2005年4月20日
民主党
代表  岡田 克也 様


「障害者自立支援法」についての統一要望

 貴党に置かれましては、平素より障害保健福祉施策の推進にご尽力を賜り深く
感謝申し上げます。
 さて、昨年10月に厚生労働省より出された「グランドデザイン」に基づき、今
年2月10日、「障害者自立支援法案(以下、自立支援法)」が国会に上程されま
した。この法律案は、障害者施策全般にわたる見直しを図るもので、障害者をは
じめ支援団体、地方自治体等、関係者に与える影響は極めて大きく、十分な議論
と検討が必要です。
 これまでの障害者施策は、1981年の国際障害者年以降、ノーマライゼーション
の理念に基づいて展開され、1993年障害者基本法や2000年の社会福祉法等で、
「障害者の自己決定」「施設から地域へ」という基本方向が示されてきました。
そして、障害者サービスは、「自立と社会参加」を基本に掲げ、生活実態をふま
えたきめ細かな施策が進められてきました。家族への依存については、障害者の
自立を阻害する重要問題として、障害者団体のみならず厚生労働省も共通の方向
性として確認し、支援費制度(居宅生活支援)でも扶養義務者の範囲から親兄弟
が外れました。このように、高齢者施策等との「整合性」だけでは解決し得ない、
重い課題が障害者施策には課せられています。
 障害者の置かれている実態やこれまでの施策展開との整合性の検証を図ってい
く、丁寧な検討が必要であると考えます。貴党に置かれましては、こうした点に
ぜひご理解いただき、自立支援法につきまして、以下の点を国会の場で取り上げ
ていただき、ご議論いただきますよう、要望いたします。


記


1.利用者負担の見直しについて
・「応能負担」から「応益負担」への転換は、利用者にきわめて大きな影響を与
えるものです。その前提となる所得の保障が未確立であり、負担の見直しに当た
っては、少なくとも、障害者の所得保障確立のための方策と一体的な検討を進め
てください。
・現在の案では、「扶養義務を廃止する」としながら、低所得者の負担上限額の
設定は世帯収入に基づいたものとなり、さらに、減額措置も世帯収入に基づく方
式となっているのは大きな問題です。これは、多くの障害者にとっては実質的に
は家族の負担増となります。医療公費助成の見直しも世帯収入に基づいたものと
なっており、これでは低所得の状態にある多くの障害者がサービスを希望しても
利用できなくなります。自立の第一歩は家族への依存からの脱却であることをふ
まえ、世帯単位の収入ではなく、障害者本人の所得に基づく上限設定・減額措置
の仕組みとして下さい。
・就労移行支援事業、就労継続支援事業(雇用型・非雇用型)、生活介護事業
(生産活動に対して)における利用者負担案は撤回して下さい。

2.評価尺度・基準および市町村審査会について
・サービス共通の評価尺度・基準および市町村審査会は、これまでの支援費制度
のあり方を根本から変更する内容を伴うものとなっています。そうした大きな変
更に当たっては、障害者の多様な特性とニードをふまえたものとする必要があり、
障害者団体との合意形成が不可欠であると考えます。特に、医師や専門家のみが
判定するとすれば、障害者の地域生活の実態とはかけ離れた医療モデルになりが
ちで、生活に大きな影響を及ぼすものとなりかねません。
・「現段階で示されている支給決定方式では、特に重度障害者に対する支援水準
が現行より低下するのではないか」、こうした不安が当事者や関係者の間に広が
っています。評価尺度・基準や市町村審査会の支給決定のあり方に関する事項に
ついて、社会生活モデルを基本とした支給決定方法・仕組みを作っていくために、
厚生労働省内に障害団体代表者を含めた新たな検討機関を設置するよう働きかけ
てください。また、重度障害者の一人暮らしを想定した長時間介護サービスが確
保されるような区分と国庫負担基準とし、市町村がサービスを維持できるような
負担金の仕組みとして下さい。
・市町村審査会の機能には、「障害程度区分の二次判定」と「非定型な支給決定
の審査」の二つが想定されています。しかし、これまで国の進めてきた障害者ケ
アマネジメントでは、「非定型のサービス利用」は相談や体験を通じたエンパワ
メントや利用調整の課題とされてきました。障害当事者と初対面の委員が審査す
ることは、これまでの障害者ケアマネジメントの趣旨からも反しかねません。審
査会の機能については、「障害程度区分の二次判定」に限定してください。

3.精神障害者通院医療費公費負担制度について
・グランドデザインでは、「今後10年間で精神医療病床数を7万人削減」が示さ
れていますが、そのための具体的道筋が不明確です。精神障害者の社会的入院の
解消、地域社会での生活の具体化を早急に図るため法制度および社会資源の整備
が必要です。
・通院医療費公費負担制度は、地域生活を送りつつ服薬を継続し、また、再発防
止や自殺予防の為にも不可欠のものです。精神障害者並びに家族への負担強化は
医療の中断等を引き起すことになります。社会的に精神障害者に対する差別が根
強い現状の中で、大きな役割を担ってきた通院医療費公費負担制度については実
態をふまえて継続をさせて下さい。

4.移動介護について
・移動介護サービスは、「障害者固有のニード」に対応する社会参加サービスの
根幹をなすものであり、特に、支援費制度によって、知的障害者の移動介護は全
国に広がり高く評価されてきました。
 自立支援法では、移動介護は、重度訪問介護や行動援護以外は地域生活支援事
業に整理されることになっています。しかし、移動介護は、視覚障害者にとって
も通院時の付き添いなど生活する上で不可欠なサービスであり、生命に関わる問
題です。そのため、自立支援法の内容が明らかになるにつれ、視覚障害者団体か
らも「移動介護は個別給付にすべきである」との強い要望が出されるようになっ
ています。また、知的障害者にとってはコミュニケーション支援や見守り支援を
伴ったものであり、家族以外の者の介護による外出を通じて生活や自己決定の幅
を広げることが、地域生活の前提になっているのです。そうした移動介護を地域
生活支援事業に位置づけるならば、障害者の地域生活、社会参加を揺るがすこと
になりかねません。
・上記の点をふまえて、移動介護を全て個別給付とし、加えて精神障害者の移動
介護についても、同等の位置づけとしてください。
 なお、コミュニケーション支援については、地域生活支援事業の基本事業に位
置づけられてはいるものの、財政面での不安定感は拭えません。サービス水準の
後退や市町村格差が拡大することの無いように、法的な位置づけを明確にすると
ともに、充分な財源確保を行って下さい。

5.グループホームについて
・これまでグループホームは、地域生活の場として、施設から地域への移行のた
めの社会資源として大切な役割を果たしてきました。自立支援法では、「共同生
活介護(ケアホーム)」と「共同生活援助(グループホーム)」の障害程度別の
二種類が設定されており、これまでのグループホームからどう変わっていくのか
が不明です。
・障害程度別に住む場所が振り分けられるとするならば、グランドデザインの基
本視点に掲げられている「総合化」に反しますし、現にグループホームで暮らし
ている者の居住権に関わってきます。障害程度に関わらず共に住むことができる
ようにして下さい。
・また、人数規模を大きくすることが検討されていると伝えられていますが、そ
うなれば「ミニ施設化」につながり、これまでの「地域生活の場」から大きく変
貌することになりかねません。これまでの4人または5人(精神障害者対象は5人
または6人)規模を継続して下さい。
・グループホームでの生活支援のみならず、ホームを拠点とした地域生活への参
加が大切です。これを支援するための別仕立ての人的体制として、従来どおりホ
ームヘルプサービス、ガイドヘルパーの利用を認めて下さい。

要 望 団 体

社会福祉法人 日本身体障害者団体連合会 会長  兒玉 明
日本障害者協議会            代表  河端 静子
特定非営利活動法人 DPI日本会議     議長  三澤 了
社会福祉法人 日本盲人会連合      会長  笹川 吉彦
財団法人 全日本ろうあ連盟       理事長 安藤 豊喜
社団法人 全国脊髄損傷者連合会     理事長 妻屋 明
社会福祉法人 全日本手をつなぐ育成会  理事長 藤原 治
財団法人 全国精神障害者家族会連合会  理事長 小松 正泰



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